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【Shooto2021#05】7月25日、中村倫也が修斗で論田愛空隆を相手にプロMMAデビューへ

【写真】肉体も精神も、アスリートとしては完成している中村のプロ初戦が決まった(C)MMAPLANET

5日(月)、SustainとABEMAが同時に25日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#05に中村倫也が出場、論田愛空隆と対戦することが発表した。

LDH martial arts所属、格闘DREAMERSベテラン──実父が1990年代中盤から佐山サトル及び修斗をサポートした龍車グループのオーナーだった故中村晃三氏という中村は、当時の日本MMA界の虎の穴=スーパータイガーセンタージム~ピュアブレッド大宮を庭に育った。

MMAファイターを自然と目指すなかで、遊びで始めたレスリングで実績を残すと花咲徳栄高校を経て、専修大学へ進学。この間、JOCカデットで優勝、世界カデットでは3位、JOC杯や全日本学生選手権&全日本大学選手権のフリー57キロ級優勝など華々しい活躍を見せていた。


さらにU-23世界選手権の61キロ級優勝及び世界選手権で5位に入賞するなどワールドクラスの活躍をしてきた中村は、東京五輪に出場ならなかったことでMMA転向を決める。

今ではTOKYO2020という舞台に進めなかったことに対し、「五輪で出ていたら、あるかないか分からない状況を過ごしMMA転向も遅れていた今となっては、五輪に出られなくて良かったと思っている」と身も心もMMAファイターになっている。

中村はLDH所属という立場で、格闘DREAMERS=オーディション番組に参加し、実戦はおろか練習でも弱みを全く見せることが許されない状況を戦い抜くと、4月26日の最終選考ではプロシューターの新井拓己をわずか42秒でTKO、既にアマチュアの域を超えていることを証明した。

今回、プロとして初めてケージに足を踏み入れることになるが、中村を指導する髙谷裕之は「UFCに最短距離で進ませる」ことを明言し、同じく岡見勇信も「人としても成熟しており、強い相手とどんどん当てていって良い」と育成方針について語っている。

そんな中村のデビュー戦の相手となったのが、ONE Warrior Seriesのトライアウトに合格し、すでに海外での国際戦も経験しているハードパンチャーの論田だ。

一発のある論田を相手に、MMAファイターとして中村がどのような戦い方を見せるのか。打撃に応じるのも良し、論田の強打に対しテイクダウンで勝負をかけるのも良し。

将来性だとか、可能性という言葉が必要ないファイトが、中村には求められている。とはいえMMAはMMA。中村がアーロン・ピコにならないとは限らない。論田は「ぶん殴る」圧力をかけることが、勝利へ不可欠だ。論田の意地が、この勝負を面白くさせることは間違いない。

なお同大会では既報のように──斎藤裕の返上した修斗世界フェザー級王座を賭けて環太平洋王者のSASUKEと工藤涼司が対戦。SASUEKEにとってはホームリングに残された最後のピースとベルトだけでなく、フェザー級での存在意義とこれからを賭けて戦う王座決定戦となる。

また女子スーパーアトム級でSARAMI✖中村未来という──爽やかさの欠片も必要ない──世代闘争、さらに2回戦では佐山道場の岡澤弘太✖エドモンド金子など組まれている。

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