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【Pancrase324】菊入正行が村山にTDを許さずトップをキープ、フルマークで暫定ウェルター級王者に

<暫定ウェルター級王座決定戦/5分5R>
菊入正行(日本)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45.
村山暁洋(日本)

開始早々、距離を詰める菊入に対し、村山は左で距離を保つ。菊入のローがヒット。互いに左ジャブとローを繰り出すなか、菊入がプレッシャーをかけ、村山がサークリングする。村山はケージを背負わず、回って脱するが、菊入の圧力を止めるには至らない。そして右ローと左ジャブで、村山にケージを背負わせる場面が多くなった菊入。ここで村山もプレッシャーをかけ返していく。左右のローを散らし、追い詰めていく菊入が、残り1分で左を振るう。ラウンド終了間際、菊入がストレートを出していった。

静かな立ち上がりとなったが、ジャッジは3者とも菊入の10-9としている。

2R、ここでも前に出る菊入が、カーフ気味の右ローを当てる。足が流れ始めた村山はダブルレッグを仕掛けたが、菊入が切り返してケージ際でトップを取った。強いパンチから、細かい右ヒジをを落としていく菊入。村山は下から菊入の左手を抑えるが、菊入は右ヒジを打ち込む。セコンドから「(ヒジを)叩きつけろ」という声が聞こえた菊入は、強いヒジとパウンドを繰り出していく。ここで立ち上がった菊入は、背中を着けたままの村山の足を捌いてパスを狙うも、再びガードの中に入った。

下のポジションを強いられる村山、菊入も両手を抑えられている場面が多く、致命傷を与えるようなパンチやヒジを当てることができない。最後は菊入が手数を抑え、ポジションをキープした形となった。

このラウンドもジャッジ3名が菊入に10-9をつけた。

3R、菊入が左ジャブを突きながらサークリング。村山は距離を詰めてシングルレッグを仕掛け、そのまま菊入をケージに押し込む。菊入は村山の頭を抱えてディフェンスし、体勢を入れ替え左腕を差し上げていく。村山はケージを背にしながら、大外刈りで倒す。すぐに立ち上がった菊入をケージに押し込むが、菊入も体勢を入れ替えた。菊入が引くと村山は離れてケージ中央へ。

ともにローを打ち合うが、村山に少し疲れが見られる。菊入は右のカーフキック。菊入のワンツーを、村山はバックステップでかわすが、村山の手数も減っている。菊入は左ジャブで牽制しながら、右カーフキックをヒット。これが連続で当たると、村山は下がってケージを背にしたままラウンドを終えた。

ジャッジはここでも、3者が菊入に10-9をつけている。

4R、左で距離を測りながら前に出る村山が、菊入の左足にシングルレッグを仕掛けた。ケージ際まで下がった菊入は、このシングルをカットして右腕を差し上げ、村山を押し込む。ボディロックからテイクダウンを狙う菊入に、大外刈りを仕掛ける村山だったが、菊入もディフェンス。離れた村山の顔面に、菊入のワンツーがクリーンヒットし、グラつく村山。そのままグラウンドで亀になった村山の顔面にパンチを連打するが、村山はハーフガードに。

菊入は完全にトップをキープし、残り10秒で右ヒジを連打して、このラウンドも抑えた。

最終回、菊入の右カーフキックを食らいながら、村山が前に出る。しかし組み付くも菊入が右腕を差し上げて、村山をケージに押し込んでいく。村山は大外刈りを仕掛けるも不発。ここで村山は離れて、シングルレッグを狙うが、スプロールした菊入がトップを取った。下になった村山は、細かくパンチを放つ。菊入はトップのまま、時おりパンチを繰り出すが、キープに注力か。ここで菊入が立ち上がり、すぐさま村山は菊入の右足にシングルを仕掛ける。

足を抜いた菊入に対し、村山は強い左フックを当てる。菊入も右カーフを返すが、村山は右のロングフックからシングルに繋げる。そのままケージ際へ進んだ村山だが、菊入は立ち上がり、両腕を差し上げて村山の大外刈りをディフェンスして、試合終了のホーンを聞いた。

裁定はジャッジ3者ともフルマークをつけて、菊入の勝利。
暫定王座の防衛に成功した菊入は、「正規のチャンピオンになりたいので、よろしくお願いします」と語った。


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