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【ONE95】クォン・ウォンイル戦へ、松嶋こよみ─02─「ガフロフ戦ではスタンドしか出していない」

Koyomi【写真】打撃だけではないが、打撃も強い。それが松嶋こよみだ (C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)、中国・上海のバオシェン・ティユウ・チュンシンで開催されるONE95「Legendary Quest」でクォン・ウォンイルと対戦する松嶋こよみインタビュー後編。

Kwon Won Ilムラット・ガフロフ戦の勝利の代償、拳の負傷も再手術に踏み切った松嶋、ONEで2勝目を目指す松嶋の相手クォン・ウォンイルはキャリア7勝1敗のファイターだ。

今成正和にヒールホールで秒殺されたもののアンソニー・アンゲレン、エリック・ケリーからは見事な右ストレートでKO勝ちを収めている。そんな長身&リーチの長いストライカーを相手に、松嶋の総合力が問われる試合となる。

<松嶋こよみインタビューPart.01はコチラから>


──もう決して若くないと自認する松嶋選手にとって、ONEの2試合目の相手がクォン・ウォンイルというオファーがあった時、どのように感じましたか。

「それ以前にクリスチャン・リーという話はありました。ただ、ケガと手術があったので……だから中原(由貴)選手に話が一度は回ったんだと思います。そういう経緯があってクォン・ウォンイルという話をもらった時は……アレ?とは思いました。今成さんにヒールですぐに負けた印象が強かったので。

ただ、他の試合を見ると侮ることはできない。僕からすると苦手なタイプです」

──苦手というのは?

Won Il「自分より背が高くて、リーチが長い。フェザー級にそういう選手はいくらでもいますが、加えて打撃が得意で詰め方が上手い。それにこの試合はケージでなくリングなので、そこをどう対処していくのか。ここで勝つと、ファイターとして視野が広がるかと思います。

クォン・ウォンイルは最近、凄く力をつけてきた感じで……もちろん絶対に勝たないといけない相手ですけど、舐めることは決していないです。選択をミスると、僕がやられてしまう可能性は十分にあると思って戦います」

──だからこそストライカーでなく、MMAファイターとしての松嶋選手の戦いに期待したいです。あのストレートを持つ相手に対し、今の松嶋選手がどういう風に崩していけるのか。

「クォン・ウォンイルのKO勝ちを見て、今回はしっかりとレスリングをしないといけないと思い2カ月ほど専修大学の方で練習をさせてもらってきました」

──純粋レスリングはMMAと距離も違ってきますが、そこもアジャストして戦えるのでしょうか。

「MMAだからといって遠い距離からテイクダウンが決まるわけじゃないですし、レスリングといってもグレコでなくフリーの練習をしてきたので、距離もそこまで近くなくて。MMAでは基本の距離は遠くても、テイクダウンを取れる距離は同じかと思います。それは相手の手が触れる距離、つまりパンチが届く距離で如何に組み勝つかですね。

それにレスリングだけをやっている人と練習をすると、自分にないスピードを持っています。そこを上手く落とし込んで戦いたいと思ってレスリング練習をしてきました。打撃が当たる距離で、如何にテイクダウンに持ち込めるのか。今回の試合はそこの勝負になります」

──先ほど触れたリングでの試合、修斗新人王トーナメント以来ではないですか。

「そうなんですよ。だから僕はリングというと、新宿FACEの小さいリングしか想像できなくて(苦笑)。ONEのリングは大きいですけど、四角形なのでコーナーに詰められると怖いですね。自分の気持ちが弱くなった時に、そういう状況に陥るとどうなってしまうのか。そういうことを考えると、難しいところがあります。

でも川村さんに打撃スパーの相手をしてもらって、プレッシャーを感じながら練習してきました。そこでも上手く戦えると信じています」

──いやぁ、松嶋選手の気持ちが弱くなったことなどありましたっけ?

「試合ではないですね。やられた時ほど、やってやろうという気持ちが強かった時ですし(笑)。そういう精神的にもアップダウンがないようにしないといけないです」

──上海、中国での試合になります。

「そこは全く気にしないです。どこの国で戦おうが、あんまり気にならないので。時差が1時間で、移動も3時間も掛からないで行くことができる外国なので楽です」

──今回の試合次第で、昨年9月の勝利をまた生かすことができるかと思います。

「ONE的は僕だろうが、クォン・ウォンイルだろうが、KO勝ちになれば良いと思っているはずです。そういう雰囲気があるとは感じています。でも、そんなこと気にせずに自分のできることをやろうと思います。しっかりとMMAをしたいです。

ガフロフ戦ではまだスタンドしか自分の良いところを出していないので、ここでは組みの強さもしっかりと見せて、マーチン・ウェンなり、クリスチャン・リーにプレッシャーを与えることができる試合をしたいですね。結果的に拳も手術をして……骨の移植なんかもあって、絶対に折れない状態らしいので。とりあえずは安心して殴っていこうと思います(笑)」

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