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【EXFIGHT01】獅子は我が子を千尋の谷に落とす、髙谷ism。長野将大✖鈴木崇矢、オーディン✖藤波勇飛

【写真】16歳、鈴木が長野を相手に成長と覚悟を見せることができるか (C)MMAPLANET

29日(土・現地時間)に東京都渋谷区のEXFIGHTでEXFIGHT01が開催される。

16歳以上のアマチュア選手及び、プロMMAの経験が3戦までの選手が参加できるEXFIGHT。参加費用5000円はPCR検査費用込みという同大会では、3分✖3RのプレリミファイトとクラスAという名称の5分✖2Rの試合が合計14試合組まれている。

上位カードにはEXFIGHT所属で、『格闘DREMAERS』シーズン01に参加した選手が出場しているが、LDHmartialartsの神髄といえる「保身やお遊び無用」(島影直弥LDHmartialarts取締役)というガチすぎるカード編成となった。


16歳、夢と希望しかない鈴木崇矢の対戦相手は、14日のコンバット柔術の活躍も記憶に新しい所英男のDNAを持つ長野将大だ。

2013年8月のMMAアライアンス。所英男、石井慧、岡見勇信、エリック・デルフィエロ代表、宇野薫、DJ.taiki、礒野元。凄いメンバーが、集っていた

今回、EXFIGHTの開催と選手募集について岡見勇信が、所に連絡を取ったことで長野の出場が決まったという。

2013年の夏、サンディエゴのアライアンスMMAの出稽古の時期が重なっていた縁のある両者、岡見は「所さんに電話をしたら、快く選手を出場させてくれるということだったのですが、まさか長野選手とは。彼の強さは十分に分かっているので、嬉しい限りです」と長野参戦を喜ぶ。

LDHmartialartsと本契約はならずとも仮契約となった鈴木は、この試合の10日後に17歳の誕生日が控えている。将来性は十分、とはいっても鈴木と比較すると長野はフィジカルも経験もまるで違う。岡見もその指摘を髙谷裕之総監督らLDHmartialarts首脳に行ったが、結論として「格闘技の厳しさを痛感するような試合、甘くないことを理解させて成長を促す」という育成論に落ち着いたという。

セミでは鈴木と同様に『格闘DREAMERS』に出演も、最終オーディションで八木敬志にKO負け──その後、EXFIGHT所属のままプロを目指す高木オーディン祥多が出場する。驚くべきはオーディンの対戦相手、藤波勇飛だ。

2018年全日本選手権フリースタイル74キロ級優勝。その他、世界カデット、ジュニア五輪で共に準優勝。インハイ優勝、世界ジュニア2位、全日本学生優勝、2017年の世界選手権の70キロ級で3位という輝かしい戦績を藤波は残している。現在パンクラス・ストロー級戦線で注目の山北渓人と同じ三重県のいなべ総合学園レスリング部から山梨学園大、そしてジャパンビバレッジ時代と、常に日本のトップとして活躍してきた。

レスリング界からのMMA転向が目立つなか、彼もまた要注目の1人であることは間違いない。そんな逸材とプロ正式デビュー前に高木の試合を組む──まさに”獅子は我が子を千尋の谷に落とす”……髙谷イズムだ。

また中村倫也と共にLDH所属ファイターとなった宇佐美正パトリックの実弟、宇佐美秀メイソンもEXFIGHT所属選手として、今大会のラインナップに加わり牧野滉風と対戦する。

メイソンは兄パトリックと同様に、キッズ空手時代に輝かしい活躍しながら、その後は危険な香りがする人生を歩んできたという話も……。一風の牧野も、一部では喧嘩屋として既に名が通っている。格闘代理戦争シーズン04の『皇治』軍から消えたファイター=牧野、アウトサイダー出身で今年のパンクラス・ネオブラではフェザー級T準優勝の選手だが、『強いヤツとしかやりたくない』という要望に応え、メイソンが名乗りを挙げたという。

危ない戦いになりそうなメイソン✖牧野以外にも、ヘビー級でもEXFIGHT所属で岡見が「今回はヘビー級ですが、将来はミドル級を視野に入れている」という三上ヘンリー大智にも注目だ。古谷宗太郎とスタンドでの顔面ヒザ蹴り禁止の特別ルールで戦う三上は、日系ブラジリアンでシュートボクシング・ヘビー級1位だった。ここ1年はMMA転向を目指し、練習を積んできたそうだ。

フルサイズケージという戦場を戦いこなすという点においてEXFIGHT勢はホームでの試合となるが、ホームであることが仇になりかねない試練のファイトが並んでいるEXFIGHT01だ。

■視聴方法(予定)
8月29日(日・日本時間)
午後6時00分~ABEMA格闘ch

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