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【RFC15】キム・スーチョル戦控える田村一聖 「自分の動きを」

Issei Tamura

【写真】昨年10月以来、7カ月振りのRFC参戦で──自分の動きをすることで必勝を誓う田村一聖(C)MMAPLANET

31日(土・現地時間)、韓国ウォンジュのチアック体育館で開催されるRFC15でキム・スーチョルと対戦する田村一聖。UFCリリース後、韓国RFCに活躍の場を求めた田村だが、初参戦となった昨年10月のRFC10ではソン・ミンジョンに一本負けを喫した。

対戦相手のキム・スーチョルは前OFC世界バンタム級王者でUFCファイターのカン・ギョンホ、RFCバンタム級王者イ・ギルウ、新鋭イン・ユンジュンと並ぶ韓国バンタム級のトップファイターだ。厳しい相手と正念場の一戦を前に、田村は自分のパフォーマンスを見せることこそが勝利への近道だと語った。

――2度目のRFC参戦でキム・スーチョルと対戦する田村選手です。計量を終えた今の心境を教えてもらえますか。

「率直に良かったですね」

――今回は直前で体重を落としたのですか。

「いえ、自分はいつも直前でたくさん落とす方じゃないんですけど、今回はちょっと落とす幅が多くて、昨日の夜に結構落としたんですよ。それでもしかしたら眠れないかなって不安だったんです。でも意外としっかり眠ることも出来て、計量そのものも問題なくパス出来たんで、それで良かったなと思いました」

――韓国での試合は2回目です。現地での調整方法も分かって、前回よりもいい調整が出来ましたか。

「はい。前回、韓国で試合をしてみて、ちゃんとホテルでお湯が出ることも分かったんで(笑)」

――体重調整の際に重要なポイントですよね。

「やっぱり初めて試合をする場所だとホテルがどういうところか分からないじゃないですか。前回のホテルではちゃんとお湯が出たので、今回もそういった心配はないだろうと思って調整できました」

――今回の試合に向けてどんなことを意識して練習してきましたか。

「技術的なことはもちろんなんですけど、今回は試合中にトラブルが起こった時にどれだけ冷静でいられるか。いつも通りの自分の動きが出来るか。そこを追求しようと思って、考えてきました。自分の動きが出来れば絶対に勝てると思っているんで」

――10月のソン・ミンジョン戦では試合中に負傷があったと聞いています。

「まあ…そんなのは選手みんなあることじゃないですか。それよりもトラブルがあった時にしっかりゲームを組み立てられなかったことを後悔しているんで、今回はそうならないように練習してきました」

――RFCのケージを経験して分かったこと、あるいは気づいたことはありますか。

「実際にどのくらいのサイズのケージかは分かりませんが、試合をしていてそこまで広くは感じなかったです。あとはちょいちょいケージの脇がへこんでいて、そこに相手の足がひっかかるとテイクダウンを取るのが難しいなって思いました」

――RFCに参戦した選手が揃って口にするケージ際の溝ですね。

「はい。あそこに相手が足をひっかけるとテイクダウンは本当に大変です(苦笑)。でも一度それを経験しちゃえば、そういう状況があるということは分かったし、今回だってそうなる可能性はあるわけじゃないですか。そこはちゃんと頭に入れて戦いますよ」

――対戦相手のスーチョルにはどんな印象を持っていますか。

Tamura vs Kim Soo-Chul【写真】パブリック計量での田村とキム・スーチョル。田村の方がリカバリーが多いようにも感じる(C)MMAPLANET

「アグレッシブで最近はボクシングも出来るようになった印象です。ガンガン入ってくるのか、近い距離でパパッとパンチをまとめるのか。そのどちらかだと思うんですけど、基本的にはアグレッシブにガンガン入ってくると思います」

――スーチョルは近距離での打ち合いで強さを発揮するタイプです。田村選手としてはやりやすいですか。

「特にそんなことはないですよ。圧力もあるでしょうし。でもこっちがちゃんと足を使って動いていれば問題はないと思います」

――足を使う、動くことがポイントになりそうですね。

「ハイ、そうですね。しっかり動かないと絶対にプレッシャーをもらって、まっすぐ下がって止まっちゃうと思うんで。圧力と気持ちも強い相手だから、ポイントは絶対に止まらないことですね。もちろんこっちから入れる時はがっつり入ります、打撃にしてもテイクダウンにしても」

――田村選手は2012年2月のUFC日本大会以来、勝ち星から遠ざかっています。そういう状況で試合に臨む心境はいかがでしょうか。

「奥さんからは『そんなに勝ってないと勝ち方忘れちゃうでしょ?』ってツッコまれるんですけど(苦笑)、確かにそういう部分も少しはあって。だから『勝ちたい!勝ちたい!』という試合をするよりも、自分の動きをすることを心掛けて戦おうと思います」

――いい意味で勝つ試合をすることに固執はしない、と。

「もちろん試合には勝ちたいです。でも勝つことを意識するのではなく、しっかり自分の動きをすることを意識すれば、結果的に勝ちにつながると思っています」

――例えば最近の試合は相手に合わせすぎて、そのうえで勝つための戦い方を考えすぎていましたか。

「そうですね。前回なんかは『絶対にここじゃ負けられない』『何としても勝たなきゃいけない』と思い込みすぎて、自分の動きをする・いいパフォーマンスを見せることを全く考えていませんでした。僕はそれが一番、勝ちにつながらないマインドだと思うんですよ。もちろん勝つという意識は大事ですけど、自分の動きをする先に勝ちがあるんだと思いますね」

――キム・スーチョルはアジアでもトップクラスの選手です。ここでキム・スーチョルに勝利すれば、ここまでの敗戦を払しょくすることになると思いますが、そういった意識はありますか。

「本当に自分にとってはチャンスですよね。彼もいいファイターだと思うんで。でも自分の動きが出来れば絶対に勝てる相手です」

――その自信は絶対のようですね。

「はい。そこには自信を持っています」

■RFC15対戦カード

<チュモギオンダスペシャ・ヘビー級/5分2R>
パク・ヒョンウ(韓国)
キム・ジェフン(韓国)

<フェザー級/5分5R>
ソ・ドゥウォン(韓国)
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー)

<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
パク・ジョンギョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
田村一聖(日本)
キム・スーチョル(韓国)

<フェザー級/5分3R>
キル・ヨンボック(韓国)
梅田恒介(日本)

■Young Guns14対戦カード

<バンタム級/5分2R>
キム・ホジュン(韓国)
チョ・ヨンスン(韓国)

<フライ級/5分2R>
キム・ソクヨン(韓国)
クァク・ジョンヒョン(韓国)

<キャッチウェイト/5分2R>
キム・デソン(韓国)
イ・チャンホ(韓国)

<フェザー級/5分2R>
タイロン・ヘンダーソン(米国)
オ・ホテク(韓国)

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