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【Pancrase308】エジナ・トラキナスにTKO勝ち、藤野恵実「ちょっと成長の跡を見せることができたかな」

Fujino Emi【写真】攻めは組み、打撃共に良かった。試合なのだからパンチを被弾する──が、やはり頭は振りたい藤野だ(C) KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

9月29日(日)に東京都江東区の新木場スタジオコーストで開催されたPacrase308で、藤野恵実が暫定ストロー級QOP王座決定トーナメント1回戦でエジナ・トラキナスと戦いTKO勝ちを収めた。

激しい打撃戦のなかで、トラキナスが手首を負傷し藤野の決勝進出が決まった。試合直後はそのエンディングに納得がいかない表情を見せていた藤野を大会終了後にインタビューした。


──負傷続行不可能という終わり方になってはしまいました。そこがやや不満というところでしょうか。

「ちゃんと決着をつけたかったです。相手もやっぱり弱くなかったです」

──トラキナスのフックは一発入るとどうなるのか、見ていても怖かったです

「そうですね。プレッシャーも思っていた以上にありました。だからこそ、ちゃんと戦って自分の方が実力が上なんだと証明したかったです。自分の力を示すことができなくて、ベルトを獲るとかではラッキーになってしまうので」

──あれだけパンチを当てていたし、テイクダウンも取った。力を見せることはできたのではないでしょうか。

「アレは上で組んでいると、疲れるかなって思って。対策をちゃんとしてきたのか、倒せなかったので。あのままだと、いつものように倒せないで消耗してしまうので切り替えて下から崩せました。あそこは、ちょっと成長の跡を見せることができたかなって思いました。ようやく15年目にして、引退直前になって……死ぬ直前に何かが変わるみたいな(笑)。

打撃に関しては、少し相手のプレッシャーもあってそれほど出せなかったので、2Rからもっと行こうとは思っていました。そうですね、もっと試したかったです」

──ハンドスピードも踏み込みも早かったです。動きがかなり軽快に見えました。

「減量方法を一気に落とすものから、徐々に落とすやり方に変えたんです。水抜きの量を少なくして。楽とはまでは言えないですけど前よりは楽になりました」

──そうだったのですね。ただ……。

「頭を振っていないから、もらっちゃうってことですよね(苦笑)。試合直前まで『頭、振れ』って……ケージに入る直前まで言われていたんですけどね」

──パンチを被弾すると、避けるのではなくて『もっと打ってみろよ』となってしまうのですか。

「そんなことはないです(笑)。ただ、避けようと思う気持ちも飛んでいるのかもしれないですね」

──アハハハハ。

「やっぱり練習と試合は違います(笑)。試合後に散々っぱら、津田から『全然ダメ』だと言われていました……」

──何か効いた攻撃はなかったですか。

「〇ン〇蹴られて、ずっと痛かったです(笑)」

──……、アホじゃないですか(笑)。自分は関西出身だから、そんな言葉を女の人から聞いたのは初めてですよ。

「ああ、関西は……」

──もういいですよっ!! せっかく勝ってインタビューをしているのに伏せ字ばかりなってしまいます(笑)。とにかく一番効いたのは急所蹴りだったと。

「止めて欲しかったけど、自分が攻めている時だし止めるのも勿体ないから、我慢して戦っていました(笑)」

──ところでエジナがケガをしたのは気付きましたか。

「いえ、分からなかったです。ブザーがなるまで普通に戦っていたと思っていたので」

──終了直前にバックハンドブローを空振りし、その直後から手首を気にするようになっていました。

「私は無我夢中に戦っていたので、バックハンドブローなのか振りまわしているのか、判断はついていなかったです」

──殴られた拍子に藤野選手の顔で手首を折っただとか、僧帽筋に引っかかって破壊されたという意見がネット上に出ているそうです(笑)。

「ホント、もうやめてください(笑)。広背筋で折ったとか言いたい放題ですよ、皆」

──立派な大胸筋がトラキナスの手首を破壊した可能性もありますね(笑)。

「これはオッパイ。オッパイ、オッパイです」

──何を連呼しているんですか。それは伏字にしませんので(笑)。まぁ、何にしろ勝てたからこその空気感ですね。これで12月8日大会で今回は試合がなくなったチョン・ヒョンジと暫定王座決定戦です。

「計量で会った直後にインスタをフォローしてきてくれて。いや、戦うかもしれないじゃんって(苦笑)。でも凄く良い子なんですよね。う~ん、でもそんなこと言っていられないですしね。ただ体も万全ではないので、次までに少しでも悪いところを治して暫定王座を獲ります。そこからですね」

──期待しています。

「いつもありがとうございます」

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