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【WEC37】田村彰敏、IFL王者ファビアーノに無念の完敗

2008.12.04

(C) ZUFFA■第9試合 フェザー級/5分3R
ヴァグネイ・ファビアーノ(ブラジル)
Def.4R4分48秒/肩固め
田村彰敏(日本)

【写真】IFL王者ファビアーノに完敗を喫した田村。世界との差は、日本のファンが思っている以上に離れてしまった―― (C) ZUFFA

IFL世界フェザー級王者ファビアーノと、元プロ修斗世界フェザー級チャンピオン・田村彰敏の一戦。今年WECにデビューした日本人ファイターでは、初めてライブ中継カードに組み込まれるなど注目度の高さが窺える対戦となった。


「両者、別団体の世界王者。タムラはレジェンド、ルミナ・サトーから一本勝ちしている」と、バーサスTV解説のフランク・ミアは、ルミナ・ファンだったこともあり、番組冒頭でかなり偏った意見で田村を紹介する。

田村、ファビアーノの順でオクタゴンに登場。試合は、サウスポーのファビアーノが田村の前進に対し、左へ回りストレートを打ち込むと、いきなりテイクダウンを奪うことに成功す
る。

パスを狙うが、田村はバタフライガードで揺さぶりを掛ける。スイープ狙いの田村に、パス狙いのファビアーノ、テクニカルなグラウンドの展開となるが、田村としては立ち上がりたいところだ。

ハーフガードの状態で、ノヴァウニオン得意の肩固めを見せたファビアーノが、そのままマウントを奪取。直後にハーフに戻した田村に小さなエルボーを落としていく。態勢を立ててからファビアーノが見舞ったエルボーは完全にブロックした田村だったが、ガードの状態から逃れることができない。

手首、肩を抑えパウンドを許さない田村は、完璧ともいえるガードワークを披露するが、ボトムにいる限りポイントを失ってしまう。田村は結局、このままで1Rを終えた。

2R、いきなりボディへのジャンピングニーを見せた田村。しかし、またもファビアーノにテイクダウンを許してしまったが、田村はラバーガードからエルボーを見せる。胸を張り、ヒザで臀部を押してガードを割ったファビアーノは、そのままハーフガードへ。試合は1Rと似た展開となる。

「これはピュア・ノーギグラップリング・マッチだ」とミアが言った直後、ファビアーノの右パウンドが田村の顔面を捉える。レフェリーは、アクションを命じ、試合はスタンドへ。しかし、田村は右フックを一度ヒットさせただけで、再びテイクダウンを許し、今後はサイドを取られてしまった。

そのままマウントに移行したファビアーノは、強烈な鉄槌から腕十字へ。しかし、田村の左腕が伸び切る前に、2Rはタイムアップとなった。

3R、すぐにテイクダウンを狙ったファビアーノに対し、田村はギロチンを仕掛ける。しかし、ファビアーノはケージを蹴るようにして、パスガードからサイドを奪取。さらにマウントを許した田村は、ファビアーノの柔術に追い詰められていく。

ハーフから鉄槌を受ける田村、目じりをカットし口も半開きになっている。残り試合時間は30秒、田村は自らが目指したスタンドの展開で戦うことがほとんどなく、肩固めに捉えられると、最後の最後にタップを強いられ、日本人ファイターが、またも厳しい現実を見せられる一戦となった。

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