この星の格闘技を追いかける

【UFC258】カマル・ウスマンがドゥリーニョをパウンドアウト。ホルヘ・マスヴィダルに怒り爆発

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
カマル・ウスマン(米国)
Def.3R0分34秒by TKO
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)

開始直後に右を伸ばし、右ミドルとローを蹴るドゥリーニョ。構えを変えるウスマンの左に対し、ドゥリーニョがテンプルに右を入れ動きを止める。攻め急がず、間合を図って右、そして右ハイを蹴ったドゥリーニョだったが、ここでバランスを崩す。ウスマンは寝技にいかず、ローを蹴り隙を伺う。ドゥリーニョはマットに手をついて蹴りを狙い、爪先を掴んだウスマンが太腿を蹴っていく。

ドゥリーニョは足回しを続け、ウスマンは大きなパウンドでなく蹴りを入れる。立ち上がったドゥリーニョは左ヒザをボディに入れ、組まれても離れウスマンのジャブを見る。そのジャブを届かせたウスマンは、右ローを蹴る。スイッチしたウスマンは左ミドル、ドゥリーニョの右ヒザをキャッチしてもテイクダウンにはいかない。

ドゥリーニョは左を当て、ヒザを狙うがジャブを受ける数が増える。ハイから組みに行ったドゥリーニョが直後に右を伸ばす。さらに右から左、アッパーを入れたドゥリーニョが初回を取った。

2R、右を伸ばした前に出るドゥリーニョに対し、ウスマンは左ジャブを連続で当てる。その左ジャブに右ローをドゥリーニョが合わせると、スイッチしたウスマンが右ジャブを伸ばす。オーソで左ジャブ、スイッチで左ストレートを伸ばしたウスマンだが、ここにドゥリーニョが右オーバーハンドを合わせる。直後にウスマンが左ジャブから、右を当てるとドゥリーニョがマットに手をつく。

ダメージの残るドゥリーニョにジャブを続けるウスマンが、左から右を入れ、サウスポーへ。オーソに戻して左ジャブを当てたウスマンは、スイッチして左ハイ。左ストレートを当てる。戻してジャブのウスマンに、ようやく右を当ててドゥリーニョだったが、続く右ローにジャブを合わされ尻もちをつかされる。

残り1分、じっくりと見てジャブを伸ばすウスマンに対し、ドゥリーニョも右を返し左ジャブを届かせる。最後の10秒でダブルを切られたドゥリーニョ。この受けの強さ、ウスマンの強さを改めて挑戦者は感じる瞬間となったのではないだろうか。

3R開始から間もなくして、ウスマンがドゥリーニョのローに右を合わせる。後方に倒れ、必死に足をきかせようとするドゥリーニョに思い切り右のパウンドを落とし、それでシングルを取りに来たところでウスマンがパンチを纏めると、レフェリーが試合をストップ。

涙にくれる敗者を眺め、ウスマンも目に手をやる。ウィナーコールのあと、ハグをして言葉を交わした両者。さらにサンフォードMMA陣営とハグをかわしたチャンピオンは、バックステージ・インタビューに向かった。

そして──「タフな……とてもタフな試合だった。ジムの状況と言い、ギルバートがライト級で敗れウェルター級に階級を上げた時、彼に協力して一緒にやってきたんだ。一緒に練習してきて、彼のカウンターの強さは皆を眠らせてきた。アレをもらって、『よし、やろう』ってなったよ。前のジムはダッチキックボクシングをやってきた。僕はサウスポーの練習をして、スイッチが大好きなんだ。トラビスはキャンプで常にジャブ中心に組み立てて来た。タフだったよ。僕はギルバートのことが大好きなんだ。でも、僕がチャンピオン。ここは僕のケージだ。ここに入って来るなら、友人でもなんでもない。始まったら終わるまで友達じゃない。自分のすべきことをしないといけないんだ。

僕のことをバカにするヤツもいる。でも僕はウェルター級王者でい続けるんだ。あの6日間しかキャンプができないと言い訳ができる状態でしか、試合を受けなかった野郎がいる。そして僕の鼻を折ったとか、そんなことばかり言っている。お前にフルでトレーニングキャンプできる時間をやるよ。誰とでも戦うけど、下らないことを言い続けるならケージで俺の前に姿を見せろ」とホルヘ・マスヴィダルに怒りを爆発させた。


PR
PR

関連記事

Movie