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【Strikeforce】世紀の番狂わせ、ヒョードルが一本負け

WERDUM■ヘビー級/5分3R
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
Def.1R1分9秒/三角絞め
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)

【写真】かつてPRIDEのリングで、ミノタウロ・ノゲイラの仕掛けをことごとく潰し、パウンドを見舞っていった印象が強いヒョードルだけに、この三角絞めでの一本負けには誰もが目を疑ったことだろう (C) ESTHER LIN/ STRIKEFORCE

柔術衣を着てケージに登場したヴェウドゥム。続いてヒョードルは王者の色、真っ赤なダン・ヘンダーソンブランド=クリンチギアTシャツを着用して花道に姿を現した。

立ち上がってヒョードルを迎えるサンノゼのファン。まずはヴェウドゥムが左ローを見せるが、ヒョードルは動じず距離を計る。続いて、足を止めてパンチを4発出すと、ヴェウドゥムが後方へ崩れ落ちた。


サイドから鉄槌を落とそうとするヒョードルに対し、ヴェウドゥムが三角絞めを仕掛けていく。両足で首を挟まれたヒョードルは右側へ回りフックを放とうとするも、しっかりと食い込んだヴェウドゥムの足は解かれない。

ヴェウドゥムが左腕を抱えると、反対側へ腕が伸びたヒョードル。一瞬、動きが止まったヒョードルに対し、ヴェウドゥムはもう一度、右腕を伸ばしに掛ると、観念したかのように皇帝がタップ。

世紀の番狂わせ――、大金星を挙げたヴェウドゥムは、そのままケージを乗り越え、自分を支えてくれたチームの面々と歓喜の渦の中に。

「もの凄くハッピーだ。勝利を信じていた。この勝利は僕のものだけでない。僕は今日、ヒョードルに勝てたけど、ヒョードルがベストだ。1Rは汗が少ないから、トライアングルが極まりやすいと思っていた。ハードトレーニングが今日の勝利を与えてくれた。もう1試合ヒョードルと戦いたい。ここでも、ロシアでも構わない」と、ヒョードルへの気遣いを見せたあと、ケージサイドで微妙な顔つきをするストライクフォース世界ヘビー級王者アリスター・オーフレイムに対し、「僕にベルトを見せてくれ」と、皇帝超えを達成した今、世界獲りも宣言した。

一方、落ち着いてはいるが、どこか茫然自失にも見えるヒョードルは、「ここでの言葉は意味はない。僕の対戦相手は、立っていなかったんだから。打撃に集中していたから、これから敗因を探る。もう1試合、契約が残っているから、また米国で戦います」と言葉を残し、MMAキャリア初の一本負けを喫したケージを去った。

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