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【ONE94】190センチのバウシュト戦でONE初勝利を狙う下石康太「ガチンコのMMAスパーをやめたんです」

Kota Shimoishi【写真】相手の意識の届いていないところを攻める──という下石のMMAがいよいよONEで見られるか(C)NOB YASUMURA

10 日(金・現地時間)、タイはバンコクのインパクトアリーナで行われるONE94「Warriors of Light」で、下石康太がONE初勝利を目指して、3度目の出場を果たす。

DEEP~ROAF FCライト級戦線で戦い、確かな力をつけて臨んだONEの舞台で、まだ片目が開かない。勝てる力は十分にある。ただし、何かしらの理由があって星を落としてきた。そんな下石がバンコクで戦うピーター・バウシュトは、チーム・サワーに所属しながら、寝技中心のファイトでオランダのローカル団体World Fighting League MMAのライト級王座に就いている──公称190センチのファイターだ。

長身のグラップラーと言えばROAD FCで死闘を繰り広げたマンスール・ベルナウイ戦が思い出される下石、試合を翌日に控えた状況で話を聞くと、なんと彼は今年に入ってからMMAガチスパーを行っていないという驚きの事実が分かった。


──ONEで戦う日本人選手のなかで徳留選手と並び、『こんなはずじゃないだろう』の最右翼である下石選手です。

「申し訳ないです」

──アリエル・セクストン戦の敗北から挑んだ昨年11月のエイドリアン・パン戦はテイクダウンをして攻勢のなかでカットによりTKO負けを喫してしまいました。

「攻勢といって良いのか分からないですが……テイクダウンをしたときに下からヒジが当たって、それでカットしたんです。すぐに自分でも出血していることは分かったし、ストップが早いのも承知していたので、フィニッシュを狙いにいきました。

まだ時間も十分にあったのに、フィニッシュできなかったのは僕の力不足ですし、あの試合も普通に僕の負けだと捉えています」

──あの負けから半年が過ぎ、ONE初白星がぜひとも欲しいピーター・バウシュト戦です。

「ONEでの連敗もそうですし、ROAD FCで最後に勝ってから1年半も経ってしまって。こんなに勝てない時間が続いたのは初めてなので、打開しないといけないです」

──この連敗したことで、練習内容や環境など何か変わった部分はありますか。

「パラエストラ東大阪のグラップリングのスパーには変わりはないですが、BLOWSの方ではジムとして話し合いが持たれて週に1度やっていたガチンコのMMAスパーをやめたんです」

──ガチスパーをしなくなったということですか。

「ハイ。ガチスパーだとどうしても練習なのに負けたくない気持ちが出て、結果的に練習になっていないのではないかと。試合で使える技術を増やすには、練習の時からそういう練習を心がけることになったんです。

中蔵さんが僕らの練習を見ていて思うところがあったみたいで、皆で話し合いをして、ずっとそうなるかは別として今はMMAのガチスパーリングはやめて、もっとMMAを身に着けるための練習に変わっています」

──週に1度が2週に1度になったということではなくて、ゼロになったということですか。

「ハイ。基本的に打撃有りはマスまでです」

──それは思いきった判断ですね。

「僕のなかでは凄く良い感触を得ています。勢いや力でなく、理に適った動きで動くように皆がなってきたので。最初はこれで試合をして大丈夫かというのは、強度的には感じました。ただ、感触が良いのでその成果が明日出るかどうかですね」

──そういう状況で戦うバウシュトですが、長身の黒人選手で寝技系……どうしてもROAD FCで戦ったマンスール・ベルナウイを思い出してしまいます。

「いや、近いですね。ホテルも一緒なので、何度か見ているんですけど公式発表の190センチというのは言い過ぎでも、それに近い。ベルナウイより大きいです。オランダ人なのでキックボクサーかと思っていたら、思い切り寝技系ですよね。

別に嫌ではないですが……いや、嫌ですね(笑)。あれだけリーチが長いと嫌です。ただテイクダウンディフェンスは、してこないぐらいなので、そこからの勝負になると思っています。ONEではダメージ、フィニッシュが大切なので、強いパウンドを打っていきたいですね。過去の試合を見ると、殴られると顔を背けたりして嫌がっていたので。

それでも手足の長さは気になります。これまで経験したことのない動きや仕掛けがあるかもしれないです」

──とはいっても、もう本領発揮をしてもらわないと困ります。

「ハイ、頑張ります(苦笑)。いつも通りですが、自分はMMAをやって相手の意識が薄いところを狙って戦います。何で勝つとか、どういうプランというのはなくて、実際に戦って相手の警戒が薄いところをついていきます。そういう視野の広いところを見てもらえればと思います」

■ONE94対戦カード

<Super Seriesムエタイ世界バンタム級選手権試合勝/3分5R>
ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
鈴木博昭(日本)

<Super Seriesキックボクシング世界フライ級選手権試合勝/3分5R>
ペッダム・ペッティンディー・アカデミー(タイ)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ロッタン・ジットムアンノン(タイ)
ソク・ティー(カンボジア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ロビン・カタラン(フィリピン)
ポンシリ・ミートサティート(タイ)

<キック・バンタム級/3分3R>
ジャン・チェンロン(中国)
バニコフ・ユサフ(キプロス)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
徳留一樹(日本)
エイドリアン・パン(豪州)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
シントンノーイ・ポー・テラクン(タイ)
サヴァス・マイケル(キプロス)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
スーパレック・キアトモー9(タイ)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
下石康太(日本)
ピーター・バウシュト(オランダ)

<キックボクシング女子アトム/3分3R>
ジャネット・トッド(米国)
ワン・チンロン(台湾)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ハシガトゥ(中国)
オエス・シャー(パキスタン)

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