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【OFC16】アジアPRツアー敢行、アスクレンに死角なし?!

PR Tuor

【写真】マニラ、クアラルンプール、ジャカルタ、プノンペンとプロモーション活動を行ったベン・アスクレン。この時期に5日間で5カ国を回るのは余裕の成せる業か (C) OFC

ベン・アスクレンがアジア初陣を行うOFC16「Honor and Glory」の開催が、いよいよ30日(金・現地時間)に迫ってきた。第2回、第5回、そして昨年11月の第12回大会に続き、OFC16大会の歴史のなかで、4度目となる日本人選手の出場がない大会。とはいえ12回大会は鈴木信達の試合が対戦相手の疾患によりキャンセルになったことという経緯もあり、もともと日本人選手が招聘されなかったイベントは、実に2012年8月の第5回大会以来、1年9カ月振りとなる。

加えてOFCのベースといえるシンガポール・インドアスタジアム大会で日本人選手の試合が組まれないのは初めてのこと。先日、ツイッターで7月の台湾・台北大会が発表されたように、新たなマーケットを開拓中のOFCにおける日本人ファイターの役割にも、変化が生じてくるかもしれない。そんな日本人選手のいないOFCシンガポール大会は、日本のファン的にはジャダンバ・ナラントンガラグのフェザー級初陣=ホノリオ・バナリオ戦と、アスクレンのOFCデビュー戦に興味は集約されるといっても過言でないイベントだ。

そのアスクレンは試合の18日前から5日間で東南アジア5カ国、5都市を周るイベントPRツアーを敢行している。12日にフィリピンのマニラ、13日はマレーシアのクアランプール、14日がインドネシアのジャカルタ、15日はカンボジアのプノンペン、そして16日はOFCの拠点となるシンガポールを足早に回ったアスクレン。「OFCデビューが超楽しみだ。急速な成長を遂げるアジアのMMA、ここで戦えることは本当に素晴らしい。ハードなトレーニングを積んできたので、ケージで凄い試合をファンに披露する日が待ちきれない」と、これまでの自由奔放な発言とは一転、自らに求められている役割を全うしているかのようなコメントを残している。

Ben Askren【写真】PRツアー最終日はシンガポールのイヴォルブMMAで行われた。OFCグローブにイヴォルブTが新鮮だ(C)OFC

アスクレンは言わずと知れた前ベラトール世界ウェルター級チャンピオン。北京五輪フリースタイル・レスリング米国代表で、カレッジ・レスリングではNCAA D-1で全米王者2度、準優勝2度と輝かしい戦績を残している。MMAでもデビュー以来12連勝中のアスクレン、UFCとの契約は合意に至らなかったが、その実力の程は誰もが認めることころだ。特に指が一本ヒザの裏に入れば相手を倒せるともいわれるテイクダウンの能力の高さと、相手を立たせないコントロール術は現代MMAでのトップ3に入る。

そんなアスクレンの相手ハフチヤル・アバソフはコンバット・サンボ世界王者の肩書を持っており、戦績は11勝2敗のファイター。KOが5試合、一本勝ちも5試合というトータルファイターだが、対戦相手は名の無い相手ばかりで、試合映像を見ても決してテイクダウン・ディフェンスが強いわけではない。つまり、アバソフがアスクレン越えを果たすには、一発KO狙いに活路を見出すしかない。パンチが届く距離は、アスクレンが組める距離。UFCへの道が閉ざされたアスクレンが、以前と変わらぬ集中力をもって試合に臨めば、圧倒的優位な試合といえる。

■ ONE FC 16対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
ベン・アスクレン(米国)
バフチヤル・アバソフ(アゼルバイジャン)

<ライト級/5分3R>
エディ・アング(香港)
ヴィンセント・ラトゥール(オランダ)

<フェザー級/5分3R>
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル)

<ライト級/5分3R>
カロス・フォドー(米国)
ウィリー・ニ(オランダ)

<フェザー級/5分3R>
メイジャー・オーバーオール(米国)
ブルーノ・ピッチ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジー・シェン(中国)
タン・ブー(豪州)

<ヘビー級/5分3R>
チャイ・ルイス・ペリー(英国)
アラン・ンガラニ(香港)

<フライ級/5分3R>
ラディーム・ラーマン(シンガポール)
レイモンド・タン(マレーシア)

<175ポンド契約/5分3R>
ニキ・ハリス(マレーシア)
ブラッド・ロビンソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ケイシー・シュール(米国)
スティーブン・ランダン(シンガポール)

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