この星の格闘技を追いかける

【Bellator232】ドゥグラス・リマがマクドナルドにリベンジ、ウェルター級王座奪回&100万ドル奪取

<Bellator世界ウェルター級選手権試合&ワールドGP決勝/5分5R>
ドゥグラス・リマ(ブラジル)
Def.3-0:50-45.50-45.49-46.
ローリー・マクドナルド(カナダ)

慎重な立ち上がりの中、まずリマが右ローを蹴る。このトラウマになっているであろう攻撃をロリマクがジャブとステップで攻略できるのか。と、リマが右ミドルを蹴っていく。そのリマに対し、シングルのフェイクからロリマクが右を当てる。ロリマクは右にサークリングを続け、シングルレッグを狙う。顔を刈り、耐えたリマはケージに押し込まれてもヒザをボディに放ち、テイクダウンは許さない。残り50秒、ケージから一旦離れたロリマクが小外掛けで体を浮かせるも、リマはすぐにケージにもたれかかる様にバランスをキープし、初回が終わった。

2R、スイッチしたロリマクが左フックを放つ。ローを蹴ったリマ、オーソで右回りのチャンピオンはその距離に入らないで戦うために、自分の攻撃もできない。リマは距離をつめて右ローを蹴ると、場内から歓声があがる。さらに左ジャブを伸ばしたリマが右ミドルを繰り出す。手数と圧力で流れがリマになりそうななか、ロリマクはダブルレッグへ。これも切ったリマは、ケージ際のクリンチからも離れる。ロリマクはここでもサークリングに入るが、ワンツーを被弾してしまう。リマは王者のジャブのあとにワンツー、左ストレートをヒット。微差以上、明確にこのラウンドをチャレンジャーが取った。

3R、積極的な攻撃が必要になったロリマクが若干距離を詰めてダブルレッグ、リマは離れて右ハイを狙う。リマはローよりも、ジャブでロリマクを制しシングルレッグも頭を押し、細かいパンチを打って倒れない。両ワキを差してケージにリマを押し込んだロリマクだが、離れたリマの左ジャブを被弾する。右ストレートに合わせたダブルも切られたロリマクは打撃で受け身のファイトが続くため、テイクダウンも決まらない状態が続く。ジャブのレンジになると、ローも蹴るようになったリマが精神的にも試合を支配しているか。

UFC終盤から弱気になった時の動きの悪さが、好調時と明白な差が見られるようになったロリマク。リマに対して、心が折れずにタイトルを奪取した前回と対戦とは対照的に前に出ることができない。ようやく前に出ようとすると、右ロー&左ストレートを打たれる。右オーバーハンドにも左を当てられたロリマクは、終盤にペースを上げようとしたが果たせずこの回も失った。

4R開始直後にシングルからケージにリマを詰めたロリマクだが、ここは固執せず比較的簡単にリリースする。直後にリマが重く速い右ローを蹴り、ロリマクの逆襲の芽を摘んでいく。ロリマクが前蹴りを当てるが、直後に右ストレートを受ける。続くダブルレッグはかなり踏み込めたが、リマがスプロールに成功する。徹底して倒されずに戦うリマに対し、ついにマクドナルドがテイクダウン狙いから引き込んでしまう。

立たせてハイキックを狙ったリマは、直後に組まれてもウィザードで耐え右腕を差し返す。逆にマクドナルドを押し込んだリマは、ヒザを蹴った際に態勢を戻される。それでもダメージもなく、ポイントを失わないまま残り1分を迎える。ロリマクのスピニングバックフィストをかわしたリマは、離れて右ロー。王者の右ハイ、スーパーマンパンチは踏み込みが弱く、2Rから4Rまでチャンピオンはラウンドを落とした。

最終回、右ジャブから左フックを振るうロリマクに対し、リマが左フックを打っていく。依然ステップを踏み、右に回るロリマクの顔面に左ストレートを2発ヒットさせたリマは、シングルレッグで初めて尻もちをつかされるが直後に後方回転でスイープに成功する。足を掴むことで、スクランブルの機会を失い下になったロリマクがバタフライスイープを狙う。しっかりポスチャーを取ったリマは、クローズドガードの中に納まることに成功。ロリマクが腰を切って腕十字、リマはリフトからスラムして腕を抜く。オモプラッタ&ヒザ十字を仕掛けたロリマクは、足を畳まれバックを許してパンチを打たれる。それでも足を取り続けてスイープし、サブミッションの機会をうかがう。リマは腕を差し込み足関節をセットアップされることもなく思い切りパンチを打ち下ろす。クローズドから腕十字、オモプラッタも潰され殴られながらもロリマクが、起き上ってスイープを成功する。リマの足関節を防ぎ、パスを狙いつつパンチを入れるチャンピオンだが、残された時間は30秒を切っており、リマは徹底してディフェンス。

このままタイムアップとなり、リマは笑みを浮かべた。ロリマクが取っているとすれば初回と最終回、フルマークでリマと判断されてもおかしくない勝負は、3-0でリマが判定勝ち。ベルトの奪回とトーナメント優勝賞金100万ドルの小切手を手にしたリマは「前の試合から本当に学ぶことができた。非常に大切な経験になった。テイクダウンを許さないように戦い、倒されてもスイープできた。5Rに渡りジャブを鼻に当て続けた。成長できたと思う」と語った。


PR
PR

関連記事

Movie