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【UFC】Quintet Ultra出場?? ドゥリーニョ─02─「。マネーのためだ。チームメイトにも挑戦する」

Dulinho【写真】ライト級でもウェルター級でもさらに上のランカーと戦っていけそうなドゥリーニョ(C)MMAPLANET

UFCウェルター級で目覚ましい活躍をするジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ・インタビュー後編。

UFCで戦いながら柔術、ノーギグラップリングの試合にも出場し続けるドゥリーニョ。その理由と所属ジムであるハーノックスの雰囲気について話を訊いた。

<ジルベウト・ドゥリーニョ・インタビューPart.01はコチラから>


──クインテットのラスベガス大会ですか!! 正式発表を待ちたいと思います。しかし、打撃がないとはいえ試合出場が続くのですね。

「頻繁に戦っておきたいんだ。もちろん、UFCからオファーがあれば組み技の試合はキャンセルしてオクタゴンの試合に集中する。でもMMAの試合がなければ道着でもノーギでも試合で戦いたい。僕は試合に出ることで成長してきた。トレーニングだけでも強くはなれる。でも、練習してきたことを試合で試したほうがもっと強くなれる。だから、できるだけ数多く試合に出ておきたいんだよ。

過度の減量をしないで、練習して常時戦うほうがずっと体調も良いし、経験値も増えていく。今でもライト級に落とせるよ。でも、体に良くない。あんな減量を繰り返していると、腎臓や肝臓を壊してしまう。減量なしでうぇえルター級で戦うと相手は大きいよ。でも、自分を小さくしてエネルギーも失っていたら意味はないからね」

──ところでトップ柔術家がMMAで戦い始めると、とにかく組みに行ってテイクダウンの攻防で疲れる。あるいは打撃を磨いて、ほぼ打撃のみで戦うという2つのパターンが多いです。その点、ドゥリーニョは見事に打撃と柔術を使いこなしていますね。

「キャリアの最初は柔術とレスリングだけで戦っていた。そこから打撃の練習をして、スタンドで戦うのが大好きになった。僕の打撃は相手にとって危険だ。でも、柔術は脅威だ。柔術を使わない理由がない。パンチ、キック、テイクダウン、そして柔術。全てを使うことで、それらの要素が巧く回転する。それに日々の練習のおかげで、打撃とレスリングだけでなく柔術だって成長しているからね。

試合中、打撃でナーバスになることがなくなったから、スタンドでリラックスして戦うことができる。寝技でも立ち上がられても焦る必要がなくなった。結果、どの局面でも落ち着いて戦うことができるので、スタミナを消耗することもなくなったんだ。

グンナー・ネルソンと戦った時もテイクダウンに行く必要はなかった。あの空手の使い手とスタンドでやりあえた。そうしたら無理せずテイクダウンも奪うことができた。テイクダウンすればフィニッシュだって可能だ。スタンドでKOもできるし、これから僕はもっと強くなれるよ」

──UFCウェルター級チャンピオンはチームメイトです。

「ウェルター級にはチャンピオンのカマル・ウスマン、ロビー・ローラー、ヴィセンチ・ロケという近しい仲間もいるし、日本からやってきたタカシ・サトーもウェルターだ。僕としては、これからも良い試合をしてより良い相手と戦う機会を得ることが重要になってくる。

確かにチャンピオンはチームメイトだよ。でも、ジムでいつも思い切り練習している。UFCで戦って生活の糧を得ているんだから、チームメイトにも挑戦する。マネーのためだ」

──ウェルター級で結果を残すことで、ライト級でもチャンスが広がってくるとどうしますか。

「う~ん、さっきも言ったけどライト級に落とすことは可能だ。でも、そのためには意味のある試合が必要になってくる。良いマッチメイクでないと体重は落とさない。逆を言えば良い相手と戦えるなら、ライト級に落とすよ」

──ライト級、ウェルター級、どちららも楽しみです。ところで弟のエウベウがチームに合流しましたね。

「良かったよ。いつも弟のことは心配していたから。しかもUFCとも契約でき、1月26日にデビューも決まった。僕らは兄弟でもスタイルが全然違う。彼は僕よりずっとテクニカルだからね(笑)。フェザー級であんなに恵まれた体格の選手はそうはいないよ。僕よりも背が高いし。弟はすぐにトップ15に入ることができるに違いない。そこからは大変な戦いが待っているだろうけど、トップ15は問題ないよ」

──エウベウ・バーンズが加わったハードノックスには、先ほど名前のでた佐藤天選手を始め、オンラ・ンサン、マーチン・ウェンというアジア系の選手も多く所属しています。

「みんな、凄く謙虚で練習への取り組み方はこれ以上ないぐらい真面目だ。オンラのようなハードワーカーは見たことがない。チームの皆が彼に一目置いている。マーチンもサトーもそうだ。そして、それぞれが違ったカルチャーをチームに持ち込んでくれた。彼らの謙虚な姿勢は僕にも凄く良い影響を与えてくれたよ」

──佐藤選手もハードノックスの選手の練習に対する取り組み方は最高で、皆がハードワーカーだと言っていました。

「そうなんだ。だから、相乗効果で皆が強くなれる。誰も楽をしようなんて思っていない。結果、僕も強くなれた。ハードノックスにはUFCチャンピオンのカマル、Bellatorチャンピオンのマイケル・チャンドラー、ONEチャンピオンのオンラとマーチンがいる。なかでもオンラと……アダム・ボリッチのハードワーカー振りは抜きんでている。

そしてアダムは他の選手のコピーが抜群に上手いんだ。僕がオリヴィエ・オバメルシェと戦ったときは、彼がメイン・スパーリング・パートナーだった。グンナー・ネルソン戦もそうだ。アダムは直後にスティーブン・トンプソンと戦うルケのスパーリング・パートーなーになっていた」

──それらタイプの違う選手の動きをコピーできるのですか。

「そうなんだよ。試合映像を何度か見ると、特徴を掴んで完璧なコピーができるようになる。アダムはフェザー級の選手なのに僕より大きいしね。彼は絶対にベラトールのフェザー級GPで優勝するよ。100パーセント、保証しよう。ただし2年後にはもうフェザー級では戦えない。そしてライト級に上がり、その後はウェルター級のチャンピオンになるだろう」

──そこまでアダム・ボリッチのことを買っているのですね。ドゥリーニョ、今日はありがとうございました。UFCとは言わずとも、日本も多くの柔術トーナメントが行われていますから、また日本で試合に出る日が訪れることを願っています。

「本当に日本にまた行きたいよ。マルキーニョス、サトシ・ソウザ、サカモトさん(坂本健ブルテリア代表)にまた会いたい。それに僕のワイフのお祖父さんは日本人なんだ。子供を連れて日本に行きたいね。本当に恋しいよ」

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