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【Strikeforece】ダン・ヘン戦へ、フェイジャォンの意気込み

2011.03.01

Feijao3月5日、オハイオ州コロンバスのネイションワイド・アリーナで行われるSTRIKEFORCE「Feijao vs Henderson」。大会名にある通り、メインはストライクフォース世界ライトヘビー級王者ハファエル・フェイジャォン・カバウカンチが、ダン・ヘンダーソンの挑戦を受ける大一番が用意されている。

【写真】チーム・ノゲイラのメンバーに全幅の信頼を置くフェイジャォン(C) MMAPLANET

大会前までリオで調整するというフェイジャォン。2月5日のアンデウソン・シウバのUFC世界ミドル級王座防衛戦をサポートするために、ラスベガス入りしていた彼にダン・ヘンダーソン戦についてインタビューを試みた。

――3月5日、ストライクフォース世界ライトヘビー級王座防衛戦でダン・ヘンダーソンの挑戦を受けるハファエル・フェイジャォン・カバウカンチ選手です。ビッグネームのダン・ヘンとの一戦に向けて、コンディションはいかがですか。

「試合まで4週間、ほとんど100パーセントの状態に仕上がっている。アンデウソンの防衛戦前は、少しペースを落したけど、体調的には全く問題ないよ。

ダン・ヘンダーソンはこのスポーツのレジェンドだ。そんなファイターと戦うことができて、とても光栄に思っている。自分がどれだけやれるか、それを知ることができるファイトになる。そういう試合こそ僕が望んできた試合だよ」


――この試合に向けて、どこでトレーニングを積んでいるのですか。

「アンデウソンの試合が終わったから、すぐにブラジルに戻ってチーム・ノゲイラで最終調整に入る。今回はずっとリオで練習してきて、アンデウソンの試合をサポートするために米国に来ただけで、LAのブラックハウスでは練習していないんだ。ミノタウロ、ミノトゥロらとトレーニングをしてきた。僕らはいつだって一心同体だ」

――自ら大切な防衛戦がある1カ月前に、チーム・メイトのために米国入りしたということですか。

「そうだよ。僕らは家族だ。アンデウソンを陰ながらサポートできるなら、喜んで米国にやって来るよ。チーム・メイトへの協力は、できる限りのことをやりたい。それが僕らのやり方さ。僕の試合前になると、アンデウソンも他のチーム・メイトも同じように僕を支えてくれるからね」

――ストライクフォース世界王者に就いたフェイジャォンですが、まだ日本のMMAファンはあなたについてそれほど知りません。なぜ、MMAファイターを目指したのか、きっかけを教えてもらえますか。

「10歳のとき、柔術を始めた。最初はサンパウロのマルコ・バルボーザの下で練習するようになり、地元のマットグロッソ州クイアバに戻り、大学に通うようになった。その頃は、時間がなくて練習も熱中できるものじゃなかったけど、友人がボクシングの試合に出るから応援に行ったんだ。

そこでミノタウロと出会った。そして、リオで練習しないかと誘われたんだ。チームの一員にならないかと声を掛けてもらい、僕もその気になっていたけど、とにかく両親を説得する必要があった。

するとミノタウロは、わざわざ僕の家まで来てくれて、両親と話をしてくれてね。『息子さんはチャンピオンになれる。その資質を持っている』と言ってくれた。実際のところ僕自身よりもミノタウロの方が僕の実力を信じ、評価してくれたんだ。

その後、リオに移りミノタウロと練習するようになり、バイーアでルイス・ドーリアにボクシングを習うこともできた。ミノタウロが、僕をチャンピオンにしてくれたんだ」

――ボクシングでも相当な可能性を持っていたと聞きますが、柔術も黒帯。そして、MMAになると打撃で試合を決め、ほとんど寝技の展開になったことがありません。

「ハハハハ。以前は、僕も寝技で対戦相手を仕留めようと思っていた。だけど、練習中からテイクダウンを奪うと、ミノタウロが、『寝技じゃなくて立って戦え』って指示を出すんだ(笑)。

僕の寝技の力を認めてくれたうえで、スタンドで戦うよう命じられた。ずっと僕の立ち技が成長するよう、心がけてくれたんだ。いつの間にか、僕もスタンドで戦うことに自信を持てるようになり、今では打撃で勝てる。寝技に行くまでもないと思えるようになった。

それがミノタウロ、ミノトゥロ、アンデウソン、アレックス・シウバ、ホベルト・コヘーアらと創り上げてきたスタイルだしね。

僕らは試合が決まると、何百回と対戦相手の試合映像をチェックして、それぞれが意見を出し合い、最終的に一つにまとめあげている。みんなでプッシュしあって、試合に向けてコンディションをあげていくんだ。

フィジカル・コーチは、毎朝7時に電話を掛けてくる。そして、その日のスケジュールを伝えてくる。彼は僕やアンデウソンの体調を完全に把握し、精神状態も分かってくれている」

――そういう連帯感があって、アンデウソン・シウバの素晴らしいKO勝利も生まれたということですね。

「この勝利で、僕のモチベーションはまた一段ギアが上がった。アンデウソンはいつだって、獲物を狙い、仕留めることができる。オクタゴンの狩人だよ(笑)」

――次はフェイジャォンがダン・ヘンダーソンを相手に狩りを行うことになります。

「自信はあるよ。ダン・ヘンダーソンのことは本当に尊敬している。だけど、彼は既にミノタウロ、ミノトゥロ、アンデウソンという3人のチーム・メイトと戦っているんだ。

チームの練習で、僕は毎日のように成長している。打撃も寝技も、レスリングも進化し続けている。ベストな環境にあって、勝利を疑う要素は何一つないよ」

■Strikeforce 「Feijao vs Henderson」主な対戦カードは以下の通り

<ストライクフォース世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]ハファエル・フェイジャォン(ブラジル)
[挑戦者]ダン・ヘンダーソン(米国)

<ストライクフォース女子世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]マルース・クーネン(オランダ)
[挑戦者]リズ・カモーシェ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ティム・ケネディ(米国)
メルビン・マヌーフ(オランダ)

<ライト級/5分3R>
ビリー・エヴァンゲリスタ(米国)
ホルヘ・マスヴィダル(米国)

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