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【DEEP Tokyo Impact2022 01】三村亘戦へ、石司晃一「試行錯誤していたことは無駄ではなかった」

【写真】体の内側に問題があったことを明かしてくれた石司。連勝中だった時の輝きを取り戻すことができるか (C)MATSUNAO KOKUBO

12日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP Tokyo Impact2022 01のメインイベントで、石司晃一が三村亘と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

石司は2019年10月の米沢千隼戦でKO負けを喫してから1年8カ月もの間、ケージから遠ざかっていたが、昨年6月に復帰。現在2連勝で、今回の試合を迎える。石司によれば、試合のブランクにコロナ禍の影響はなかったという。計量直後の石司が語る、これまでの敗因と、現在の連勝の要因とは?


――先ほど計量が終わったところですが……。

「遅刻してしまいました(苦笑)。別に減量で苦しんでいたわけではなくて、ちょっと道が混んでいて……」

――確かに、計量に遅刻したと聞けば、減量苦をイメージしています。ただ、計量を見るかぎり笑顔で、肌ツヤも良いように見えました。

「そうですね。もう今は水を飲んでリカバリーしていて、コンディションも問題はないです」

――石司選手は国内のバンタム級でも体格が大きいほうだと思いますが、これまで減量で苦しんだことはないのでしょうか。

「それが、ないんです。僕は代謝が良くて、2週間ぐらいで体重がしっかり落ちるんですよ」

――水抜きも行わないのでしょうか。

「いえ、水抜きもやります。でも汗で5キロぐらい落ちるし、他の選手のようにギリギリの状態でやっているわけではないので。多少余裕を残した状態で水抜きに入るので、そこまでゲッソリするようなことはないです」

――なるほど。石司選手はもともと東京でMMAをはじめ、一時期ALIVEに所属したあと、東京に戻ってきていますよね。現在はどのような環境で練習しているのでしょうか。

「トイカツ道場の各店舗のプロ練習に参加したり、柔術はカルペディウム青山で練習して、あとはアライアンスへ出稽古で行かせてもらっているのがメインです」

――以前のようにどこかのジムへ所属せず、様々な場所で練習することについて、ご自身の中で不都合は生まれてこないですか。

「いえ、米国みたいに一つのジムで全ての練習ができれば楽なんですけど、日本だと難しいじゃないですか。そうなると、いろんなところで強い人と練習したほうが良いなと思っています。僕はプロになってからの成績でいうと、タイトルマッチまでは連勝していて、そのタイトルマッチではスプリットで負けてしまったじゃないですか」

――2012年3月にプロデビュー後は、一つの引き分けを挟み10戦無敗。しかし2017年5月、大塚隆史選手の持つDEEPバンタム級王座に挑み、判定で敗れています。

「そこで負けはしましたけど、また頑張ろうと思っていたところ……調子が悪くなっていったんです。どんどん体が動かなくなっていく感覚があって」

――どういうことでしょうか。

「最初は何が原因か分からなかったんです。でも試合では動きが悪くなっていき、2019年は1勝3敗という結果で……。当時はもう、練習も思うようにできない状態でした。実は内臓の調子が悪くなっていたんですよ」

――えっ!?

「去年6月に復帰するまで、1年8カ月も試合をしていなかったのは、コロナなどの影響ではなかったんです。病院に行って、薬を飲みながら治療をして……。体の調子が良くなってから復帰して、そこからまた勝てるようになりました」

――そう聞いて、疑問の一つが晴れました。プロデビュー以降、連勝している石司選手に対する業界内の評価はとても高いものでした。

「えっ、そうだったんですか」

――しかしタイトルマッチ以降は敗戦も増え、何か壁にブチ当たっているのか、伸び悩んでいるのか……そんな印象が強かったです。

「はい。実際、『石司は弱くなった』という声も聞いていました。自分では技術的な問題かと考えて、自分の戦い方について試行錯誤していたんですけど、それが自分のファイトスタイルにも影響を及ぼしていたんだと思います。でも、それ以上に影響があったのは体の内側もそうですし、同じ頃にケガもあって」

――なるほど。

「でも当時、試行錯誤していたことは無駄ではなかったと思います。体調が良くなってきて、今ようやく、試していたことが繋がってきていると感じているんです。これから試合では、当時とは違うものが見せられると思っています」

――では、今回の対戦相手である三村亘選手の印象を教えてください。

「これは……すみません、今回の試合が決まるまで試合を見たことがなくて、あまりよく分かっていないんです(苦笑)」

――試合映像は見ていないのでしょうか。

「いえ、見たんですけどグラウンドの展開が多くて、打撃や他の展開はどうなのか分からなかったんです。そこは試合をやりながら見ていくしかないですね。僕はもともと、試合も誰とやりたいという話はしなくて、とにかく試合がしたいので相手を見つけてください、とお願いする感じで」

――今は復帰してから調子も良いとのことですし、とにかく試合をしたいということですか。

「はい。前の試合から間が空きそうだったので、DEEPに試合を組んでほしいとお願いしたんです。プロモーター側も東京にいる選手へ声をかけてくれたと思うんですけど、なかなか見つからなかったようで……。でも大阪から来てもらって嬉しいです」

――その三村選手を相手に、どのような試合を見せたいですか。

「判定まで行かないように、しっかりKOや一本で勝って、ビシッと力の差を見せつけて勝ちたいです」

――分かりました。最後に、復帰して以降の目標を教えてください。

「やっぱりDEEPのチャンピオンにならないと始まらないかな、と思います。まず自分が戦っているところで一番になり、そこで相手がいなくなったら、もっと上の舞台で強い選手と戦っていきたいです」

■ DEEP Tokyo Impact2022 01計量結果

<バンタム級/5分3R>
石司晃一:61.45キロ
三村亘:61.55キロ

<バンタム級/5分2R>
海飛:61.6キロ
牧野滉風:61.65キロ

<フェザー級/5分2R>
鬼山斑猫:66.25キロ
星野豊:66.05キロ

<フェザー級/5分2R>
西谷大成:66.25キロ
鷹辰:65.95キロ

<ストロー級/5分2R>
中村真人:52.7キロ
キンタ・ジ・エンド:52.6キロ

<ウェルター級/5分2R>
小林裕:77.3キロ
チョウ・テギ:75.5キロ

<フライ級/5分2R>
日比野“エビ中”純也:57.15キロ
RYOGA:57.1キロ

<フェザー級/5分2R>
キヨタロウ:65.5キロ
夏目涼佑:64.75キロ

<フライ級/5分2R>
松丸息吹:56.95キロ
武利侑都:56.55キロ

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