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【UFC ESPN31】「ガードが下がるのを待っていた」ラファエル・フィジエフが、リデルを後ろ回し蹴りでKO

<ライト級/5分3R>
ラファエル・フィジエフ(キルギス)
Def.3R2分20秒by TKO
ブラッド・リデル(ニュージーランド)

やや遠い距離でフェイクを交え、間合をはかる両者。フィジエフはスイッチを織り交ぜて構えると、右ローから左ミドルを蹴る。肩回りの発達具合、背中の大きさがライト級とは思えないリデルは、フィジエフの後ろ回し蹴りからのハイキックのコンビをかわし、右を当てる。フィジエフはローをカットし、右フックを振るうと、強烈な勢いの左ミドルを蹴り込む。

さらにワンツーフックを繰り出したフィジエフに対し、リデルもフルパワーで左フックを返す。リデルは踏み込んでワンツー、ジャブを放つ。直後に左ミドルを蹴ったフィジエフは、ジャブからの右オーバーハンドをかわす。注意深く圧を掛けるフィジエフが右ハイ。スウェイで避けたリデルは右オーバーハンドも、フィジエフが右ショートをカウンターで入れる。ローを蹴り合った両者、一発で試合が終わりそうなリデルのフックをフィジエフは見えている。ロー、腹の蹴り合いからジャブの応酬、さらに蹴りからワンツーフックを入れたリデルがこの攻撃で互角の初回を取ったか。

2R、オーソで近い距離を取ろうとするフィジエフがフックの打ち合いのなかで、リデルのニータップを切る。左ミドルからワンツー、そしてスリーのコンビを繰り出したフィジエフに対し、リデルも踏み込んで左フックを当てる。フィジエフは左ジャブを入れ、ワンツーで右エルボーを打ちこむ。リデルは左から右フックのコンビをヒットさせるが、続くパンチの交換で左フックを被弾する。

思い切り右フックを振るう両者。リデルは左目尻が切れているが、構わずミドルに右を合わせようと踏み込む。ケージを背負う場面が多いリデルが、飛び込んで右ストレート&テイクダウンを狙う。切ったフィジエフが右フックを当て、跳びヒザでボディを襲う。組みから離れたフィジエフの圧が高まるなか、左ミドルが決まり、ローも前足をしっかりと捕らえている。さらに左ミドルを続けるフィジエフは飛び込んで左ストレート、リデルも変則的な右エルボーを返すが、この回はフィジエフが上回った。

最終回、左眉のカットが大きなリデルが飛び込んでローからワンツー、フィジエフもワンツーを打ち返す。ローを掴んでテイクダウンを決めたリデルが、スクランブルでバックに回るが自ら突き放す。直後の接近戦でフィジエフがフックを打ちこむ。ボディフックにワンツーを入れたフィジエフは、リデルの前進に左ミドルを狙う。ここで組んだリデルだが、直ぐに自ら離れる。組み技でスタミナを浪費したくないリデル、間合をはかるなかで右に回ると──フィジエフの右スピニングバックキックで側頭部を打ち抜かれ、動きが止まる。

即レフェリーが試合を止め、動こうとしたリデルは前方に崩れた。緊迫感のある打撃戦のなかで、ハイライトリールKOを決めたフィジエフは「神がパワーをくれた。彼のことが好きだ。彼との試合で多くのことを学ぶことができた。すぐにカムバックしてほしい。急がず、彼のガードが下がる機会を伺っていた。ガードが下がり、スピニングバックキックを忘れているようだった」と勝利者インタビューで話した。


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