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【Pan No-Gi】バルボーザ柔術勢が力を見せ、新しい力も

9月28日(土・現地時間)、ニューヨーク州のニューヨーク・シティ・カレッジにて開催されたIBJJF主催のパン・ノーギ柔術選手権大会には、地元アリアンシ勢を中心に多くの有力選手が集まり、アダルト黒帯の部においては、ワールドクラスの強豪たちによる注目すべき対戦が数多く実現した。

ライトフェザー級は、2012年世界柔術アダルト黒帯ライトフェザー級準優勝の実績を誇るラエルシオ・フェルナンデス(アリアンシ)が、パラゴン柔術第三の男ミルトン・バストスをポイント4-0で破り優勝。フェザー級においては、サミール・シャントレとオズワウド・アウグストのカイオ・テハ勢がワンツーフィニッシュ。師のカイオは二人に栄冠を譲って3位という形となった。

ライト級は、USナショナルズのノーギの部を完全制覇したAJ・アガザーム(グレイシー・バッハ)が、ニコラス・モラエス(SASチームUSA)と対戦。モラエスの下からのアンクル狙いを、逆にアンクルで切り返して一本勝ちで優勝を飾った。ミドル級は、フランシスコ・シニストロ(アリアンシ)と、USナショナルズを制覇し波に乗るヴィトー・エンリケ(GFチーム)の決勝戦に。足関節狙いからバックを奪ったシニストロがチョークを極め、優勝を果たした。

ミディアムヘビー級とヘビー級は、ムリーロ・サンタナとルイズ・パンザのバルボーザ柔術勢が順当勝ち。無差別級において力を見せつけたのも、バルボーザ柔術所属のこの二人であった。準決勝に4階級の優勝、準優勝者が勝ち上がるという興味深い展開となったこの日の無差別級。準決勝第1試合は、ミディアムヘビー級優勝のサンタナとライト級優勝AJ・アガザームの対戦に。サンタナは、AJの執拗なテイクダウン狙いに冷静に対処し、一瞬の隙を逃さずアームインギロチンを極めた。

準決勝第2試合では、ヘビー級優勝パンザがミドル級準優勝のヴィトー・エンリケから足関節で一本勝ち。バルボーザ勢がワンツーフィニッシュで大会を締めることとなった。

また、この日はアダルト茶帯の部においても注目すべき若手選手たちの活躍が見られた。特にフェザー級優勝のジャンニ・グリッポ(アリアンシ)、ミディアムヘビー級優勝のマテウス・ディニズ(アリアンシ)、そしてヘビー級優勝のティム・スプリグス(ロイド・アーヴィン)の3人は、米国柔術界の誇る有望株だ。無差別級では、スプリグスがディニズを倒して二冠を達成した。

強烈なテイクダウンとトップゲームを持つスプリグスは、ギ着用の柔術においても紫帯として今年のヨーロピアンオープンを、茶帯としてサンパウロオープンで二冠達成している逸材。そのスプリグスに今回敗れたディニズにしても、師のマルセロ・ガルシアと互角以上に戦ったスパーリング動画や、「ミスジャッジが無ければ勝っていた」との声を多く集めたキーナン・コーネリアス戦が話題となった大注目選手だ。

この夏、ギ着用の試合でも激闘を繰り広げたスプリグスとディニズ(序盤にパスからマウントを奪ったスプリグスの勝利)は、今後もライバルとしてさまざまな大舞台で戦うことになるだろう。未来の世界王者候補が続々と現れ、凌ぎを削り合う米国柔術界から、今後も目を離せない。

■パンノーギ・アダルト黒帯の部結果

【ライトフェザー級】
優勝  ラエルシオ・フェルナンデス(アリアンシ) 
準優勝 ミルトン・バストス(パラゴン)

【フェザー級】
優勝  サミール・シャントレ(カイオ・テハ・アソシエーション)
準優勝 オズワウド・アウグスト(カイオ・テハ・アソシエーション)
3位  ジョン・チョー(アリアンシ)
3位  カイオ・テハ(カイオ・テハ・アソシエーション)

【ライト級】
優勝  AJ・アガザーム(グレイシー・バッハ)
準優勝 ニコラス・モラエス(SASチームUSA)
3位  スティーブン・バーネット(ペリグリーノMMA)

【ミドル級】
優勝  フランシスコ・シニストロ(アリアンシ)
準優勝 ヴィトー・エンリケ(GFチーム)
3位  フランシスコ・ピエス(SASチームUSA)
3位  ブルーノ・フェルナンデス(グレイシー・バッハ)

【ミディアムヘビー級】
優勝  ムリーロ・サンタナ(バルボーザ)
準優勝 トーマス・アルバン(Tropa de Elite)
3位  キャロル・ディゼンズウィスキ(ゴールド・チーム・ファイターズ)
3位  マキシミリアノ・カルバーリョ(グレイシー・バッハ)

【ヘビー級】
優勝  ルイズ・パンザ(バルボーザ)
準優勝 ダニエル・シムラー(ヘンゾ・グレイシー)
3位  マルセロ・メレイロ(ノヴァウニオン)

【スーパーヘビー級】
優勝  ロニー・ウェストJr(バランス)

【ウルトラヘビー級】
優勝   トマース・デブラス(OCBJJ)
準優勝 レオナルド・エンリケ(アトス)

【無差別級】
優勝   ムリーロ・サンタナ(バルボーザ)
準優勝 ルイズ・パンザ(バルボーザ)
3位   ヴィトー・エンリケ(GFチーム)
3位   AJ・アガザーム(グレイシー・バッハ)

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