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【ONE100】急遽GP決勝へ、クリスチャン・リー「誰もダギに勝てなかった。でも、まだ僕と戦っていない」

Christian Lee【写真】5月の青木戦は対戦相手が変更し、実現した。今回は20日前のオファーを受けたクリスチャン。その真意は──(C)MMAPLANET

9月26日(木)、13日(日)に東京都墨田区の両国国技館で開催されるONE 100 Centuryでクリスチャン・リーが、ザイード・フセイン・アサラナリエフと対戦することが発表された。

エディ・アルバレスの負傷欠場により、現ONE世界ライト級王者が──自身への挑戦者を決めるトーナメントの決勝で戦う。しかも、対戦相手のダギことアサラナリエフはキャリア8勝1敗、唯一の黒星が反則負けで──記録に残る7勝の全てフィニッシュ、6試合が初回で相手を倒している。

アルバレスをぶっ壊すという予想も少なくなかった相手と、3週間に満たない準備期間……いや、実際のところ準備などできないだろう──それでもこの対戦を受けたのは、クリスチャンへのONEへの想いの強さだった。


──日本時間で先週の木曜日、ハワイでは水曜日になるかと思いますが、クリスチャンが東京でザイード・フセイン・アサラナリエフとライト級ワールドGPファイナルで戦うという発表がありました。

「先週、父のところに『エディ・アルバレスがケガをした。ダギと戦う代役選手が必要になった。10月13日にダギと戦う気はないか?』という電話が入り、4時間後には戦うという返答をしたよ。ONEはライト級のトップファイター全員に連絡をしたけど、13日に東京でダギと戦える状態にあるファイターはいなかったそうで、僕が最後の1人だと言われたよ。

もし僕が対戦を受けないと、記念すべき100回記念大会からライト級GP決勝戦が消滅してしまう。そんな大切なカードをONE Century、TNTのライブ中継から無くすようなことはできないと思った。だから、僕は戦うことにしたんだ」

──クリスチャン、敢えて『どうかしている。気でもおかしくなったのですか?』と言わせてください。

「アハハハハハ。ノー、僕は真っ当だよ。そして、自分を信じている。ライト級チャンピオンとして、ライト級のファイターならいつ、どこで誰とでも戦わないといけない。どんな試合でも受けるよ。

ダギは本当に強い選手だ。反則負け以外、負けたことはない。誰も彼に勝てなかった。でも、まだダギは僕とは戦っていない。タフなチャレンジになることは分かっている。でも、僕がベストなんだ」

──ファイターとしてダギとして戦いたい気持ちが大きかったのか、チャンピオンとして要請を受けないといけない……どちらの気持ちが大きかったですか。

「僕と姉はずっとマーシャルアーツのトレーニングをしてきた。アンジェラも僕も試合の要請を断ったことはない。そして10代の頃からベストファイターと戦ってきたんだ。そんな風に生きてきたのだから、今回のようなオファーがあっても対戦を受ける。チャンピオンになったからといって、どうやって僕らがキャリアをスタートさせたのかは忘れることはない。回ってきた試合機会、手にしたチャンスは全て飛びついてきたんだ。いつだって、試合の準備はできている。それが僕らの人生だったからね。

もちろん、ケガもないし戦うことができる状況にあるから受けることができたんだ。全くコンディション的に問題はないよ」

──しかし僅か2週間強の準備期間でダギと戦うというのは……。

「確かにトレーニング・キャンプの時間はなかった。正式発表の約1週間後には日本へ向かうんだし。ただし、戦えるというマインドセットだった。だから戦う」

──ところで、この試合がトーナメント決勝というのは辻褄が合わない。もうダギが不戦勝でトーナメント優勝で、クリスチャンに挑戦するという形で良いのではないでしょうか。

「グランプリ……トーナメントは誰がナンバーワン・コンテンダーか決めるために行われた。つまり5月に僕がチャンピオンになってからは、誰が僕と戦うのかを決めるトーナメントになった。ダギはトーナメントで勝っていない。まだ僕と戦う権利を得ていないんだ。

