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【IRE05】今成正和に完敗、朴光哲の「掌底の方がグーよりムカつく」──「For Life」な格闘技

【写真】カンチョルは本当に良い笑顔をしている(C)MMAPLANET

14日(土)、東京都港区のリバーサルジム東京スタンドアウト田町芝浦スタジオ開催されたIRE(Imanari Roll Ecstasy)05。

同大会の最終試合のコンバット柔術マッチに朴光哲が出場も、66秒で今成正和のトーホールドに斬って落とされた。MMA引退から9カ月、掌底有り、ヒール有りの戦いを『For Life』と言い切ってしまう朴の話を試合終了直後に訊いた。

人生を豊かにする、健全な格闘技Lifeとは──。


──お疲れ様です。

「疲れてないッスよ。でも、音がしていたし明日になったらめっちゃ痛いやつッスね。来るのも分かっているし、ヒールの対処をするとアンクル、王道のパターンです」

──そもそも、この試合に出ようと思ったのは?

「新しいチャレンジですよね。引退してからKIZUNA BASEジムでパーソナルをやりつつ、体はちゃんと動かしているんで。MMAはもうダメージが蓄積しているんでできないですけど、こういうのはやってみたかったので。思い切り張り手を食らっちゃいましたけど(笑)」

──掌底を落とすのが、朴選手の方だとばかり思っていました。

「ですよね(笑)。掌底とか全く頭にないんです。僕らMMAグローブつけて殴っていたから、逆に全くそういう発想がない。意識がないというか」

──そういうものなのですね。意外です。

「それにグーで殴るよりも、掌底だから殴れるシチュエーションがあったということも学べました。でも……」

──でも……?

「掌底の方がグーよりムカつく。それで熱くなったところで、冷たい一刺しみたいな足関節が来て(笑)。まぁ、良い文化なんじゃないスかね。

今成さんの空気というか、掌底は危ないのに見ている人たちが笑っている。日本もこういうクレージーな文化が育っていけば、面白くなりますよ(笑)。練習仲間で張り手をかましあっていますからね(苦笑)。掌底でストレス発散になるんじゃないですか」

──本当ですか? 友人の顔を張って?

「アハハハハ、まぁ僕としては実際に試合をやって、こういう感じかと分かればノビシロはあるかと思います」

──つまりは、コンペティションには挑み続けていきたいと?

「アハハハハ。やっていきたいですよね。足関節もそうだし、かなりヤバイ掌底を使っている子もいた。ちゃんと対策を練ってやっていかないとな……。それに掌底のないグラップリングも出たいし、柔術もビジネス・ブラックベルトを目指したいですしね(笑)」

──アハハハハ。ネットワークに入れば、ありうる話かと。

「そうなんですか(笑)。ビジネス茶ぐらいまでは、取りたいです。でも試合があると、生活に張りが出てきますね。だからFor Lifeッスよ」

──散々、MMAを戦ってきてFor Lifeで掌底で殴られ、足をパキっと鳴らされますか。普通じゃないです(笑)。

「アハハハハハ。海でも行って、波でも眺めた方が良いッスか(笑)。ホント、人前で殴られて、タップしてさらし者になって(笑)。でもハードなことをしないと満足できない体になってしまっているんでしょうね」

──変なSEXするより、安心できます。

「またぁ、そういうことを言う(笑)。でも、そっちの方がヤバイっスよね。密室で、色々と病気も怖いし。何だかんだって、殴り合っている方が精神的に健全ッスよ」

──掌底でガンガン殴られていた柔術黒帯で確かな実績があり、道場も経営されている44歳の生田誠選手が、対戦相手に『ホントに強い』って言いながら笑ってハグをしていて。これは逆に凄いわと思いました。

「MMAだとボコボコに殴られた試合後に、そんな空気にはならないですからね。ホラ、健全なんですよ。女子も笑いながら、掌底を打っていまし」

──健全なんでしょうか(笑)。

「アハハハハ。凄いっすよ。まぁ、皆が参加費を払って殴って、殴られているから。お金払って、殴って殴られるのも勿論、気持ち良いんでしょうが……これが殴って、殴られてお金を貰えるようになるよう、この戦いもステップアップはしてほしいッスね。

いやぁ、でも悔しいッスよ。家に帰ったら、もう泣いていますよ。ツイッターとかでも宣伝して、友達も視てくれていたわけだし」

──悔しい。それが健全さを最も表しているのかもしれないですね。

「また今成さんと、やりたい。このままじゃ終われないです。ちょっと時間を創って、もう1回練り直します。色々と気付きがありました」

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