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【UFC126】元WECファイター、セラーニ&ミゲール

Cerrone
【写真】カウボーイのニックネームを持つドラルド・セラーニ。元WEC世界ライト級王者ジェイミー・バーナーがリリースされたことを思えば、やはり試合内容が評価されてのUFC残留。しっかりとUFC定着を狙いたい (C) GONGKAKUTOGI

UFC126「Silva vs Belfort」、5日(土・現地時間)にラスベガスのマンダレイベイ・イベントセンターで行われる同大会はプレリミナリーから、PPVカードまで見どころ満載のカードが揃っている。2011年のUFCにあって、見逃せないのが併合されたWECから出場を果たすファイターたちだ。

シスターブランドの軽量級で奮闘してきた彼らが、UFCでどのような活躍を見せるか。今大会にもそんな元WECファイターの注目株が、日本人絡み以外でも二人出場している。プレリミ・SpikeTVカード出場のドナルド・セラーニ。WECライト級戦線で結果的に頂点に立つことはなかったが、9勝3敗という戦績で実に5度のファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得しているWEC版名勝負男だ。

コロラド州デンバーのリング・オブ・ファイアーでキャリアを重ねたセラーニは、同プロモーションがK-1ルールを用いたキックボクシング戦を行ってきたこともあり、キックでも29戦28勝1分という抜群のレコードを残している。


ただし、このセラーニ、MMAではTKO、KO勝ちはなく、13勝のうち11の試合で一本勝ちを収めており、サブミッション系ファイターとしても相当の実力者といえる。言い換えれば、WECの名勝負男として活躍できたのも、ガードからの極め=腕十字、三角絞めの連携があってこそ。

倒されても、極める力を持つことで、打ち合いに思い切り没頭できた。そんなセラーニの対戦相手は、真っ向から打ち合うタイプのポール・ケリー。元WECライト級ファイターとして、恰好のデビュー戦を迎えたといえるが、WECとは層が違うUFCライト級戦線で生き残ってきたケリーの底力を侮ることはできない。

Torres【写真】元WEC世界バンタム級王者ミゲール・トーレス。ラテン系の支持は抜群の元王者。ユライア・フェイバー参入、ブライアン・ボーウルズが復帰するバンタム級戦線で、トップ戦線を確保するためには、勝利が絶対条件のアントニオ・バヌエロス戦となる (C) GONGKAKUTOGI

もう一人のWEC勢は、メインカードに登場となった元WEC世界バンタム級王者ミゲール・トーレスだ。セラーニと違い、WEC内での戦いがそのままUFCの一戦として行われることになった彼の相手は、アントニオ・バヌエロス。リムーア時代からWECに出場してきたグレコ出身のベテランは、日本の大沢ケンジに勝利するなど、しぶとくWECバンタム級戦線を戦い抜いた闘志溢れるファイターだ。

打ち合いを否定しつつ、殴られれば殴り返すというスタイルになりがちなミゲールにとって、リーチの長さを生かすことができる対戦相手ではあるが、一発を受ける可能性も残る。打と極めに強いミゲール、その中間にある『倒』という部分を端折ることができないバヌエロスを相手に、狙いはノックアウトからのグラウンドでの極め。距離を冷静に見極めた、スタンドの攻防が欠かせないことになる。

■UFC126 対戦カードは下記の通り

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]アンデウソン・シウバ(ブラジル)
[挑戦者]ヴィトー・ベウフォート(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
リッチ・フランクリン(米国)
フォレスト・グリフィン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・エレンバーガー(米国)
カルロス・エデュアルド・ホシャ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジョン・ジョーンズ(米国)
ライアン・ベイダー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ミゲール・トーレス(米国)
アントニオ・バヌエロス(米国)

<ライト級/5分3R>
ポール・ケリー(英国)
ドナルド・セラーニ(米国)

<フェザー級/5分3R>
チャド・メンデス(米国)
小見川道大(日本)

<ライト級/5分3R>
ポール・テイラー(英国)
ゲイブ・ローディガー(米国)

<バンタム級/5分3R>
デミトリウス・ジョンソン(米国)
山本“KID”徳郁(日本)

<ライトヘビー級/5分3R>
カイル・キングスベリー(米国)
リカルド・ロメロ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・ピアース(米国)
ケニー・ロバートソン(米国)

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