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【IT’S SHOWTIME】イグナショフ&シャヒッド、赤い連合?!

2010.12.09

Ignashov11日(日・現地時間)に現地のピース&フレンドシップ・スタジアム(スタジオ・エリニス・カリ・フィリアス)で行われるIT’S SHOWTIMEアテネ大会では、70キロや61キロで世界戦が行われるなど、中量級の試合が充実している一方で、アレクセイ・イグナショフ×トマシュ・ハロンというヘビー級のマッチアップも揃えてきている。

【写真】復活の兆しも見られるアレクセイ・イグナショフ。ポテンシャルはK-1WORLD GP覇者級のものを持っている (C) WORLDKICKs

日本でもK-1のリングでお馴染みのアレクセイ・イグナショフは、1999年のイッツショータイム黎明期にロブ・カーマンの引退試合の相手を務め、注目されるようになった過去を持つ。その後は確実に成長を遂げ、K-1を制するのは間近といわれた天才は、2005年にヒザの手術をしたことでその勢いを失った。

今年4月のK-1横浜アリーナ大会でバダ・ハリと対戦。敗れはしたもののバダのパンチをディフェンスして、判定まで持ち込んだことで、再浮上のきっかけを掴んだ。5月の東ヨーロッパ予選では、準々決勝でミンダウガス・サカラウスカスをKOし、準決勝ではフレディ・ケマイヨにも判定勝ちを収めたが、負傷が原因で決勝戦は欠場に。結局、ワールドGPには彼に敗れたケマイヨが出場しており、無念の臍を噛んでいる。


イグナショフに挑むのは、チェコのトマシュ・ハロン。イッツショータイムのマネージメントを受けるファイターで、これまでにエロール・ジマーマン、ブリース・ギドン、セルゲイ・グール、アシュワン・バルラック、アンデウソン・シウバを下しながら、5月の大一番アレナ大会ではルステミ・クレシュニッチに不覚を取っており、イグナショフ越えで一気に上位グループを伺うポジションの獲得を目指す。イグナショフの調子が戻っていなければ、十分に番狂わせも考えられる一戦だ。

Chahid【写真】赤い壊し屋こと、シャヒッド・オラド・エルハジ。前に出るスタイルに対抗する術は下がらないこと――かもしれない(C) WORLDKICKs

史上最高の殴り合い。2010年10月4日、vsマイク・ザンビディス

イグナショフは“レッド・スコーピオン”、あるいは“ベラルーシの赤蠍”と呼ばれてきたが、今大会では、“赤い壊し屋”と恐れられ、前へ出てパンチをガンガン打っていくアグレッシブなスタイルが信条のシャヒッド・オラド・エルハジも出場する。10月のMAX韓国大会で、その前に出続けるスタイルで、マイク・ザンビディスと世界を震撼させた打ち合いを演じたシャヒッド。

5月のアレナ大会では新鋭モハメド・カマルを破り、現イッツショータイム王者ディレッキーをパンチでボコボコにし、3RKO勝ちをしたこともある。そのシャヒッドと対戦するラファウ・ドゥデクは、東の格闘新興国ポーランドのキックボクサーで、ワンツーからのローキックと長身を活かしたヒザ蹴りを得意としている。パンチのシャヒッドと、ヒザ蹴りのラファエル、一瞬の交錯が勝負を決める試合になりそうだ。

■YIANNIS EVGENIKOS Presents IT’S SHOWTIME ATHENS主な対戦カード

<IT’S SHOWTIME 世界70キロMAX選手権試合/3分5R>
[王者]ムラット・ディレッキー(ベルギー)
[挑戦者]クリス・ナギンビ(オランダ)

<70キロ/3分3R>
パヨンスック・スーパープロサムイ(タイ)
アンディ・サワー(オランダ)

<ヘビー級/3分3R>
トマシュ・ハロン(チェコ)
アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ)

<IT’S SHOWTIME 世界61キロMAX選手権試合/5分3R>
[王者]セルジオ・ヴィールセン(オランダ)
[挑戦者]山本真弘(日本)

<70キロ/3分3R>
ヤフス・カヤバシ(オランダ)
ガーゴ・ドラゴ(オランダ)

<70キロ/3分3R>
ラファウ・ドゥデク(ポーランド)
シャヒッド・オラド・エルハジ(オランダ)

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