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【Road to ONE04】「皆でひっくり返してやろうぜって。5年もいらない。『すぐ』だから」──平田樹

【写真】大会4日前、PCR検査後に余裕の笑顔を浮かべる平田樹(C)MMAPLANET

今日22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」のメイン=中村未来戦が控える平田樹

5年後の日本の格闘技界を考えた大会のメインを任された平田は、自然と敢えてなのか。あくまでも中村は眼中にないという発言に終始した。それが、これからのJ-MMAを創っていく人間の役目であるように。


(自らマスクを外して)「自分、痩せました?」

──そう堂々と切り出すということは、順調に体重が落とせているってことですね(笑)。

「アハハハ。あと900グラムです。もう体形はバッチリです」

──体形ですか(笑)。ではMMAの仕上がりの方は?

「もう1週間前から調整だけです。それまでの練習でもビー・ニューウェン対策から続いているサウスポー相手の動きをしてきたので、去年の秋から継続して良い練習ができています」

──クレイジービーではパク・シウ選手とも練習をしていますね。

「強いですね。打撃が強いです。多分、寝技より打撃が強い」

──多分ではないような……。ところで今回はメインイベントです。

「何だろう……凄いこと、メインって一番注目されるし。初めての体験だから。でも、いつも通りの試合をすれば、メインに相応しい試合はできると思います。久しぶり、1年振りの試合なんで楽しみです」

──実は緊張している、とかないですか。

「いえ、日本で戦えて嬉しい気持ちが大きいです。終われば家に帰ることもできるし。気持ち的に楽です」

──これまでONEでの3試合。「平田樹はどうなんだろうか?」、3試合目は「あの打撃には危ないんじゃないか」という空気のなかでの試合でしたが、今回は来るべきアトム級GPへ向け、勝利がデフォルトという状況です。空気的には勝って然りというものです。

「それだけ圧勝できると期待してもらっていることは良いことだし、思われている以上の試合をします」

──自分より名前のある選手、自分よりも格上の選手に挑戦していきたいというのが選手の本音だと思います。そのなかで4戦目にして、受けて立つ試合になりました。

「圧勝は当然なんで、内容でも今までよりMMAをして勝ちたいと思います。アトム級GPが正式発表されないという状況で、自分にとってはGPが一番大きな目的なので。GPまで勝ち続けることが、GPで勝つことに通じると思うので。

これまでは8割柔道みたいな試合をしてきたので打撃、レスリングを織り交ぜて試す試合──ではないですけど、練習してきたことを出せれば良いなと思います」

──この間に内山高志さんにボクシングの指導を受けるようになりました。

「ボクシングを初めて練習して、本当に色々と勉強できました。ただ内山さんにはボクシングに拘るなと言われています。『練習通りやっていれば大丈夫だ』とも言ってもらって。でも打撃で倒したいというのは、変わらず持っています。できれば良いなって」

──打撃戦になると、ファイターズ・ハイのような状態になりそうですね。

「そうですね、打撃の方が自分的にも楽しいです。見てくれる人も打撃の方が楽しい人が多いだろうし。打撃戦ができれば良いですね」

──中村選手も打撃戦を望むのではないでしょうか。

「相手のことより、自分の試合だから。自分がやりたいようにやれればと思っています(笑)。ONE本戦でも自分がやってきたことを試したいし、今の自分がどれだけできるのか試す試合がしたいです。だから『もう終わっちゃったの?』ってお客さんに思われるような試合で全然良いです。

ONEの本戦じゃないし、サッと終わって晩御飯を食べに行きたいです」

──中村選手は捨て身の覚悟で来ると思います。

「う~ん、特に何とも思わないです。どれだけ大差があるかを見せつけたいです」

──差ではなくて、大差なのですね。

「何もできない──ぐらいの試合にしたいです。この試合、チャトリさんとか視ていると思うので、『この期間、何をしていたんだ』とも思われたくないし。大会も試合もなくなったからこそ、めっちゃ練習できたので。

しっかりと練習してきて、それを試合で出したんだよというのをONEの人達に見せたいです。ホント、ここじゃなくて次の向けての試合にしたいので」

──それがアトム級GPだと思いますが、先日スタンプ・フェアテックスがアリョーナ・ラソヒーナに終了7秒前にギロチンで一本負けという試合がありました。

「スタンプ選手は打撃が強いから、打撃でやれば良かったのに。下手に試そうじゃないけど、MMAができるところをアピールしにいって。ああいうことはしないほうが良いんじゃないかなって思いました」

──……。あのう、それって……。

「アハハハハ。自分が今、言っていたことですよね(笑)。だからぁ、スタンプ選手のことを話していて、アレって自分で言っていたことじゃんって(笑)。やっぱり拘り過ぎない方が良いですよね。

スタンプ選手も絶対に打撃で倒せるのに……。極まっているか分からないギロチンでタップして。やろうとしているけど、寝技は経験不足でした。だから自分も打撃で行きすぎたら、一発でやられることもあり得ます。

それでも拘り過ぎなければ。いつも通りリラックスして試合ができるように心がけたいです。ボクシングをやっていても、前傾姿勢になるわけじゃないですし。ステップを踏んで、出入りをしての打撃をしたいです」

──今回の大会は5年後の日本の格闘技界のためというテーマがあり、若い選手が集まっています。

「私たち若い人間が、上の人をグイグイ追い抜いていかないといけない時なんで。皆でひっくり返してやろうぜっていう気持ちです。でも5年もいらないでしょ。『すぐ』だから」

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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