そして僕が試合を受けたのは、相手がダギだからじゃない。タイトル防衛のためでもない。イベントを壊したくなかったからだよ。ONEにとって大切な東京での大会を救いたかった。少しでも日本のファンに良い大会を楽しんでもらいたい。僕がファンの立場だったら、GPファイナルはなくなって欲しくないからね」

──……。そのために、あのダギと戦うのですか……。

「ダギのことは本当に尊敬している。若くて最高の実力者で、常に相手を倒そうとしている。僕と一緒だよ(笑)。凄く良い、戦いになるだろう」

──彼の打撃はとんでもなく危険です。と同時に、ほとんど最近では使っていないですが、テイクダウンも寝技も強い。

「本当にパンチが強いね。そしてレスリングも強い。柔術も確か黒帯だ。全く穴がない。ただし、この試合はミックストマーシャルアーツ、全てが融合した戦いだ。それらの要素をミックスアップしたゲームが必要であり、ダギはレスリングと打撃の連携に秀でている。

ただし、その点においてはダギより僕が優っている。僕とダギ、どちらがよりミックスされた戦いができるのか。それは全ての状況において、レンジの取り方に優っている僕の方だ」

──それがクリスチャンのMMAですね。ダギが3週間前までエディ・アルバレスと戦う練習をしていたことは、クリスチャンにとってアドバンテージになるでしょうか。

「いやぁ、対戦相手が変わっても試合の準備をしていた人間の方が有利だよ。6週間や8週間もキャンプを行っていると、対戦相手が変わっても問題ないよ。自分自身が仕上がっているんだから。ショートノーティスの人間にアドバンテージはない。断言できるよ」

──それでも戦うのですね……。この大会がTNTで全米にライブ中継されることは、戦う理由の一つになっていますか。

「それもあるけど、僕自身としてはこの大会がONEにとって凄く大切なイベントであることの方の方が重要だ。ONEが僕のキャリアを創ってくれた。正直、僕個人のことをいえば戦う必要はなかった。でも、ONEチャンピオンシップには僕らの試合が必要だった。そして、僕は日本大会を成功するために戦いたいと思った」

──……。

「僕は絶対に勝つよ。100パーセント、勝つ自信がある」

──クリスチャン、ありがとうございました。では日本のファンに一言お願いします。

「急に決まった試合だけど、ずっと日本で戦いたいと思っていた。それが実現する。日本で初めて戦えることは本当に嬉しいんだ。僕の人生を振り返っても、こんなに光栄なことはない。皆の前で戦うことが待ちきれないよ」

■ONE100 第1部対戦カード

<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者] シィォン・ヂィンナン(中国)

<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ONEライト級(※77.1キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
クリスチャン・リー(米国)
ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)

<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
キム・デフォン(韓国)

<ムエタイフライ級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ダレン・ローラン(フランス)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
岡見勇信(日本)
アギラン・タニ(マレーシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(タイ)
リカ・イシゲ(タイ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
仙三(日本)
リト・アディワン(フィリピン)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
プー・トー(ミャンマー)
ユン・チャンミン(韓国)

<68キロ契約/5分3R>
スノト(インドネシア)
クォン・ウォンイル(韓国)

■ONE100 第2部対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※100.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ブランドン・ベラ(米国)

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ケビン・ベリンゴン(フィリピン)

<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者]ヴァウテウ・ゴンカウベス(ブラジル)

<ONE Super Series キックボクシング・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
サミー・サナ(フランス)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アージャン・ブララ(カナダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
山口VV.芽生(日本)
ジェニー・フアン(台湾)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
北方大地(日本)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ハファエル・シウバ(ブラジル)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
エルナニ・ペルペトゥオ(ブラジル)
手塚裕之(日本)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
松本光史(日本)
久米鷹介(日本)

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