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【Bellator271】これも…それとも、これが? レスラー=フォーチュン、ヴァッセルのスクランブルに敗れる

<ヘビー級/5分3R>
リントン・ヴァッセル(英国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
タイレル・フォーチュン(米国)

間合いの測り合いからヴァッセルがローを蹴る。フォーチュンはステップインから左フックを当て、ヴァッセルは右ローから左ハイを見せる。フォーチュンは左に続く、右を当てると組んでテイクダウン狙いへ。ケージに押し込まれたヴァッセルから、体を入れ替え逆にテイクダウンを狙うと、内股を潰してボディロックテイクダウンを決める。

フォーチュンを跨ぐような態勢から、ハーフでバック制したヴァッセルが左のパウンドを継続して打っていく。腹だけはマットにつけないよう粘るフォーチュンだが、ついには体を伸ばされ、左パンチ連打される。起き上ろうとしたフォーチュンに対し、背中をキープしたヴァッセルがパンチを続けてRNCの機会を伺う。フォーチュンは時間まで粘ることこそできたか、初回は完全に落とした。

2R、初回のトップ&バックキープでヴァッセルは削ることができたのか。あるいは自身の疲労がそれを上回るのか。フォーチュンは右オーバーハンド、ヴァッセルが下がってかわす。パンチで前に出たフォーチュンは、頭が下がったヴァッセルにヒザを入れ、ボディロックで前方に崩す。しかし、背中に乗り過ぎ下にされる。すぐに立ち上がったフォーチュンは、ヴァッセルをケージに押し込んでいったがヒザを急所に受け、大の字に。試合は中断された。

時間をおいて再開後、フォーチュンが右を当てる。さらに右ハイを見せたフォーチュンが、ローから右ストレートで前に出るなど形勢逆転。ヴァッセルもカーフやハイを繰り出すが、攻撃が軽くなっている。フォーチュンは蹴らせていて、右ストレートやおバーハンドで前に出る。まっすぐ下がったヴァッセルはダブルレッグで倒され、亀になったところで後方からパンチに晒される。とヴァッセルは、ここでもレッスルアップからシングルでリバーサルに成功するとバックを制して左右のパンチをいれてRNCへ。

懸命に体を起こして防いだフォーチュンは、エルボー、パンチを被弾し首を絞められそうになりながらラウンド終了を迎えた。ポイント的にはフォーチュンだが、試合の流れとしてはヴァッセル。しかし、最後の反撃でさらに疲れたことも十分にあり得る。

最終回、両者揃って明らかに疲弊しており、すぐには動けない。それでもフォーチュンは右を伸ばして前に出ると、ケージに詰まったヴァッセルにヒザを連続で蹴り上げる。ヴァッセルもヒザを返し、フォーチュンもヒザを頭に突き上げる。と、今度はフォーチュンのヒザがヴァッセルの急所に入って、立場は逆の中断に。

一見、自身の急所蹴りよりもキツイ一発を返された感のあるヴァッセルは、なかなか立ち上がることができない。もちろん、スタミナの回復を狙っていることも考えられるが、休めるのはフォーチュンも同じだ。5分を経て試合再開に応じたヴァッセルは、すぐにケージに詰まりフォーチュンのフックに晒される。しかし、ヴァッセルが打ち返すとフォーチュンは間合いを取り直し、ダブルレッグへ。ワキ腹を殴られ、肩口にエルボーを落とされながらも、テイクダウンを決めたフォーチュンが残り2分半でトップに。

左腕を差し、シングルに切り替えたヴァッセルはまたもリバーサルを決める。フォーチュンはバックを許し両足をフックされると、亀の状態で殴れる。さらに上を向言えたヴァッセルは、なぜかシートベルトで絞めにいく。フォーチュンが胸を合わせようとする動きに合わせ、腰を起こしてバックを取り直したヴァッセルはサイドバックで組み伏せる。残り10秒、そのまま背中に乗って時間を迎えると──フロリダのファンは無情のブーイングを送る。

初回はヴァッセル、2Rはフォーチュン、最終回はテイクダウンを決めたがコントロールできなかったフォーチュン、ヴァッセルはリバーサルからバックを取ったが果たして──。ジャッジは割れ、2-1でヴァッセルがフォーチュンに競り勝った。


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