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【UFN190】微妙な判定も、ワリエフがバルセロスに競り勝ち「一番強い相手を用意しろっ!!」

<バンタム級/5分3R>
ティムール・ワリエフ(ロシア)
Def.2-0:29-28.29-28.28-28
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)

足を使う両者、ワリエフがまず左ハイを見せる。ワンツーのフェイク、左ジャブをしっかりとみるバルセロスは、右ハイもバックステップでかわす。左ミドルを蹴られ、左ミドルハイを蹴り返したバルセロスは右を振るって前に出る。続いてワリエフのステップインに左ジャブを合わせると、右を受けた直後に左ジャブを入れる。ワリエフは右ローを続け、バルセロスは右ロングアッパーから組みついて、ケージに押し込む。自ら離れたバルセロスはミドルの蹴り合いから、ワリエフの左を受ける。

ワンツーの左フックを入れたバルセロスはジャブをかわし、左ミドルを蹴っていく。続いてワンツーから圧力を高めるも、ワリエフもスーパーマンパンチを繰り出す。接近戦の同じタイミングでの打ち合いにひかない両者、残り30秒でワリエフがシングルレッグからドライブ、ケージに押しこむもテイクダウンは奪えず、優劣をつけるのが困難な初回が終わった。

2R、バルセロスが左ロー、ワリエフが右ローを蹴り返す。中央を取るのはバルセロスで、ダブルレッグを切り、プレッシャーをかけて右ストレートを伸ばす。ジャブから頭を動かし、ローを蹴ったワリエフの右オーバーハンドに、バルセロスが右アッパーを狙う。ワリエフはシングルからダブルも切られ、右オーバーハンドを空振りする。

呼吸が荒いのはワリエフだが、まだ動きに影響はない。バルセロスは左ジャブ、ワンツーフックもワリエフも左右のフックを同時に返す。鋭い前足の蹴り、右カーフを繰り出したワリエフに対し、バルセロスが左フックを当てる。ミドルをキャッチされ、前転して足を抜いたバルセロスがすぐに向き合うと、左ショートのカウンターでダウンを奪う。ハーフでパウンド、エルボーを打ちつけたバルセロスは、ワリエフの立ち上がり際に右アッパーを入れて2度目のダウンを奪う。エルボーを連打したバルセロスが、残り時間をトップで固めビッグラウンドとした。

最終回、左ローを入れたバルセロスは乱打戦にも対応し、ワリエフのテイクダウン狙いを切ると右アッパーを突き上げる。ワリエフのローをチェックしたバルセロスは組みに、またもアッパーを合わされる。ここでショートのコンビを入れたバルセロスの右カーフで、ワリエフが姿勢を乱す。

ワリエフも左ジャブ、ステップインから右ストレートをヒットさせる。さらに左ハイから右ローというコンビを見せたワリエフが右エルボーを狙う。バルセロスはダブルレッグをケージを背にして耐えると、離れて左ジャブを伸ばす。続いて左ロー、ダブルレッグを切ったバルセロスは飛びヒザも距離を取ってかわすが、続くスピニングバックフィストを受けそうになる。

ワンツーから左を当てたバルセロスは、右をもらっても右カーフを蹴りこみ、右フックをヒットする。ワリエフの左エルボーは当たりが浅く、惜しい一発に。残り30秒を切り、近い距離でのコンビ、ダブルレッグ狙いと不発に終わったワリエフ──精度ではバルセロスだが、積極性では上回ったという見方もありうる最終回となった。

結果、ワリエフがラウンドマストの妙で2‐0の判定勝ちをおさめ、「誇りに思う。UFCで3試合で3階級で戦い、勝った選手がいるか。俺だけだ。俺のことを知らない連中は、この名前を覚えろよ。ショーン・シェルビー、一番タフな相手を用意しろ。全員、殺してやる」とワリエフはラフに語った。


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