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【Asian Open】アジア・オープン出場、グアムの星アラン・ペセダ

Allan Cepeda

【写真】1989年2月5日、グアム出身。今年のアジア・オープンはミッドヘビー級にエントリーしている(C)MMAPLANET

26~27日(金~土・現地時間)に東京・足立区の東京武道館で開催されるアジア・オープン柔術選手権大会。アジアのブラジリアン柔術をリードするのは日本だが、成長著しいのがグアムからの出場選手たちだ。

そんなグアムのピュアブレッドから出場するアラン・ペセダは、前回大会で紫帯メジオ級を制した、グアム・ブラジリアン柔術界の期待の選手だ。今年は紫帯メイオペサードに出場するペセダにインタビューを試みた。

──アランが柔術を始めた理由を教えていただけますか。

「従兄弟のオマー、ピュアブレッドの黒帯に誘われ17歳の時にブラジリアン柔術を始めたんだ。当時は体重が増えすぎて、運動不足だったから1度練習に参加してみたんだけど、それからもう毎日トレーニングをするようになった。もうピュアブレッドで練習するようになって7年になるよ」

──柔術以外に何かコンバットスポーツやマーシャルアーツの経験はありましたか。

「柔術のトレーニングを始めてから、ボクシングやレスリングを少しかじったことはあるけど、でも常にブラジリアン柔術が僕の世界の中心なんだ」

──ボクシングやレスリングの練習をしたのは、MMAに興味があったからですか。

「ピュアブレッドはミックスマーシャルアーツ・アカデミーなんだ。メインは柔術だけど、ムエタイファイターやレスラーだって練習にやってくる。僕がボクシングやレスリングのトレーニングをするのは、全て柔術に生かすため。特にトップを取ったときに、コントロール術が向上できるかなって思ってね。凄く役に立っているよ。でも、柔術家はガードを取るのが好きだけど、レスラーは絶対に背をつけるのが嫌だから、ちょっと柔術とは違うなって思うこともあるんだ」

──レスリングの技術を使う、正しいタイミングというのは掴めてきましたか。

「スイープからのトランジッションに、凄くシンプルなレスリングの知識は生きてくるよね。それとさっきも言ったようにトップのキープに役立つよ。そうして、柔術のパスガードにつなげていくんだ」

──ということは、アランはトップから攻めるのが好きなんですか。

「まぁ、ダブルガードを取るよりはトップが好きだけど、どんなポジションでも戦えるようになりたいよ。それに皆が皆、ダブルガードをとって互いに得意技な場面で戦おうとするなら、そんな厳しい状況はないからね。一方が上で、一方が下、どちらかが得意で、どちらかが苦手という状況の方が、やはり試合が動くからね。

ダブルガードでも良いから下になる選手は、やっぱりトップにいることに不安を覚えるんだと思う。とにかく、そういう問題を解決するのはトレーニングしかない。誰と戦っても、どんなポジションでも戦えるようにならないと」

──アランは昨年のアジア・オープンでは紫帯メジオ級で優勝していますが、日本でトーナメントに参加したのは何度ぐらいあるのですか。

「日本で戦ったのは3度かな。アジア・オープンで白帯の時に階級と無差別で銀メダルを取った。青帯では階級で3位になったけど、ケガをして無差別級には出場できなかったんだ。去年のメジオ級は優勝できた。アブソルートはヒザの負傷で出られなかったんだ。日本に行ったときは、ピュアブレッドでしか練習したことがないけど、他のジムでも練習してみたい。一度、リバーサル・ジムに行こうと思ったけど、電車での移動が分からなくて行きつくことができなかったんだ(笑)」

──車社会のグアムとは違いますからね(笑)。

「東京で電車を乗りこなすことは、本当に難しいよ」

──ところでアジア・オープン以外、本土のトーナメントに参加したことはありますか。

「いや、ないんだ。今年もサンディエゴのADCCプロ予選、ポルトガルのヨーロピアンに出場したかったんだけど、やっぱり遠征は簡単じゃないんで。グアムで一緒に練習したことのある友人からは、ワールドに出ろとかって勧められるんだけど、まだ実現していなんだ。グアムに娘と息子がいる。まずは家族を支えること。そして出来る範囲で柔術の練習をしていきたいんだ。日本へは飛行機で3時間、滞在も2日で良いし。サンディエゴやポルトガルはそういうわけにはいかないんだ」

<この項、続く>

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