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【TPF6】25分間の奮闘の末、セラォンミドル級王座戴冠

2010.09.10

<TPF世界ミドル級王座決定戦/5分5R>
レオポルド・セラォン(ブラジル)
Def.5R終了/判定2-1(48-46、48-47、46-48)
アンソニー・ルイス(米国)

打撃で間合いを計る両者、ルイスが左を伸ばすと、セラォンは左ハイを繰り出していく。左へ回りながら、ルイスの打撃を避けるセラォンは、自ら左を伸ばしながら組みつこうとしたが、ルイスの指が目に入り、試合が一時中断となる。

再開後も、左を伸ばし続けるルイス。距離を取るセラォンに右アッパーを見せるが、これも届かない。左を伸ばすセラォンを迎え撃つルイスのフックだが、オープンハンド気味になるのが気になる。

ここでシングルレッグを仕掛けたセラォンは、足を掛けて後方にテイクダウンに成功するとハーフの態勢へ。残り1分、セラォンはボティと顔面にパウンドを落としつつ、アームロック狙いからマウントを奪取。ブリッジで返そうとしたルイスからバックマウントを奪ったセラォンが、まずは1Rを先取した。


2R、セラォンのローが急所に入り、再び試合は一時中断される。即、再開となり、1R同様にダイレクトの左、大外回りの右を繰り出すルイス。セラォンは早々にテイクダウンを仕掛け、ダブルに切りかえてテイクダウンを奪うと、そのままサイドを奪取する。1Rと違い、まだ3分も残るなかで、グラウンドへ持ち込んだセラォン。左エルボーを顔面に落とし、頭を抱え込んできたルイスに対し、簡単にマウントの態勢に。バックへ回り込んだセラォンはしっかりと両足をフックし、リアネイキドチョークを狙いタスキ掛けをキープする。

と、胸を合わせようとしたルイスが一瞬トップを奪うも、セラォンは足関節を狙いながら、リバーサルの要領で再びトップを取り返す。直後にパスガードし、またもバックグラブの態勢になったセラォン。やや乗り過ぎで、前方に落とされそうになったものの、ここでラウンド終了となり、2Rもモノにした。

3R、セラォンのシングルレッグを切り、左をヒットさせたルイス。頭を上下に振りながらパンチを繰り出すが、大振りで自らバランスを乱してしまう。直後にシングルレッグでルイスをケージに詰めたセラォン、手首を掴みケージを利して耐えるルイスだったが、ダブルに切りかえられると、ここで尻持ちをついてしまった。

そのまま成す術なく、腹這いとなったルイスは、ロールして逃れようとするが、セラォンはすかさずマウントからバックマウントへ。フレームを作り、パンチを避けようと試みたルイスは、一瞬にしてブリッジからトップを奪い返す。

腕十字、三角とセラォンがガードから仕掛けるも、ケージに押し込んでルイスがエルボーを落としていく。ハイガードから腕を引きつけるセラォン、致命的なパウンドを受けることなく、ここを乗り切った。

長いテイクダウンの攻防でスタミナのロスが心配されるセラォン、対するルイスも大きく肩で息をして4Rを迎えた。突進してパンチを振るうルイス、ケージに押し込まれたセラォンはギロチンを見せると、引き込んで、そのまま後方回転、見事にマウントを奪う。

セラォンは左のエルボーを落とし、ルイスの動きに合わせマウント、バックマウントとトップをキープする。ルイスがケージを蹴り、態勢を入れ換えると、タイトな腕十字から三角へ移行。ここは両足のフックがルーズになり、ルイスにトップを奪われる。

右のパウンドを見せるが、バランスが崩れ気味で勢いのないルイスの攻撃。動きが少なくなり、レフェリーがブレイクを命じる。スタンドへ戻ると、すぐにシングルレッグを仕掛けたセラォンは、ダブルレッグに移行してルイスを担ぎあげると、前方に倒し、トップをキープしたまま4Rも乗り切った。

最終ラウンド、スタンドで一発を貰わないためか、いきなりテイクダウンを仕掛けたセラォン。これまでのラウンドと違い、時間を稼ぐ目的もあり、あまり展開を作らない。と引き込みから足関節を見せ、そのままクローズドガードへ移行する。

ルイスは、インサイドから右の拳とエルボーを必死になって落とすが、セラォンはハイガードで動きを制する。担ぎからパスを狙ったルイスに対し、ガードに戻すも、パウンドを集中されるセラォン。残り2分となり、圧倒的にルイスが攻め続ける。

ヒザ十字を狙い、フックガードに戻したセラォンは、立ち上がったルイスに、すぐにシングルを仕掛ける。これを切られたセラォンは、タートルポジションのままエルボーを頭部に受けてなお、ひたすら時間が過ぎるのを待つ。

残り1分となり、セラォンは引き込みからラバーガードの態勢を取ろうとするが、パウンドを受け続ける。ルイスは大きく振りかぶってパンチを落とすが、ここでついにタイムアップに。直後に両手を振りあげ、神に感謝の姿勢を取ったセラォンを2Pの劣勢で敗者とした信じられないジャッジがいたが、2-1で判定勝ちしたセラォンがTPF世界ミドル級王座に就くこととなった。

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