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【ACA113】「ハードな試合が好きなんだ」。ロシアンゾンビ=カレフォフがガジエフを返り討ち&初防衛

<ACAフライ級王座決定戦/5分5R>
アズマット・カレフォフ(ロシア)
Def. 5-0:49-46.49-46.49-46.48-47.48-47
クルバン・ガジエフ(ロシア)

カレフォフが右ジャブ、ガジエフは右前蹴りを繰り出す。プレッシャーを掛けていくのはチャンピオンでジャブやフックを振るって前に出る。ケージの前を移動していたガジエフだが、ダブルレッグで一気にテイクダウンを奪いパスからサイドを取る。バタフライフックに戻し、ガジエフの右腕にストレートアームロックを仕掛けたカレフォフだったが、腕を抜いたガジエフがパスをもう一度決める。王者はハーフガードを取り、潜ろうとしたところでヒジの連打を受ける。

それでも立ち上がったカレフォフは、ケージにガジエフを押し込み小外掛けでテイクダウンを奪いにかかる。耐えるチャレンジャーはボディにヒザとパンチを受け、ボディロック&小外掛けという力を使った攻めを耐えきる。離れたガジエフは見事な首相撲からの崩し&ヒザ、直後にアッパーをヒットさせる。動きの止まった首投げを潰されて下になり、初回を落とした。

2R、ガジエフは右フックにダブルレッグを合わされると、ギロチンに持ち込んでカレフォフをスタンドで絞めあげる。自ら絞めを解いたガジエフが、後ろ回し蹴り。ここで組みついたカレフォフが持ち上げてスラムを決める。ガードの中に入って抑えたカレフォフは、時折りパンチを落とす。長期戦を睨み、削る作戦のようだ。

ケージを背負って立ち上がろうとするガジエフだが、カレフォフはワキを潜ってバックに回る。ガジエフは胸を合わせて離れると、カレフォフの左の蹴りに右フックを合わせる。再び組んだガジエフはボディに回り、ヒザ裏を蹴ってガジエフにヒザをつかせる。正対しながらシングルに出たガジエフに対し、カレフォフはギロチンもすっぽ抜けて下になりガードを強いられる。この回もガジエフがトップでラウンドを終えた。

3R、左ストレート、右オーバーハンドを見せるチャンピオンだが、テイクダウン狙いは切られる。直後にジャブを当て、左ボディストレート、左フックと圧力をかけるカレフォフに対し、ガジエフはダブルレッグからスラム気味に倒す。カレフォフが立ち上がったところで、ガジエフの右フックがヒットする。この一発で動きがガクンと落ちたカレフォフは、シングルを仕掛けるもガジエフが右腕を差して耐える。

離れて打撃の間合いなると、疲れてダメージがあることが明らかなカレフォフが動きを止めずフックから組みつき、ケージ際でクリンチへ。ここで攻勢だったガジエフが動きも落ち、離れ際に右を被弾して頭が下がる。左を連続で入れたカレフォフがボディを殴り、首相撲からヒザを顔面に突き上げる。

さらにダブルレッグに出たカレフォフは、ボディロックで後方にテイクダウンを決める。パスを許し背中を見せて立ち上がろうとするガジエフだが、ヒザをついた状態でスタンドに戻れない。後方からヒザ、パンチを入れたカレフォフがロシアン・ゾンビ振りを発揮したラウンドとなった。

4R、1分間のインターバルで人が変わったように鋭いフックで距離を詰めるガジエフ。しかし、減速も早くパンチこそ振り回すものの、すぐに息は切れかかっている。それでもガジエフはダブルレッグでテイクダウンを奪い、カレフォフの手首をとって背中を付けさそうとする。カレフォフはここで左腕を差して粘り、小手を決めるガジエフのバックに回る。

厳しい局面で競り勝ったカレフォフは、バックからヒザをワキ腹に突き刺す。正対したガジエフが首相撲へ、カレフォフは胸を合わせてヒザを許さない。ここでボディロックに取り、ワキを潜ったカレフォフは、再び正対されるとヒザを顔面に突き上げる。距離ができ、左の蹴りを見せ、すぐに組みにいったカレフォフ。ガジエフも逆にボディロックでクラッチし、バックを伺う。ウィザーで耐えた王者は、背中に回らせないままラウンド終了を迎えた。

最終回、ガジエフが右フックをヒット、カレフォフは左を返して組みつく。ダブルから肩に担ぎテイクダウンを狙うカレフォフはバックに回り、さらに正対しつつシングルレッグへ。ガジエフはギロチンに捕えようとするとが、頭を抜いたカレフォフが前方にガジエフを崩す、即座にバックに回り込む。胸を合わせて離れたガジエフだが、左フックを被弾。さらにカレフォフはジャブ、ワンツー、アッパーで距離を詰めてクリンチへ。

ヒザをボディに入れ、エルボーを放ちながら離れたカレフォフも、ついには疲れ切り──足が出ないようになり、手打ちが増える。ガジエフもまた打撃で反撃できず、組みついてケージに押し込む。それでいて、組みを続ける体力は残っていない。離れた両者は、文字通りフラフラになりながらパンチ、蹴りを見せる。ガジエフがテイクダウンを狙うが、王者はがぶって離れると、最後の力を振り絞ってパンチ、ヒザで前に出る。ガジエフはケージに押し込まれ、ついにテイクダウンを許してしまう。

起き上ったガジエフのバックを取ったカレフォフは腰にヒザを放つと、最後にダブルレッグを狙って正面へ。ここで5Rが終了し、カレフォフは両手を大きく広げて勝利をアピールした。

結果は5-0の判定勝ちで、カレフォフがタイトル初防衛に成功する。「本当にサポートしてくれたコーチと練習仲間に感謝している。素晴らしい作戦も授けてくれた。その結果、勝つことができた。ハードなチャレンジだった。こういうハードな試合が好きなんだ。ガジエフはテクニカルでタフなファイターだから、勝てて嬉しい。タイトル戦でまた勝てて良かったよ」と息を整えながら、チャンピオンは返り討ち&初防衛戦を振り返った。


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