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【WEC49】22歳になったワンダーボーイが再起の一歩

2010.06.21

Horodecki<ライト級/5分3R>
クリス・ホロデッキー(カナダ)
Def.3R1分9秒/リアネイキドチョーク
ダン・ダウンズ(米国)

【写真】オールラウンダー・クリスとなったホロデッキーだが、最大の魅力はやはり打撃にある (C) ZUFFA

エド・ラトクリフの代役登場となるダウンズは、非常に緩い体でWECデビューを迎えた。対するホロデッキーは、オンタリオ州在住だが、アルバータ州のファンはカナダ×米国対決ということもあり、大きな声援を背に受ける。

リーチで勝るダウンズ、ホロデッキーは踏み込んでショートフックから組みついてシングルレッグでテイクダウンを奪う。ハーフから潜るダウンズに、ホロデッキーはギロチンへ。右腕でプレッシャーをかけるが、体重が左側に乗っており、極め切れないと判断したか、ホロデッキーは自ら腕を外して再び組みつく。


ケージ際での攻防が続き、両脇を差したホロデッキーがテイクダウンに成功する。ケージを蹴って逃げようとするダウンズをしっかり抑え込んだホロデッキーはマウントへ移行する。バックマウントに移行すると、ホロデッキーがリアネイキドチョークを仕掛けると、残り70秒、その右腕がダウンズの喉を巻きこむ。背中を伸ばしたダウンズは、正面を向き直し、態勢を入れ換える。すぐにホロデッキーも立ち上がり、再びケージ際の攻防となり初回が終了した。

2R、ホロデッキーは右から左を放ち、ダウンズの動きが一瞬止まる。前に出てくるダウンズを首相撲に捉え、ヒザを突き上げるとホロデッキーは、距離をとってスピニングサイドキックから、右フック、右ハイと波状攻撃を仕掛ける。さらにホロデッキーは左右のパンチから右ローと、オランダ・キックボクシング対角線コンビネーションを見せる。

直後にダブルレッグでケージに押し込み、テイクダウンを奪ったホロデッキー、ダウンズの立ち上がりざまに首を固めてヒザを放つ。離れ際に左ミドル、左右のフックから、ボディフックとホロデッキーは攻撃の手を緩めない。打撃を好きなように放ち、組みついてテイクダウンを狙うホロデッキーの攻撃に、ダウンズは心身ともに削られ、口も開き気味に。

それでも前に出てくるダウンズの攻撃を、ホロデッキーは足を使ってかわし右ローを蹴り込む。ホロデッキーのペースで進む試合は最終ラウンドへ。最終回、いきなりパンチの連打からローを見せたホロデッキーだが、ダウンズも負けじとパンチを思い切り放って迎え撃つ。ホロデッキーの勢いが、やや前屈みになると、ダウンズは身をひるがえして前方に送り出す。

距離ができた直後、ホロデッキーは、スピニングサイドキックからテイクダウンを奪い、そのままバックグラブへ。1R同様にリアネイキドチョークを狙うと、ダウンズは1Rのような粘りを見せることなく、直後にタップ。打撃一本槍から、テイクダウンを織り交ぜて戦うようになったホロデッキー。22歳になったワンダーボーイが再起を掛けたスタイルチェンジで、まずは順調な一歩を踏み出した。

「ダニーはスーパータフだった。先週になって試合を受けてくれて感謝している。4日前に対戦相手が変わるのは簡単じゃなかった。ハッピー・ファーザーズ・デー」と、ホロデッキーはコメントを残してケージを後にした。

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