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【F2W167】ヴィクトー・ウゴ、50/50からヒールを極めてティム・スプリッグスからタップ奪う

【写真】50/50からのヒール、IBJJFのノーギでもこの攻防がこれから多く見られることになりそうだ(C)F2W

20日(土・現地時間)、プロ柔術大会Fight to Win 167がテキサス州オースチンで開催された。

ここではヴィクトー・ウゴとティム・スプリッグスの格上げメイン、グラップリングの醍醐味が堪能できた一戦を振り返りたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ノーギ/10分1R>
ヴィクトー・ウゴ(ブラジル)
Def.8分56秒by ヒールフック
ティム・スプリッグス(米国)

相対すると体格差が目立つ両者。二回り近く大きいウゴがシッティングを取り、スプリッグスの左足にデラヒーバで絡んでゆく。その左足でニースライスを試みたスプリッグスは、ウゴの右足をとって膝十字を狙う。素早く両足を組んで対応するウゴ。スプリッグスウゴの左足を解除せんと掴んで倒れ込むと、その機を利用してウゴが上になった。

バタフライガードを取ったスプリッグスは、距離を作って立とうと試みる。が、ウゴはすかさず距離を詰めてその巨体を浴びせてそれを許さない。やがてウゴはスプリッグスの右足を押し下げて超えると、巨体を預けて胸を合わせて上半身を圧迫。ピンチと思われたスプリッグスだが、すかさず腕でフレームを作って隙間を作り、立ち上がることに成功。さすがのスクランブル力だ。

下になることに抵抗のないウゴは、シッティングを選択。スプリッグスの左右へのパス狙いを防ぐと、やがてスプリッグスの左足をキャッチ。内掛けで絡んでハーフの体勢を作るが、これを嫌ったスプリッグスは飛び退くように足を引き抜いた。

シッティングで前に出るウゴ。スプリッグスは豪快に飛んでのパスを狙うが、ウゴに防がれて再び左足をキャッチされると、すかさずその足を引き抜いてエスケープした。

残り3分。一度立ち上がってから再び引き込んだウゴは、またしてもスプリッグスをハーフに入れる。今度はスプリッグスはエスケープせず、低くプレッシャーをかけて勝負する選択に出る。ウゴはすかさず内回りに入り、スプリッグスの股間から頭を出しながら足を50/50に絡め、スプリッグスの右足を対角線でキャッチ。そのまま腹這いになりながら強烈にインサイド・ヒールフックで絞り上げると、スプリッグスはタップした。

次世代の世界最強グラップラーの有力候補であるウゴが、軽量級柔術家ばりの技術を見せつけて快勝。体格差がありながらもウゴの押さえ込みを跳ね返し、また果敢にサブミッションやパスを狙っていったスプリッグスの健闘があってこその好勝負だった。


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