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【UFN189】プエレスと対戦、ジョーダン・ラヴィット─02─「プランBが必要になるかは相手次第」

【写真】もう3時間後には、ジョーダンがオクタゴンに足を踏み入れる(C)Zuffa/UFC

5日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスの開催されるUFC APEXでUFN189:UFN on ESPN+47「Rozenstruik vs Sakai」のオープニングバウトで、クラウジオ・プエレスと対戦するジョーダン・ラヴィット・インタビュー後編。

下になることを厭わない。フィニッシュすることを念頭において戦うラヴィットは、打撃を駆使して戦うプランBが必要になるファイトを待ち望んでいた。

<ジョーダン・ラヴィット・インタビューPart.01はコチラから>


──ロクサンとの関係もそれ以来、ずっと続いているということですね。

「僕とロキシーは一緒にキッズに柔術を指導しているしね。もう5年になるよ。僕にとって、ロキシーは最も影響力がある人物なんだ。ロキシーは30代半ばで、常に進歩していてキャリアの最高の状態を更新し続けている。

僕はファイターとして、シャイな方だったけど……ロキシーが凄く自信を与えてくれたんだ。ロキシーの後を僕は追っているつもりだよ」

──素晴らしい言葉です。同時にジョーダンの人柄も伝わってきます。

「おお、ありがとう。ファイトって何百、何千っていう勝ち方があるんだ。でもね、自分が実際に戦うことができる相手は非常に限られている。だから、その機会を無駄にしないよう成長し続けたいんだ。

これまで運よく勝ち続けてくることができたけど、僕のなかでは常にハードファイトを選んできた。ハードファイトを経験して成長したい。1試合での経験値を可能な限り高いモノにしたいと思って戦ってきた。

でもファイターってレコードを気にして、連勝とかに拘ることがあるだろう?」

──ハイ、オーガニゼーションもそこを重視する向きもありますし。

「でもファイターとして、勝って当たり前の試合に出て勝ち星を重ねるって、本当に下らないことだと思うよ。おかしな言い方かもしれないけど、僕はどこかで敗北を望んでいるかもしれない。そんな試合に向かっていき、痛みを乗り越えたいと思っている」

──だからこそ、あのナスティな極めがあるのですね。

「アハハハハ。でもね、心の中では『頼むから、折れないでくれ』って願っているんだよ。何度かポップして、音が聞こえたり、感覚として伝わってきたことがあるんだ!! 頼むから、タップしてくれよって本当に思っていたよ」

──ジョーダンのファイトスタイルは、MMAの王道ではありません。これまで一本勝ちも多いですが、UFCファイターの防御力は過去の対戦相手と変わって来るかと思います。このスタイルを続けることが可能だと考えていますか。

「もちろん。僕自身、ディフェンス能力には自信を持っている。それと……そんな風に見えないかもしれないけど、パワーもあるんだ。何より対戦相手は僕が優れたグラップラーだと思って戦うよね?」

──ハイ。その通りだと思います。

「だから、彼らは僕をテイクダウンしようとしない。それってスタンドで僕の時間が多くあるってことなんだ。それに、僕のテイクダウン狙いをスプロールできる相手に出会ったら、その時は打撃を披露するよ。打撃だってできる。これまで、打撃で戦うというプランBが必要にならなかっただけなんだ。

プランBが必要になれば、僕がどれだけ打撃で戦えるのか見てもらえるだろう。テイクダウンして、サブミッションできない時が訪れるなら、プランBを遂行するよ。そんな日が来ることを願っているよ」

──ではタフファイトになり、スコアリングで勝たないといけなくなると、どうしますか。

「う~ん、僕は試合中もその一瞬、一瞬で勝てるよう戦っている。判定になることは想定していないんだ。テイクダウンして、コントロールが必要な試合もある。でも、判定勝ちを想定することはない。

ケージの中では自分の力を信じて、乗り越えていくしかないんだ。ジャッジの裁定を気にして戦っていると、そんな自分にガッカリする日が来ると思う。

だから試合中は常にフィニッシュするつもりでいるし、結果的に判定にもつれ込んでも、この姿勢があるとジャッジの支持を得ることになる。実際、僕はまだ1Rも落としたことがないんだ。おかしな判定がないってことは、ラッキーだなって思うよ」

──では、クラウジオ・プエレス戦も一瞬、一瞬でフィニッシュを狙う。その繰り返しのファイトを?

「そうだね。僕はグラップリングの専門家じゃない。例え周囲がそう思っていても、ジムで打撃の指導もしている。まだ見せていない、僕のスキルを見てほしい。ボクシング、キックボクシング、ムエタイだって使える。僕はコンプリート・ミックスマーシャルアーチトだ。

それを証明できるぐらい、プエレス戦がハードな試合になることを期待しているよ。最後はテイクダウンしてサブミットするけど、それまでの過程で僕が何でもできることを見せたい」

■視聴方法(予定)
6月6日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS

■UFN189計量結果

<ヘビー級/5分5R>
ジャイルジーニョ・ホーゼンストライク: 254ポンド(115.21キロ)
アウグスト・サカイ: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ウォルト・ハリス: 264 ポンド(119.74キロ)
マルチン・ティブラ: 251ポンド(113.85キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・デリツ: 186ポンド(84.37キロ)
ロウレアノ・スタルポリ: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ミゲール・バエサ: 171ポンド(77.56キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ: 186ポンド(84.37キロ)
グレゴリー・ホドリゲス: 186ポンド(84.37キロ)

<ミドル級/5分3R>
トム・ブリーズ: 186ポンド(84.37キロ)
アントニオ・アローヨ: 186ポンド(84.37キロ)

<フェザー級/5分3R>
マクワン・アミルカーニ: 146ポンド(66.22キロ)
カムエラ・カーク: 146ポンド(66.22キロ)

<女子フライ級/5分3R>
モンタナ・デラロサ: 126ポンド(57.15キロ)
アリアニ・リプスキ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<ヘビー級/5分3R>
タナー・ボーザー: 242ポンド(109.77キロ)
イリル・ラティフィ: 240ポンド(108.86キロ)

<ウェルター級/5分3R>
フランシスコ・トリナルド: 169.5ポンド(76.88キロ)
ムスリム・サルコフ: 171ポンド(77.56キロ)

<ライト級/5分3R>
アラン・パトリック: 154.5ポンド(70.08キロ)
メイソン・ジョーンズ: 156ポンド(70.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マノン・フィオホ: 125.5ポンド(56.92キロ)
タバタ・ヒッチ: 124.5ポンド(56.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
ユーゼフ・ザラル: 146ポンド(66.22キロ)
ショーン・ウッドソン: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
クラウジオ・プエレス: 155ポンド(70.31キロ)
ジョーダン・ラヴィット: 156

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