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【WSOF01】モラエス、スプリット判定にヒヤリも内容はミゲールを圧倒

2012.11.04

Moraes

【写真】ローで削り、大技も織り交ぜながらパンチを的確に打ち込んでいったマルロン・モラエス、今後に要注目だ(C) Lucas Noonan/WSOF

<バンタム級/5分3R>
マルロン・モラエス(ブラジル)
Def.2-1:30-27,29-28,28-29
ミゲール・トーレス(米国)

モラエスの右ローで試合はスタート。モラエスは左フックからハイを見せて距離を詰める。ミゲールは蹴りにパンチを合わされ、動きが止まる。追撃のパンチを受けると前方回転するように寝技に移行し、足関節を仕掛けたミゲール。モラエスが体を捩じって、足を引抜き試合は打撃戦へ戻る。

まだダメージが抜けていないのか、リズムの悪いミゲールは、一度は組みついてケージにモラエスを押し込むも、すぐに距離を取り直す。後ろ回し蹴り、右ロー、右フックと勢いのある攻撃を続けるモラエスが、右を打ち込みミゲールが再びバランスを崩す。場内のトーレス・コールにも劣勢のミゲールは、懸命にステップワークで間合いを計る。左ハイから前に出たモラエスにミゲールが右を放つが、これは距離が合わなかった。

2R、両者の左が交錯し、ミゲールの左にモラエスは右ローを合わせる。踏み込みが鋭いモラエスは、左右のローをミゲールの左右の足に放っていく。距離が近づくと右アッパーをヒットされるなど、ペースがつかめないミゲールは左フックを受けそうになり、遠い距離から組みつくも簡単にスプロールされる。

モラエスは左フックから、中段後ろ回し蹴りを繰り出すものの、初回のようにラッシュを掛けることはない。モラエスのローに左フックを合わせたミゲールに対し、さらに左フックを合わせるなど、2Rもモラエス優勢で進んだ。

最終回、左右にステップを踏みながら、ローでミゲールを削るモラエス。ミゲールのパンチが大振りになってくると、カウンターを狙う。テイクダウン狙いを切り、左ハイを見せるモラエス。ミゲールの左ハイも簡単にブロックし、左ミドルを放つ。ここに右フックを合わされるも、続くミゲールのワンツーは荒くなり、空を切る。軸足を変えて、旋回蹴りを繰り出すなど、パワフルなパンチと派手な蹴りでモラエスが試合をリードする。

ミゲールも左フックをヒットさせることもあったが、足を使うようになったモラエスを捉えきれない。すると、残り1分でモラエスはテイクダウンを奪い、ミゲールの腕十字を防ぎトップコントロールに。ワキを締めて、細かいパンチを落としながらトップでタイムアップを迎えたモラエスは、スプリットというリングアナのコールに顔をしかめる。

結果、判定勝ちを収めたモラエスは、一発KOでなく、終始試合を支配したことでよりインパクトを残した。ニュージャージーのヒカルド・アルメイダ門下の彼は、「ミゲールはタフなファイター。ハリケーンの被害者は、みなさんの助けが必要です」と、甲高い声で話し、次戦の対戦相手タイソン・ナンと向かい合った。

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