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【Glory02】伝説たちとの対戦の前にファビアーノ、ベルギーで腕試し

Fabiano Cyclone

【写真】1978年11月21日、ブラジル出身。本名はエジルソン・ファビアーノ・ゴンサルベス青木。33戦25勝8敗。6月にはタイでクリスチャン・ボッシュを破りWBCムエタイ世界ヘビー級王座に輝いている (C) WORLDKICKs

10月6日、ベルギーのブリュッセルで開催される『GLORY 2』。この大会は、レミー・ボンヤスキーの復帰戦が中心となり、グーカン・サキ、ムラット・ディレッキー、ニキー・ホルツケンといったスター選手も揃って登場することで、大きな注目を集めている。

日本からコウイチ・ペタスとともに参戦するのは、RISEのリングで活躍している、WBCムエタイ世界ヘビー級王者のファビアーノ・サイクロン。日系ブラジル三世は、決戦を前にどんな心境でいるのか。『世界のトップキックボクサーの90パーセントと契約した』と豪語するGlory Sports Internationalと日本大会を共催するG-Entertainmentの提供による、GLORY Fighterインタビュー=ファビアーノ・サイクロン編をお届けする。

――ベルギー大会が近づいてきましたが、コンディションを含めて調整はいかがでしょうか?

「もちろん調子はいいですよ。追い込んで疲れがピークですけど、大会までに休めばコンディションも上がってくるでしょう。すべて計算通りです」

――海外での試合経験はありますか。

「タイだけですね。ヨーロッパは初めてなので時差が心配です。今は、朝3時に起きるように調整しています。現地の時間に合わせて、朝4時からトレーニングです」

――早朝3時起きですか!? それで何時に寝るのですか?

「クラスの指導がありますので、夜12時です」

――えっ!? 睡眠時間が3時間……。

「といっても朝6時頃にはトレーニングは終わりますので、そのあとに仮眠をとっています」

――今回の試合、何をテーマにしてトレーニングを積んできたのでしょうか。

「フィジカルの強化ですね。ヘビー級で勝つには、フィジカルの強さが必要です。それをずっと取り組んできました」

――具体的には、どのような強化なのでしょうか。

「スピードを落とさないで、パワーやスタミナをつけることです。以前は、自己流で筋トレをしてきたんですけど、やり方を間違えていたみたいです。パワーはついたんですけど、すぐにスタミナが切れてしまっていました」

――そのような状態で、6月にはクリスチャン・ボッシュ選手を飛びヒザ蹴りでKOしてWBCムエタイ世界チャンピオンになったんですか!? 天田ヒロミ選手もKOしていますし、スピードやスタミナがついたら、手が付けられなくなりますね。

「そんなに大袈裟なことではないですけど、以前とは違いますね」

――違いますか!?

「ええ(笑)。トレーニングのメニューは、とても難しいです。ひとつの運動で、パワー、スピード、スタミナを連動させる内容ですから」

――最近は、ひとつのメニューに様々な要素を複合させるトレーニングが、主流になってきています。そのトレーナーとは、どういう繋がりがあるのでしょうか?

「ブラジリアン・トップチームにいたトレーナーです」

――弟のイズマエル・アオキ選手はトップチームに所属していますから、そのトレーナーを紹介されたわけですね。

「そうです。とても優秀で素晴らしいトレーナーです」

――空手からキックボクシングに転向したファビアーノ選手は、MMAにも挑戦したことがありますね(2戦1敗1分)。もう挑戦はしないのですか?

「それでケガをしましたので(ヒザを負傷)、MMAは弟に任せて、自分はキックボクシング一本で勝負をします。ボクシングジムにも通っていますけど」

――目的はパンチの強化ですね。

「はい。まだ始めたばかりなので、どこまで出せるかわかりませんけど、教わったパンチで勝てたらいいですね。これまでは単発のパンチが多かったので、もっと蹴りへ繋げたり、コンビネーションの練習もしています」

Fabiano【写真】RISE, J-NETWORK、戦極、HEATと国内では戦ってきてファビアーノ、満を持して世界最高峰の舞台に乗り込む(C)WORLDKICKs

――今大会では、フィリップ・ベルリンデン選手と対戦します。印象はいかがですか?

「とても強い選手です。ヒザ蹴りやローキックが強いし、ワンツーとかストレート系のパンチが得意みたいですね。難しい試合になると思いますけど、チャンスなので勝ちたいですね」

(この項続く)

■Glory02 対戦カード

<ヘビー級/3分3R>
レミー・ボンヤスキー(オランダ)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級/3分3R>
グーカン・サキ(オランダ)
ムラット・ボウジディ(オランダ)

<78キロ級/3分3R>
ムラット・ディレッキー(ベルギー)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<ヘビー級/3分3R>
ファビアーノ・サイクロン(ブラジル)
フィリップ・フェルリンデン(ベルギー)

<79キロ級/3分3R>
マーセル・グローエンハート(オランダ)
マーク・デボンテ(ベルギー)

<ヘビー級/3分3R>
トニー・グレゴワー(フランス)
イゴール・ユルコビッチ(クロアチア)

<ヘビー級/3分3R>
コウイチ・ペタス(日本)
マーク・ミラー(米国)

<ヘビー級/3分3R>
シハッド・カペネック(トルコ)
ジョナサン・ジニス(ブラジル)

<ヘビー級/3分3R>
ジャファー・ウィルニス(オランダ)
ジャマル・ベンサディック(ベルギー)

<71キロ級/3分3R>
マラット・グリゴリアン(ベルギー)
アレックス・フォゲル(ドイツ)

<97キロ級/3分3R>
アリ・セニック(ベルギー)
ダンヨ・イルンガ(ドイツ)

<70キロ級/3分3R>
アンディ・リスティ(スリナム)
ノーディン・ベンモー

<MMA76キロ級/5分3R>
白井祐矢(日本)
トミー・デュプレ(ベルギー)

<MMA97キロ級/5分3R>
水野竜也(日本)
ジェイソン・ジョーンズ(オランダ)

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