【Pancrase267】ウェルター級王者レッツ豪太をTKO、鈴木槙吾「ハイキック? 当たってました?」

2015.06.09

【写真】ノンタイトル戦ながら王者にTKO勝ち。それでも結果に一喜一憂しないところに期待が募る (C)TAKUMI NAKAMURA

5月31日（日）、東京都江東区のディファ有明で開催されたPANCRASE 267で、ウェルター級キング・オブ・パンクラシストのレッツ豪太と対戦した鈴木槙吾。4月大会に出場予定だったレッツが対戦相手の体重超過により不戦勝→今大会へスライド参戦となり、ノンタイトル戦という形で鈴木にチャンスが巡ってきた。

＜ウェルター級／5分3R＞
鈴木槙吾（日本）
Def.2R2分22秒by TKO
レッツ豪太（日本）

サウスポーのレッツがケージ内をサークリングし、鈴木の攻撃を足を使ってかわす。鈴木が前に出てレッツが足を使うという展開が続く中。鈴木が強引に距離を詰めてパンチを見舞うと、そこにレッツがカウンターの右フックを叩き込む。

これがモロに鈴木の顔面をとらえて「かなり効いた」という鈴木だったが、表情を変えずに前に出続ける。しかし終盤、組みの攻防になるとレッツが鈴木をテイクダウンし、一気にサイドポジションへ。鈴木の右腕を両足で挟んで鉄槌を落とし、鈴木もレッツの身体に密着して強打を許さない。

2Rもレッツが足を使う展開で幕開けとなったが、1R以上に鈴木が前に出て両者の距離が詰まる。そして鈴木が飛び込むような右ストレートを当てると、鈴木はよりプレッシャーをかけていく。

そして鈴木が右ストレートを見せつつ、意表をついた右ハイキック。これでレッツの動きが止まり、レッツが金網まで後退する。ここを勝機と見た鈴木は左右のフックでラッシュし、左フックを打ち抜くとレッツがバッタリと崩れ落ちる。ここでレフェリーが間に割って入り、鈴木が王者レッツをKOするという番狂わせを起こした。

試合直後、鈴木は「次はタイトルマッチで再戦したい」とベルトをかけての再戦をアピール。バックステージではアウトボクシングに長けたレッツをいかにしてKO出来たのか、またタイトル挑戦についての想いも訊いた。

――王者レッツ選手から会心のKO勝利を収めた鈴木選手です。今の率直な感想を聞かせてください。

「会心の勝利ではなかったですね。結果がああいう形になっただけで、1Rは完全にレッツ選手のラウンドでしたし、やられてましたね。だからたまたまです」

――レッツ選手はアウトボクシング主体で攻略が難しいタイプですが、どんな練習をしてきたのですか。

「レッツ選手は距離を取ってくるタイプなので、単発ではなくて二発・三発で入るイメージをしていたんですけど…実は1Rに先に効かされちゃって（苦笑）」

――右フックのカウンターですか。

「多分そうだと思うんですけど。とにかく1Rに効かされちゃって。完全に前に出られなくなってしまって、何もやりたいことが出来なかったです。2Rに入ってちょっとだけ修正できて、上手いこと転がってという感じでした」

――表情には出ていないように見えたのですが、ダメージはあったのですね。

「向こうに悟られまいとしていましたけど…完全に効いてしまいました（苦笑）」

――その後の展開を順を追うと、1R終盤にテイクダウンされてパンチを受けたところでラウンド終了となりました。あの場面は凌いで2Rを待とうという判断だったのですか。

「そうですね。組んだところで残り1分を切っていて、倒されて残り30秒ぐらいだったと思うんですけど、そんな無理はせずにって感じでしたね。結構、殴られましたが、あのポジションからの打撃はそこまで効くものではなかったので大丈夫でしたね」

――2Rからはどう軌道修正をして戦いましたか。