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【RIZIN TRIGGER01】キャリア5戦目、住村竜市朗に挑む木下憂朔─01─「デビューして、もう丸1年です」

【写真】デビューは去年11月29日の木下。キャリア1年、5戦目でキャリア12年目のDEEP王者に挑むこととなった木下(C)MMAPLANET

28日(日)、神戸市中央区の神戸ワールド記念ホールで開催されるRIZIN TRIGGER01で、現在MMA4連勝中の木下憂朔がDEEPウェルター級王者の住村竜市朗と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

パンクラス大阪稲垣組所属の木下は、昨年11月にプロデビューして現在4連勝中。しかも4試合すべて1R決着を収め、国内ウェルター級で注目を集めている存在だ。これまでDEEPとパンクラスで戦い、RIZIN系イベントは初登場となる。常にフィニッシュを求め続ける木下に、若くしてプロMMAで生きていく覚悟を決めた格闘技キャリアについて訊いた。


――RIZIN TRIGGER01でDEEPウェルター級王者の住村竜市朗選手と対戦することとなりました。木下選手は過去4試合、DEEPとパンクラスで戦っています。ここでRIZIN TRIGGER出場のオファーが来たことについては、どのような想いを持っていますか。

「率直に、ありがたいです。RIZINはいろんな人が見ると思うので、自分の名前を売る大きなチャンスになります」

――住村選手は、現在は東京を拠点として活動していますが、以前は淡路島在住で神戸など関西のジムで出稽古を行っていました。その頃に住村選手と一緒に練習した経験などはあるのでしょうか。

「いや、一緒に練習したことはないですね。住村選手は、僕がプロになる前に東京で活動されていたので……」

――確かに、木下選手のプロデビューは2020年11月ですからね。

「そうですね。プロデビューして、もう丸1年になります」

――いやいや、まだ1年ですよ。わずか1年で、4連続KOか一本勝ちでDEEP王者と対戦するところまで来ました。住村選手が対戦相手に決まった時は……。

「やったぁ! と思いました」

――それは、嬉しかったということですか。

「はい。勝てる勝てへんは関係なく、RIZINでチャンピオンと戦えるのは嬉しいです。勝てば自分の名前も評価も上がるじゃないですか。住村選手のことは、自分がアマチュアの試合に出ていた頃から見ていて、チャンピオンって凄いなぁと思っていました。自分も上に行くためには、いつか戦わないといかんのかな、って」

――アマチュアといえば、木下選手は15歳の時にパンクラス稲垣組へ入門してから、アマチュア時代が長いのですよね。

「入門してから1年後ぐらいに、最初のアマチュアの試合に出てからプロデビューが2020年ですからね。自分としては早くプロデビューしたかったんですけど、結果的にそうなってしまいました」

――結果的にそうなってしまった、とは?

「ジムの人から特に何か言われたことはないんですが、やる気がなかったのかもしれないですね(笑)」

――やる気がなかった!?

「プロに決めたのも16歳ぐらいの時で、覚悟がなかったのかもしれないです」

――プロでやっていくという覚悟を持ったのは、いつ頃なのでしょうか。

「高校を卒業する頃ですね。でも、高校を出てから専門学校に入って、その時にはまだ自分の中で決まってはいなかったです。専門学校に通っている間に、卒業したら格闘技に専念しようと決めました」

――木下選手は小学生の時に正道会館で空手を始めたそうですが、その時点ではプロになるという気持ちはなかったのですか。

「なぜ空手を始めたのか、自分でも分からないんですよね(苦笑)。小学校に上がる時、母親から『好きな習い事を一つやっていいよ』と言われて、僕は空手をやると答えたそうなんです。当時の記憶もないし、たぶん空手もそんなに見たことはなかったと思うんですけど」

――えっ、なぜ空手だったのでしょうね……。

「兄の影響もあるのかな、と思います。兄は現役のプロレスラー(ダブプロレスの木下亨平)なんですけど、子供の頃からプロレスが好きでレスリングの練習とかに行っていたんですよ。それを見ていたからなのかなって」

――そこで木下選手は、同じようにプロレスラーになりたいとは思わなかったのですか。

「それはなかったです。……なぜですかね?  たぶん一緒のことはしたくなかったんだと思います。単純に殴る蹴るをやりたかったのかもしれないですけど(笑)。それで、近所でやっていた正道会館へ見学に行って、そこに入ろうと決めました」

――正道会館時代の実績を教えてください。

「たいしたことはなかったです。大会で入賞したのも、小2か小3の時に出た大会で、3位になった時だけで。それ以降は、試合に出たくないと言っていたみたいです」

――試合に出たくない……何かキッカケがあったのですか。

「怖いし、遊びたいし、っていう気持ちがありました。でも親から『今は空手を続けておけ』って言われて」

――小学校高学年から中学生にかけて、思春期は遊びたい気持ちになるのも仕方ありません。しかし、そこからプロを目指すようになるのですね。

「中学生の時、友達が昔のPRIDEやK-1を見ていて。それを見て、僕もデカい会場でお客さんを沸かせる試合をしたいと思ったんです」

――デカい会場でお客さんを沸かせたい、その気持ちが現在の4試合連続の1R決着に繋がっているのでしょうか。

「試合ではフルラウンド戦うつもりで練習しています。でも、フィニッシュは常に狙いたいし、その姿勢で試合をしていたら、今の結果になったんやと思いますね」

<この項。続く>

■視聴方法(予定)
11月28日(日)
午後2分~Exciting RIZIN
午後2時~RIZIN LIVE
午後2時~スカパー!

■ RIZIN TRIGGER01対戦カード

<フェザー級/5分3R>
昇侍(日本)
萩原京平(日本)

<68キロ契約/5分3R>
堀江圭功(日本)
中田大貴(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ストラッサー起一(日本)
川中孝浩(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
木下憂朔(日本)

<バンタム級/5分3R>
獅庵(日本)
魚井フルスイング(日本)

<フライ級/5分3R>
竿本樹生(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木千裕(日本)
山本空良(日本)

<73キロ契約/5分3R>
奥田啓介(日本)
グラント・ボグダノフ(米国)

<バンタム級/5分3R>
釜谷真(日本)
ダイキ・ライトイヤー(日本)

<キック53キロ/3分3R>
政所仁(日本)
平松侑(日本)

<キック61キロ/3分3R>
市村大斗(日本)
テーパリット・ジョウジム(タイ)

<キック46キロ/3分3R>
百花(日本)
未來(日本)

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
藤原克也(日本)

<キック55キロ/3分3R>
森井翼(日本)
FUJIMON♡(日本)

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