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【UFC FOX12】プレリミで注目のドゥリーニョ&T-city初陣

Durinho & T-city

【写真】同じ柔術ベースでもドゥリーニョはブラジリアン柔術、オルテガはグレイシー柔術。よりMMAに対応しているのもドゥリーニョで、オルテガは独特なスタイルといえる(C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)にカリフォルニア州サンノゼのSAPセンター(旧hpパビリオン)で開催されるUFC on FOX12「Lawler vs Brown」。ロビー・ローラー×マイク・ブラウンがメイン同大会、世界戦こそ組まれていないがFOX中継大会だけあってプレリミからPPV大会並のラインナップが揃っている。そんななか、そのプレリミでオクタゴン初陣を迎える2人のファイターに注目したい。

1人目はブラジリアン柔術界の強豪、ジウベルト・ドゥリーニョ・バーンズだ。2011年ワールド柔術ライト級優勝の猛者、アトス所属ながら大内刈りからトップを取って攻める、上攻めの柔術家だったドゥリーニョ。MMA転向後は力の入ったパンチから、組んで勝負というスタイルで戦ってきた。その後、ブラックジリアンで打撃のトレーニングを本格的に積んできた成果か、サウスポーに構えを変えると、左ミドルや左ハイ、そして伸びる左ストレートと完全ストライカーといっても過言でないほどの上達ぶりを見せている。

組んでも道着を着た時にも多用していたダブルレッグ、上記の大内刈り以外にも大外刈りや小外掛けなど、胸を合わせた状態で柔道流の投げを使いこなす。極めの強さは疑いようはない。スウェーデン人ファイターのアンドレアス・シュタールを相手に、どのような可能性を感じさせる戦いを見せるのか。非常に楽しみなドゥリーニョのオクタゴン初戦だ。

もう一人の注目株はRFAフェザー級王者からUFC入りを決めたブライアン・オルテガだ。ドゥリーニョがブラジリアン柔術がベースなら、オルテガはグレイシー柔術。師匠はUFCファイターのセコンドとしても大活躍のヘナー・グレイシーだ。そうオルテガは競技柔術とは一線を画したトーランスのグレイシー・アカデミーで、護身としての柔術を学んできた。黒帯を巻くことをヘナーより許可され、ブラックハウスでMMAのトレーニングを積むオルテガは、エリオ派グレイシーの身を守る柔術と並ぶ特徴、一本を狙う柔術をMMAでも実戦してきた。

今年2月、UFC行きを決めたRFA王座を奪取したキオニ・コク戦。打撃でリードを許したオルテガは、T-cityの異名を取るほど得意とする三角絞めを徹底的に研究され、厳しい局面に追い込まれた。そんななか、これもグレイシー柔術らしいがマウントを奪取した――にも関わらず、オルテガはギロチンを仕掛けるや、マウントを放棄し、自ら下になってフィニッシュを狙った。コクを仕留めることはできなかったが、護身とは正反対、下になっても一本を狙う、極めへのこだわり。これもグレイシー柔術の神髄といえるだろう。

本来は5月にディエゴ・ブランダォン戦で初戦を戦う予定だったオルテガだが、ブランダォンの負傷で試合がキャンセルに。UFC1戦1敗のマイク・デラトーレとの初陣は、今後のUFCキャリアを考えると好都合。それだけ白星が絶対の一戦となる。

■ UFC FOX12 対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
ロビー・ローラー(米国/1位)
マット・ブラウン(米国/5位)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・ジョンソン(米国/5位)
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国/7位)
デニス・ベルムデス(米国/12位)

<ライト級/5分3R>
ジョシュ・トムソン(米国/3位)
ボビー・グリーン(米国/13位)

<ライト級/5分3R>
ホルヘ・マスヴィダル(米国/14位)
ダロン・クルックシャンク(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
カイル・キングスベリー(米国)
パトリック・カミンズ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
エルナニ・ペルペトゥオ(ブラジル)
ティム・ミーンズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
マイケル・デラトーレ(米国)
ブライアン・オルテガ(米国)

<ライト級/5分3R>
アクバル・アレオラ(メキシコ)
チアゴ・トラトール(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
スティーブン・サイラー(米国)
ノード・ラハット(イスラエル)

<ウェルター級/5分3R>
アンドレアス・シュタール(スウェーデン)
ジルベウト・ドゥリーニョブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ジュリアナ・リマ(ブラジル)
イェンジェチック(ポーランド)

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