この星の格闘技を追いかける

【Shooto2021#01】修斗初参戦で、グンター・カルンダ戦。山田崇太郎「まぁ、何か一発用意します」

【写真】グラップラーのイメージが強い山田崇太郎だったが──(C)ZST

31日(日)に東京都港区のニューピアホールで2021年度のプロ修斗公式戦──戦いの幕が上がる。

2部制の今大会、第1部に山田崇太郎が修斗初参戦となり、グンター・カルンダと対戦する。山田といえばグラップリングでの活躍──という印象が強いが、彼自身は組みでも常にMMAを意識し、組み技だけのグラップリングは普段は練習していないという。

意外な過去、修斗愛を語った山田にMMAファイター人生を足早に振り返ってもらった。


──山田選手が修斗に出場。凄く意外な気がしました。

「3年ぐらい前から修斗に出たいと思っていて、話をさせてもらっていたのですが、それが今回決まった形です」

──修斗に出たかったというのは?

「僕は元々パラエストラ松戸で、松根良太さんの後輩というのがキャリアのスタートなので」

──そうだったのですか

「ハイ。扇久保選手とかより、ぜんぜん前の世代です。

──それがなぜ、パンクラス、DEEP、ZSTというキャリアの積み方になったのでしょうか。

「僕、修斗好きなんですよ。でもジムの皆が修斗に出ているから、天邪鬼で……。パンクラスでグラバカとの対抗戦があったり、深夜に地上波の番組とかあって露出があるっていう部分で、パンクラスに行きたいとか思ってしまって。でも、僕は修斗、ルミナさんや宇野さんが好きだったんです」

──パラエストラ系からパンクラス出場は、なかなかなかった時代です。

「少し前まで川尻さん達のプロ練習とかで、パラエストラ松戸にも顔を出させてもらっていましたし、鶴屋さんたちとも全然問題はないです。でも、あの時はぶっちゃけ色々と揉めました(笑)」

──そうでしょうね(笑)。

「だからパラエストラではなくて、チーム・ジャンキーっていう所属先で出場していたんです(笑)」

──でも結局、パラエストラを離れてしまったわけですね。

「まぁ疎遠になったとかではなくて……僕も最初は70キロ以下でスパーリングもできていたのですが、体が大きくなるのと同じ時期に松戸の所属選手がフライ級とか60キロぐらいが多くなって練習相手のサイズが合わなくなったんです。

で、僕も若くて熱くなることもあったし。結局、体格の合う出稽古中心になっていって」

──それにしても、山田選手はグラップリング色がどうしても強いです。

「MMAをやるために柔術を習った。そこはパラエストラだったので、並行して練習していて。でも試合に出たのもグラップリングよりMMAの方が先でしたし、アマ修斗も出ているんです」

──山田選手を一番最初に認識したのはADCC JAPANの予選でないトーナメントで。磯野(元)さんにギロチンを極めた時でした。

「そんなこと、誰も知らないですよ(笑)」

──そして2007年のノーギ・ワールズで青帯ミドル級で2位、無差別で3位になっています。

「あの時、僕、無差別級で優勝したケイン・ヴェラスケスとやっているんですよ。高島さん、会場にいたし写真残っていないですか? 俺、結構競った試合をしたので」

──いやぁ、それが痛恨の極みでデータを紛失してしまって。あの時、紫帯でルーク・ロックホールド、クリス・ホールズワース、ライアン・ホールが優勝しているんですよね。後のUFC世界王者、ストライクフォース世界王者にTUFウィナーがゾロゾロいたという。そして、10数年の時を経てクインテットでの大活躍ぶりがグラップラー山田崇太郎のイメージを確立させました。

「そんなぁ、MMAPLANETの記事──めっちゃサラっとしていて冷たかったじゃないですか。それに僕のMMAもMMAPLANETなのに載らない。GENで取材をしに来た選手のスパーリング相手ってのが僕の立ち位置だったんです」

──いやぁ(苦笑)。ZSTはリングですし、クインテットに関してはチーム戦で速報って、もう箇条書きのようにしか記事を書けなかったんですよ。過去形ですけど(笑)。

「僕はZSTでも意味のある試合をしたいっていう考えだったから、あまり戦う数も多くなかったです。

それでもカン・ジョンミンと戦えたりして、良かったです。そういこともあって、グラップリングの試合とかしていたんです」

──私がサラッとしか書かなかったクインテットの連勝は、強烈な印象を残したと思います。

「そうあって欲しいですね。ただ僕はMMAの選手だし、普段から練習はMMAであって、グラップリングの試合をするときには期間を設けてグラップリング用の練習をする感じです。

グラップリングのグラップリングはやらないし……殴られないようにしたいですからね。

ポイントを失わないように戦うグラップリングと、殴りがあるなかで攻めないといけないMMAのグラップリングは基本的に別モノだと思っています」

──なるほど、納得です。では今回の修斗参戦はMMAファイターとしての力の見せどころですね。

「パンデミックの状況で送り出してくれたZST、受け入れてくれた修斗に感謝しています」

──グンター・カルンダ、どのような印象を持っていますか。

「グンターって、どんな選手なんですかね。弱かったから良いなぁって思っていますよ。俺はビビっているんで」

──堂々とビビっている宣言ですね。

「僕は気が大きい方じゃないし、自分の弱いところも認めています」

──そのなかでも期待されるのは、一本勝ちです。

「作戦とか言いたくなはいけど、僕がジャブついて差し合いで負けて、試合も判定負けしたら渋いじゃないですか。まぁ、なんか一発を用意します」

■視聴方法(予定)
1月31日(日)
第1部:午後1時~ ABEMA格闘チャンネル
第2部:午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■第2部対戦カード

<環太平洋フェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]SASUKE(日本)
[挑戦者]内藤太尊(日本)

<65.8キロ契約/5分2R>
齋藤翼(日本)
新井拓巳(日本)

<61.2キロ契約/5分2R>
鎌田悠介(日本)
関口祐冬(日本)

<61.2キロ契約/5分2R>
佐々木駿友(日本)
寺嶋直人(日本)

<65.8キロ契約/5分3R>
石原夜叉坊(日本)
祖根寿麻(日本)

■第1部対戦カード

<65.8キロ契約/5分3R>
藤井伸樹(日本)
加藤ケンジ(日本)

<83.9キロ契約/5分3R>
山田崇太郎(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<76.5キロ契約/5分3R>
西川大和(日本)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)

<インフィニティリーグ2020バンタム級(65.8キロ契約)/5分2R>
よしずみ(日本)
石井逸人(日本)

<インフィニティリーグ2020バンタム級(65.8キロ契約)/5分2R>
小野島恒太(日本)
野尻定由(日本)

<70.3キロ契約/5分2R>
木下タケアキ(日本)
大瀬良康平(日本)

<77.1キロ契約/5分2R>
ヨシ・イノウエ(日本)
上原平(日本)

<61.2キロ契約/5分2R>
恐山陸奥太郎(日本)
一杉芳樹(日本)

PR
PR

関連記事

Movie