この星の格闘技を追いかける

【WNO10】クレイグ・ジョーンズ✖タイ・ルオトロ。ストップ・ザ・ダナハー流足関は、ベリンボロ?!

【写真】この形にさせないこと、それがルオトロの勝利への道だ(C)MIKE CALIMBAS/WNO

18日(金・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてWNO 10が開催される。レビュー第2弾はクレイグ・ジョーンズ✖タイ・ルオトロの一戦を深掘りしたい。
Text by Isamu Horiuchi

4月のWNO 08で実現予定だったものの、ジョーンズの欠場によって流れた一戦が実現する。最大の焦点は、足関節技をめぐる攻防だろう。


ラクラン・ジャイルズ、ジョン・ダナハーという世界が誇る二大足関節理論家から学んだジョーンズは、2月のWNO 06でホナウド・ジュニオールを、そして5月のWNO 09では、IBJJF系の足関節師ルイス・パンザを必殺の内ヒールで秒殺。その切れ味をまざまざと見せつけて復活を遂げている。

しかし今回の相手タイ・ルオトロは、近年猛威を振るう足関節技への対策において最先端を行く選手といえる。昨年ニッキー・ライアンの足関節を素早く対処して潰し、レッグドラッグでパスを奪って完勝したタイは、WNO 08ではジョーンズの代役にして、同じく足関節技を得意とするウィリアム・タケットと対戦した際も足関節を完封している。

その方法が、上から飛び込んでのベリンボロを駆使してタケットの足関節を潰すというもの。ここからパスの連続攻撃でタケットの足を何度も超えて完勝して見せた。

注目すべきは、同日にタイの双子の兄弟のケイドもまた、ジョーンズと同門のイサン・クレリンステン相手に完勝していることだ。

タイ同様に上から飛び込んでのベリンボロでクレリンステンの足関節技を封じ込めたケイドは、さらにクレリンステンがバタフライガードから足を抱えにきたところに、逆にダースチョークを極めて完勝。この日のルオトロ兄弟は、ダナハー一門の十八番であるバタフライガードからの崩しや足関節の仕掛けに対し、きわめて完成度の高いカウンターで上を行った。

このルオトロ兄弟流の足関節対処は、体格・実績で大きく上回るジョーンズにも通用するのか。またジョーンズは、たとえ足関節を封じられても精度の高いバックテイクや強烈な三角絞め等の極め技を持ち合わせている。常にサブミッションを狙うジョーンズと、相手が疲弊するまでノンストップでパスを狙ってゆくタイの戦いは、世界最高峰、最先端のエキサイティングな攻防になることは間違いないだろう。

■視聴方法(予定)
6月19日(土・日本時間)
午前9時00分~ FloGappling

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