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【ONE Unbreakable03】ラソヒーナ戦へ、スタンプ・フェアテックス「柔道家。あらゆる角度からヒザを」

【写真】仕切り直しの1年が始まる──スタンプ・フェアテックス (C)MMAPLAET

5日(金・現地時間)に中継されるONE116 03「Unbreakable 03」のメインで、アリョーナ・ラソヒーナと対戦するスタンプ・フェアテックス。

昨年はMMAでは2勝0敗ながらスーパーシリーズにおいてはキック、ムエタイの両世界王座から陥落したスタンプが、仕切り直しの2021年──初戦に臨む。


──ラソヒーナ戦が4日後に迫ってきました(※インタビューは1月18日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「フィジカル的にもメンタル面も100パーセント、絶好調よ」

──クリスマスやニューイヤーも問題なく、練習できましたか。

「2021年最初のONEの大会で戦えることは凄く嬉しいわ。だから12月は31日まで練習し、新年は1月1日からトレーニングをしていたわ(笑)」

──つまり休みなしで練習をしてきたということですね(笑)。

「ホリデーはなしよ。この試合に向けて、フェアテックスではランボーと練習をしてきたの。体格が近いから。ランボーはMMAの試合はしていないけど、トレーニングはしてきたから、ムエタイだけでなく彼とはMMAの練習もやっているわ」

──2020年、スタンプは2つのチャンピオンベルトを失ってしまいました。

「去年は本当に色々なことがあったわ。もちろんCOVID19のパンデミックが起こり、色んな影響が出たわけだし。でもパンデミックは私だけでなく、世界中の人々が関係しているから。そうね……2つもベルトを失くしたことに関しては、全く予想もできなかった。

だから、心が折れそうになったわ。チャンピオンとして、ベルトを守るだけの準備もできていなかったし、プレッシャーがあり過ぎてメンタルは試合前からボロボロだったの……。でもベルトを失ったおかげで、今の私は以前のようにハングリーになっているわ。もちろん私のベルトを取り戻さないといけないし……でも、今はアトム級GPで戦うことに集中しているの。プライオリティはMMAよ」

──こうなってくるとMMAと立ち技を同時に戦うのは難しいですね。MMAでも対戦相手も強くなっているし。それでもムエタイとキックボクシングのベルトを取り戻したいと考えているのですね。

「MMAの練習に重点を置いたとしても、そこにはムエタイのトレーニングも含まれているから。今、私は朝起きて5時から7時までジョグ、ミット打ちをしてからMMAの練習をしているの。

ランチの後はムエタイをしっかりとやって、夜は週に3度は柔術をやって。それが私がこなしてきたスケジュールよ」

──3部練が週に3度、それはハードですね。

「試合が近づいてからはMMAの練習を増やしたけどね。基本、練習時間は変わりなかったわ。そうね、ここ2カ月はムエタイよりもMMAに重点をおいてきたわね」

──女子アトム級タイトル戦線ですが、パンデミックでアンジェラへの挑戦が延期された練習パートナーのデニス・ザンボアンガは、結局挑戦する機会がなくなってしまい暫定王座決定戦もありません。この状況をどのように思っていますか。

「私はデニスじゃないから、彼女が世界タイトルに挑戦できなくなったことは言及しようがないかな……だからノーコメントでお願い。ただアンジェラに挑戦できなくなっても、イツキ・ヒラタのようなタフな相手と戦っていくべきね。アンジェラと戦う前に。そうすればデニスの経験値が上がるから」

──なるほど。そういう考えでいるのですね。アトム級GPはなかなか陣容が見えてこないですが、金曜日の試合はGP出場へテストだと考えていますか。

「GPのことは何も詳細が分かっていなくて、ワールドGPを開くっていうこと以外、何も教えてもらっていないわ。そして、この試合が決まったの。だから、この試合に勝ってどうなるのか──今は何も分かっていない状態ね。

でも次の試合がGPへのテストだとしたら……彼女はウクライナの柔道王者だし、テイクダウンディフェンスをしっかりしないといけないわね。もちろん、私の一番の武器はムエタイだから打撃で戦うけど、寝技になっても、これまで見せていないことに挑戦したいと考えているわ。でも、まずは投げられないことね。

彼女は柔道家だし、胸を合わせて組んでくるようだと、ヒザを入れるチャンスになるでしょうね。そして、何も真正面からヒザを使うんじゃなくて、色々な入れ方があるから。組もうとしてきたら、あらゆる角度からヒザを突き刺すわ。それが私のアートだから」

──ところで、2月28日に日本のRISEで寺山日葵選手と戦うアイーダ・ルークサイコンディンがロッタンの彼女だと紹介されたのですが……。日本のファンはスタンプが、ロッタンの彼女だと思っていたみたいで、ちょっとSNSがざわついて。一体、ロッタンとスタンプはどうなっているのだろうと。もちろんノーコメントでも構いません。

「別に話しても良いわよ(笑)。ロッタンと私は恋人でも、グッドフレンドでもないわ。でも、格闘技を通しての友人みたいなもので。『元気?』とか電話を掛けてくるけど、新しい彼女もいるのにね。どちらにしても、私はもう男女の仲を公言するのはコリゴリ(笑)。彼は私にとってマーシャルアーツ・フレンド、コールドワーク・フレンドよ(笑)」

──なるほど了解しました(笑)。では2021年、最初の試合が良い試合になることを願っています。

「ありがとう。ほんと、いつになるか分からないけど、日本でONEが開かれる時が来たら、今度は私も日本のファンの前で試合がしたいわ。日本の友人たちの前で、ね(笑)」

■視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable 03対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ムエタイ(キック)・バンタム級/3分3R>
ハン・ズーハオ(中国)
アダム・ノイ(アルジェリア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>※
ロビン・カタラン(フィリピン)
澤田龍人(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>※
ラウル・ラジュ(インド)
アフメド・ウジタバ(パキスタン)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ティオル・タン(米国)
ポール・ルミヒ(インドネシア)

※2020年12月18日に収録

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