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【PFL2019#10】ケイラ・ハリソン、五輪金✖2+PFL世界女子ライト級王座獲得でトリプルCに!!

<女子ライト級決勝/5分5R>
ケイラ・ハリソン(米国)
Def.3-0:50-43,50-43.50-45
ラリッサ・パシェコ(ブラジル)

サウスポーのハリソンに右を見せるパシェコ。左ローを蹴ったハリソンは、続く踏み込みでアイポークがあったとアピールする。パシェコの右ミドル後に組みついたハリソンは、ケージに押し込んで大内刈りを決める。クローズドガードのパシェコに勢いのある右を連打したハリソンは、足を払いながら強いパンチを打ちこむ。

ハリソンはハーフからパスに成功すると、クルスフィックスを狙うがパシェコがハーフに戻す。構わず左のパンチを連打したハリソンが、再びパスを決める。パシェコシングルへのダイブを潰し、バックを伺ったハリソン。上を向いたパシェコがマウント狙いに足を一本戻す。右足を抜いてマウント取ったハリソンは、ハイマウントからパンチを連打し腕十字へ。その瞬間に体を抜いたパシェコが、立ち上がり初回が終わった。

2R、ハリソンは初回と同じように左ローを蹴り、パンチの交換から左ハイ──着地と同時にダブルレッグでテイクダウンへ。成す術なく後方に倒れたパシェコはハーフを抜かれ、マウントを許す。パンチを打たれながら、ここも腕十字には反応したパシェコだったがバックを取られ後方から殴られる。

背中を取り切る前に絞めを狙ったハリソンは、自ら後方を倒れこんでバッククラブへ。パシェコのロールからのスクランブルにマウントに移動したハリソンは、一度は足を戻されるがすぐに取り直す。重い左右のパンチを落とし、肩固めを狙いつつパンチを続けたハリソンが腕十字は絶対的に警戒するパシェコを圧倒した。

3R、最初のコンテクとでダブルレッグを見せたハリソンが、ボディロックテイクダウンを切りかえされ一瞬だが背中をマットにつける。すぐにスクランブルに持ち込み、立ち上がったハリソンに対し、パシェコがヒザを顔面に突き上げる。ハリソンはすぐに右腕を差し、小外掛けでテイクダウンを決める。クローズドガードのなかでパンチを入れたハリソンは、足を振り払って思い切り左のパンチを振るっていく。これは空振りになったが、パスを決めたハリソンはハーフの戻されても逆に回りながらパンチを落とす。

パシェコはガードに専念にクローズドに戻すが、スタンドに戻る気配はない。ハリソンは腰を上げてパンチを落とすが、パシェコが粘りを見せる展開に終始した。

4R、パシェコが右を伸ばし、ハリソンは左を空振りする。その左にパシェコは右のカウンターを合わせようとし、ジリジリと前に出る。右ボディを受けたハリソンだが、直後にダブルレッグで豪快にパシェコを持ち上げてテイクダウン。パシェコのキムラ狙いにもバックに回り、左のパンチを連打し、ワキの下から強烈な一発を打ち込む。上を向きたいパシェコを連打し、ハーフから足を抜きに掛かるハリソンはきっちりとパスし、左を打ち下ろす。ハリソンは足を戻されると立ち上がり、下からの蹴りでバランスを崩す。この隙に立ち上がろうとしたパシェコにシングルを仕掛けたハリソン。ケージに押し込んだ状態でタイムとなった。

最終回、間合の測り合いが続き1分が経過する。パシェコが前蹴りから前へ。ハリソンは左右にステップを踏み、ダブルへ。スプロールしたパシェコが右をヒットさせる。ハリソンは左ローも体が伸びあがってしまっており、続くダブルレッグにはパシェコがギロチンを合わせる。ハリソンはケージに押し込み、押し返されたところで頭を抜いて離れる。残り2分を切り、ダブルを切られたハリソンが払い腰を決める。

サイドで抑え、マウントを狙いのハリソンに対し、ハーフに戻したパシェコだがここもマウントを取られてしまう。スクランブルに持ち込んだパシェコから、上を取り切ったハリソンは、タイムアップを迎えると──やや足を引きずったような様子で自陣に戻り、すぐに腰を下ろした。

ハリソンは当然のように大差の判定勝ち、五輪2度+メジャータイトル獲得によりトリプルCを達成。「OMG、マイク・タイソンが私にベルトを巻いてくれた」と感激の様子のケイラは「どこの局面でもできる選手で、彼女の右を我慢してテイクダウンするのが作戦だった。グラップリングは私の方が上だから。でも、2Rに足首に異変を感じて……」と語り、母親と勝利を喜んだ。


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