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【OFC13】比フライ級#01決定戦。トケーロ×エウスタキーオ

Toquero vs Eustaquino

【写真】セブ島出身のトケーロと、ルソン島でも山間部のバギオシティからの遠征となるエウスタキーオ。マニラのファンはどちらに声援を送るか。フィリピン・フライ級#01決定戦だ (C)MMAPLANET

6日(金・現地時間)、フィリピンのマニラはMOAアリーナで開催されるOFC 13「Moment of Truth」。メインは大石幸史の持つOFC世界フェザー級王座に、前チャンピオンのホノリオ・バナリオが挑戦する一戦が組まれている。5月31日以来、5カ月振りのフィリピン大会だけあって、バナリオを筆頭にトップ・フィリッポMMAジムの代表格チーム・ラカイの面々が大挙出場する。

メインカードにはバナリオ以外にも、エドゥアルド・フォラヤンとケビン・ベリンゴン、ゲヘ・エウスタキーオらチーム・ラカイ一軍メンバーが総出。バナリオは5月大会で大石に逆転KO負けを喫し、そのリベンジに。フォラヤンもカメル・シャロウス戦で苦手とするテイクダウン・ファイター攻略を試みたが、成長の跡を見せたものの判定負け。ベリンゴンは日本の上田将勝戦で3Rの反撃及ばす判定に屈し、エウスタキーオもまた体重超過のアンドリュー・レオーネとの試合でテイクダウン+バックマウントに敗れている。

つまり同大会はラカイ勢にとって、再起の場。そんななかバナリオにはメインのタイトル&リベンジ戦が用意され、ベリンゴンには実力未知数スペイン人ダヴィッド・アランダ、フォラヤンはGLORY所属も勝ち負けがほぼ同数のヴィンセント・ラトゥールとのマッチアップとなっており、それなりの配慮が見られる再起戦となった。対して、エウスタキーオにはシビアな相手が用意された。ユージーン・トケーロ、キャリアは4勝0敗だがヒジ打ちとヒザ蹴りの強さは、ライバルプロモーションのPXCで存分に発揮されている要注目のフィリピン人ファイターだ。

エウスタキーオとすれば、1年前に組まれたトケーロの前回の試合=ジェローム・ワナワン戦は、同門ワナワンがヒザ蹴りからパウンドで爆殺されており、ラカイ勢としてもリベンジマッチとなる。散打の間合いに、キックの力強い蹴りやパワフルなパンチを融合させたラカイMMAスタイルに対し、トケーロは自身のフィジカルの強さでテイクダウンや寝技の展開を切り抜け、打撃で試合を決めてきたムエタイファイター。

ストライキングという部分で真っ向からやりあえば、勝機はトケーロにある。そして、エウスタキーオはフィリピンMMAでいえばグラップリングにも長けた部類に入るものの、トケーロの圧力を組みで凌ごうとすると心身ともに削れていくだろう。序盤にテイクダウンを狙うのは良いが、決まらないと見るやラカイが究めてきた散打の距離と角度で勝負にいきたい。トケーロは、ラカイ勢の苦手とするレスリング&グラップラーでは決してない。KO必至のアグレッシブを通り越えたデンジャラス・ファイターだが、エウスタキーオがタイミングと距離を支配すれば、トケーロの打撃は荒くなり、テイクダウンへの道も開ける。

注意したいのは、サッカーボールキック有りルールでのトケーロのポテンシャルだ。スクランブルで下になったとしても、無暗に狙って来れば、逆に倒す機会は増える。ただし、冷静にグラウンド常態にあるエウスタキーオの顔面を狙うことができれば、これほど恐ろしい武器はない。下がるのではなく、回る意識が必要なエウスタキーオ。いずれにせよ、非常にスリリングな打撃戦になること間違いない、大会裏メインだ。

■ ONE FC 13 Moment of Truth 対戦カード

<OFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]大石幸史(日本)
[挑戦者]ホノリオ・バナリオ(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
ダヴィッド・アランダ(スペイン)

<ライト級/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ヴィンセント・ラトゥール(オランダ)

<ライト級/5分3R>
ヴィシール・コロッサ(南アフリカ)
カロス・フォドー(米国)

<バンタム級/5分3R>
キム・デフォン(韓国)
タン・ブー(豪州)

<フライ級/5分3R>
ゲヘ・エウスタキーオ(フィリピン)
ユージーン・トケーロ(フィリピン)

<ヘビー級/5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ポール・チェン(台湾)

<バンタム級/5分3R>
ジョシュア・アルバレス(グアム)
岡嵜康悦(日本)

<フライ級/5分3R>
キム・ディマ(カンボジア)
ラウエル・カタラン(フィリピン)

<フェザー級/5分3R>
メイジャー・オーバーオール(米国)
エドゥアルド・ケリー(フィリピン)

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