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【ONE TNT04】青木真也と対戦、エドゥアルド・フォラヤン「生き永らえるだけでなく、夢を掴もうと……」

【写真】現在2連敗中のフォラヤン。10月30日とはコンディションが違うことを期待したい (C)ONE

29日(木・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE119:ONE TNT04で、青木真也と対戦するエドゥアルド・フォラヤン。

当初の予定ではライト級初陣となる秋山成勲との対戦が決まっていたが、秋山とセイジ・ノースカットの欠場により対戦カードがシャッフルされ、青木との3度目の対戦が決まった。チーム・ラカイは厳格なコロナ予防対策をこうじるフィリピン政府の方針で、昨年10月大会に出場した時点ではコンディション不良が目立った。そして今、チームはコロナの影響を受け続け、一度は決まった試合が実現しない選手も少なくない。そんな逆境にあり、自身も連敗中で過去5試合の戦績が1勝4敗というONEの歴史を創った漢は、どのような想いで青木戦を迎えているのか──23日(金・同)に行ったフォラヤン・インタビューをお届けしたい。


──40日ほど前にエドゥアルドにZoomインタビューをさせていただいた時は秋山成勲選手との試合について、でした。今日は青木真也選手との試合に関してのインタビューになります。

「そうだね。アジャストすることは、簡単ではなかったよ。アキヤマとシンヤはまるで特徴が違うファイターだからね。シンヤは僕と違い、前回の試合で素晴らしい勝ち方をしている……、いつだってシンヤと戦えることは光栄だよ」

──では対戦相手の変更で試合を断るということは考えなかったですか。

「僕はウォリアーのつもりでいるからね。何があろうが、戦う準備はしているよ。それにこのコロナ禍では、いつ次の試合ができるのかも分からない。特にフィリピンの状況は悪化している。巡ってきた試合の機会を大切にしたいんだ。

何よりチームはどんな困難な時もしっかりとした練習環境を与えてくれるから。練習に関しては、前回の試合よりも確実によくなっている。レッツゴー、それだけさ(笑)」

──新型コロナウィルスに感染に関しては4月8日の大会にリト・アディワン、スティーブ・ローマンの両者が出場できず、チームも影響を受けているかと思います。

「そこはね……、どれだけ準備ができていてもテストで陽性になれば試合はできない。僕も何度もテストをして、陰性という結果を得ている(苦笑)。とにかく、このまま無事に試合ができるよう願っているよ。

全てが人生の一部。強くなるしかない。コロナは終わらないし、また問題が大きくなることも十分にある。だから、人間として強くないといけないし、チャンスを逃しちゃダメなんだ」

──現状はチーム・ラカイで練習できているのですか。以前は自宅のあるバギオからジムのあるラトリニダードに行くだけで、診断書の提出が必要だったと言われていましたよね。

「今はそこまで厳格ではなくなったよ。ああいうことを続けていると、皆が疲れ果ててしまうからね。今は診断書の提出などなくて隣町に移動できるよ。

とはいえ、従来と同じ練習ができるということじゃない。今はジムと家でしかトレーニングは許されていないからね。他の施設を使うことができないので、調整はどうしても必要になってくるよ。

練習に関しても人数制限があって、従来の30パーセントしか人が一か所に集まってはいけないんだ。チーム・ラカイもプロメンバー全員が集まって一緒に練習することはできない」

──それは正直、青木選手の置かれている状況とは相当に違いがありますね。

「でもね、こんな状況だからこそチームは一体化しているし、精神的にもタフになれている。凄くハングリーになっているよ(笑)。こんな状態で試合ができるんだ……勝利を目指して一直線だよ。

僕には家族がいる。子供は僕の背中を見て育つ。ただコロナが収束に向かうまで指を咥えて立ち止まっているなんてできない。ここで父親として強さを見せないと、何がダディなんだって。ただ生きながらえるだけじゃない、夢を掴もうとし続けないとね。

幸せになるためには、ちょっとした自己犠牲が必要になるってことも子供たちは学ぶだろう。だからこそ、人々は協力しあわないといけないと知るはずだ。それを子供たちだけではなくて、僕らも学んでいるんだよ」

──そんな気持ちを持って戦う青木選手との3度目の試合ですが、TNTライブ中継でなくリードファイトになりました。ONEの歴史を創ってきた2人のトリロジーが、アンダーカードとはどういうことだという気持ちはないですか。

「シンヤはメインカードで戦うべき選手だ。ジェイムス・ナカシマ戦で、あれだけの試合をしてのけた。きっと、ここ最近の僕の戦績のせいだろう……(苦笑)。それでもフィリピンではアンダーカードでも、十分に注目されている。試合順がどうなろうが、ベストを尽くして戦うことが一番だよ」

──午前中の試合になります。

「そこも踏まえて調整しているよ。きっと朝の9時半ぐらいに戦うんだ。とにかくベストを尽くす。それしかない。僕はまだライト級戦線のトップでやっていけることを証明したいしね。それをシンヤに勝つことで、証明してみせるよ」

■視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ライニア・デリダー(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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