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【ONE113 Inside the Matrix03】強豪ラマザノフ戦へ、手塚裕之─01─「ロシアと聞いただけで恐ろしや」

【写真】栃木✖ダゲスタン、農耕民族✖戦闘民族。負けてはいられない!! (C)MMAPLANET

13日(金・現地時間)に中継されるONE113「Inside the Matrix03」で手塚裕之が、ムラッド・ラマザノフと対戦する。

昨年の日本大会以来のONE本戦。9月にはRoad to ONEでグンダー・カルンダからKO勝ちし、ダゲスタンの猛者との一戦を迎えることとなった。

キャリア最強の相手との試合、シンガポールに旅立つ直前に行った取材で聞かれた手塚の意気込みをお届けしたい。


──手塚選手、シンガポールに向かう直前の忙しい時にインタビューを受けていただきありがとうございます。

「いえ、こちらこそありがとうございます」

──9月のRoad to ONE03で戦う前の取材で、そこを乗り越えてONEでアギラン・タニと戦いたいという発言がありました。まずはグンダー・カルンダ戦を振り返っていただけますか。

「作戦通りの試合内容……カーフを蹴り、視線を下げたまま左フックを合わせたら凄く入りました。そこから相手が下がって、打撃は全部見えるようになりましたね。ミドルに左フックを合わせるのも、ずっと練習していたのでイメージ通りの戦いができました」

──あの試合の後にONEの試合が決まったという形だったのですか。

「試合が終わって、控室に戻ったときに長南さんから話をいただきました」

──当初は希望通りアギランとの対戦という話がありましたが、マレーシアの新型コロナウィルス感染拡大により、対戦相手がムラッド・ラマザノフに変更されました。

「よくご存じですね(笑)。アギランとの試合は、もともと4月に決まっていたカードなので、全くケガもなくて即答で受けさせてもらいました。それから1週間ほどゆっくりしたのですが、試合が続く方が調整しやすいです。気持ちが張り詰めるということもないですし。悲壮感を漂わせ、緊張感と隣り合わせて戦うタイプではないので」

──しかし対戦相手が代わりました。マレーシアもシンガポールも経済とコロナの共生でなく、封じ込めを狙っている政策なのか。とにかくアギランのシンガポール行きが無くなりました。私はアギランも取材予定だったので、彼も本当に悔しがっているようでした。

「あんなに近いのに、それはそうですよね……。僕も対戦相手が変わったことを知らされた時は、驚きました。マレーシアがそんなことになっているとか、全然知らなかったので……。こんな情勢なのに対戦相手の国の状況ぐらい調べておくべきでしたね。甘かったです(苦笑)」

──そして新しい対戦相手は、ラマザノフになりました。正直、怖い相手です。

「いやぁ、皆がそう言います。もう言わないでくださいよ(苦笑)。名前を聞いた時にピンとこなかったので……まぁONEの選手自体それほど知らないのですが……」

──2月のシンガポール大会で、韓国の実力者ベ・ミョンホを一蹴しました。

「その韓国人が試合に出るという記事は読んでいたんです。『こんな韓国の選手がいるんだな』とか思ったのですが、試合結果とかチェックしていなかったです。でも試合が決まって映像を見たら……『コイツは強ぇぞ』って(笑)」

──相手の話はラマザノフ一本だったのでしょうか。

「ハイ。彼に代わったからという感じでした。それで取りあえず試合映像を見て、それで受けるという返事をしました」

──強いと感じたのに?

「まぁ、試合を断るということは頭になかったです」

──では先ほど、言われたラマザノフの強さ。どこにそれを最も感じましたか。

「もうロシアっていうだけで、恐ろしや……です」

──……。古典的なオヤジギャグですね(笑)。

「アハハハ。とにかくロシアって聞くだけで、なんか怖いじゃないですか。感情を表に出さないですし。フィジカルもとんでもなく強そうだし。しかもダゲスタンですよね、ヌルマゴメドフと同郷で……。本当にトップ中のトップだと思います。ONEの日本人で、あの選手に勝てる人がいるのなってぐらいに強いと思います。

試合運ぶは手堅くて、アレにハマっちゃうと本当にヤバいです。でも試合に関しては毎回恐怖を感じています。この間戦ったアフリカのグンター選手もそうですし、パンクラス時代の高木健太選手も一発を持つ選手でしたから、試合前は怖かったです。ラマザノフだから特別怖いっていうことではないです」

──コンゴ人選手に続き、ダゲスタンですし、ある意味ONEと契約していなかったらコロナ禍で戦うことはなかった相手かと思います。

「あぁ、確かにそうですよね。世界のトップを目指していると強いヤツと戦っていくことになりますし。どっちにみち、いつか当たるわけですしね。だからケガもなく、気持ちも乗っている時に連続して試合ができることは幸運です。昔から持っていると自分では思っていましたし、せっかくMMAをやっているんだから……今はそういうつもりでいます」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
11月13日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE App
毎週木曜、26時05分~テレビ東京「格闘王誕生! ONE Championship」

■ONE113 Inside the Matrix03対戦カード

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)

<64キロ契約/5分3R>
ソン・ミンジョン(韓国)
ジェヘ・ユースタキオ(フィリピン)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ムラッド・ラマザノフ(ロシア)
手塚裕之(日本)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
ユーリ・シモエス(ブラジル)
ファン・ロン(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
リト・アディワン(フィリピン)

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