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【UFC132】水垣偉弥インタビュー02 「殻を破りたい」

UFC132でブライアン・ボーウルズと対戦し、「本当に悔しい敗北」を喫した水垣偉弥。北米トップファイターと戦うには、新しい武器が必要だという彼は、テイクダウン技術の向上を口にし、そしてギロチンの名手ボーウルズを相手にしてなお、テイクダウンを狙っていたと言う。

テイクダウン狙いの真意、そして今後について、インタビュー後編をお届けしよう。

水垣偉弥インタビュー前篇はコチラ

「テイクダウンも交えて戦おうと、試合前は思っていました。ただ、ギロチンがあるのも分かっていたので、1Rではテイクダウンを狙わずに、2R、3Rとボーウルズが焦れてきたり、スタミナをロスしてきたときに使って、打撃戦もさらに有利なものにしようと考えていたんです。

その前に先手を打たれたような形になっていたので、今回の試合では使えなかったですが、そういう部分も含め、四つ組みの展開でも、もう幾つか武器が欲しいです。

あとは下になった時ですよね。今回みたいにバックを許す覚悟で立つのか、そうならないように戦って下から、ガードワークで相手を崩して立つのか。そういう部分ですね。


とにかく2回もバックを許して、時間を凄く使ってしまったので、あれが勿体なくて。あの展開になっても、動けるようにしたいですよね。キープされ続けないというか……。

メインの二人、ドミニク・クルーズもユライア・フェイバーも止まらないじゃないですか。キープっていう概念がない。そういうところが、僕とトップとの差だという風にも感じました」

――バンタム級は現時点で、ドミニクとユライアが抜きんでている印象を、あの試合を見ると持ってしまいます。その穴埋めの部分で、海外でも練習してみたいという発言もあったようですが。

「そうですね。どんな練習をしているのかっていうのも気になりますし。一つ殻を破りたいっていうのか、新しい刺激が欲しいというのもあって、向こうで練習してみたいと思います。

もう、本当に今の段階だとチャンピオン・クラス、トップ選手に負けて、下のクラスの選手に勝って何とか粘っているという状態の繰り返しなんで、一つ、殻を破りたいですよね。

そのために何か……、まだ完全に『コレを』っていうものが見つけられていない気もするので、色々なことをやってみたいです。今まで、自分になかったものを見つけたい」

――そのような発言があるということは、この敗北でリリースという事態にはならないということでしょうか。

「一応、マネージメント・サイドからは次があるような感じで言われています」

――では、次までには多少時間が掛かっても、何かを組み立てて挑みたいということでしょうか。

「と同時に、試合間隔は空けたくないんです。試合間隔が空いてしまうと……、特に打撃に関しては試合とスパーリングではかなり感覚が違いますし、自分は空くと良くないと思っています。

4カ月なら4カ月のなかで、できることをやっていきたいです。まぁ、なかなか難しいのでしょうが……。何か一つあれば、殻をパッと破れる気がするんです。だからこそ、そこを破りたいです」

――水垣選手は、これまで打ち負けるというシーンがなかったので、その打撃がさらに生きるような、回りの土台をつくって欲しいです。

「打撃に負けず、組まれても終わらない。そういう風に戦うことができれば……と。頭のなかが入れ替わるようなモノを早く見つけて……。今回の試合は、自分としては全く納得いっていないですし、悔しさが残っているだけなんですけど、同時に考えさせられることも多く、一皮剥ける土台として、プラスに考えてやっていくしかないと思っています。

試合が終わって、まだ1週間経っていないんですけど、本当にみっともない試合をしてしまい……。調子もよくて、チャンスだったのにって、本当に考えてしまって。今まで一番悔しい負けです。何か煮え切らないというか、攻めるところもないまま終わってしまいましたし」

――綺麗ごとをいうなら、その悔しさが水垣選手の明日に繋がればと思います。

「ハイ。ようやく頭も切り変えられてきたので、ポジティブに捉えるようにしているので、次、頑張ります」

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