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【ADWP2019】アブダビ・プロ柔術56キロ級に澤田伸大出場。62キロ級の本命はジョアオ・ミヤオか

Sawada【写真】ノーギワールド、ポラリス、パン、そしてアブダビ・プロと澤田の柔術行脚が続く。アブダビ繋がりでは、REALの山田代表が先週に現地を訪れている。目的は2年後に向けて、か(C)SATOSHI NARITA

24日(現地時間・水)から26日(同・金)にかけて、アラブ首長国連邦アブダビのムバダラ・アリーナにて、UAE柔術連盟主催のアブダビ・ワールド・プロフェッショナル柔術チャンピオンシップ2019が開催される。


アブダビ王族から出資を受け、09年より毎年開催されているこの大会では男子アダルト黒帯各階級の優勝者に与えられる10000ドルを筆頭に、青帯は2000ドル、紫帯には4000ドル、茶帯では6000ドルと各帯各階級の入賞者に賞金が出される。

高額賞金を狙い、世界の強豪達がエントリーしている本大会だが、特筆すべきは、独自のポイント制度に基づくトーナメント・システムを採用していることだ。主催の連盟は、世界各地で行われるグランドスラム等の各種大会を行い入賞者にポイントを付与しているが、この世界大会では、各階級でトーナメント本戦に参加できるのは、各階級において一国につき2選手のみ。

それぞれの階級の同国人エントリー選手たちの中で、取得ポイント・ランキングが1位の選手は自動的に本戦にエントリーされるが、2位以下の選手は、残るもう一つのスポットを手に入れるために前日の国別予選を勝ち抜かなければならない。つまり、他の多くの国際大会のように、トーナメント参加者の大半がブラジル人という状況がなくなることになる。

さらに、本戦トーナメントに出場する二人の同国人選手は、(トーナメント表を二ブロックに分けた際の)必ず同じブロック内に配置されることになる。つまり、同国人選手はいくら勝ち上がっても準決勝で潰し合うことになり、決勝戦は必ず別の国の出身者同士の組み合わせとなるわけだ。言葉を変えれば、決勝戦の舞台には必ず1名は非ブラジル人選手が上がってくることになる。ブラジル勢が圧倒的な強さを誇るこの競技における国際性、多国籍性を高める目的をもったシステムというわけだ。

このような独自のシステムを持つ本大会のプレビュー第1回は、軽量2階級の見どころを紹介したい。

Joao【56キロ以下級】
エントリー数は多くないものの、ブラジル人世界的強豪が集結している最軽量級。最注目は、通常は一つ上の階級に出場するイアゴ・ジョルジ(PSLPBシセロ・コスタ)のエントリーだ。国際大会で常に同門のミヤオ兄弟と表彰台を分け合う実力者は、今年のヨーロピアンは決勝をジョアオに譲り、パンナムは逆に兄弟2人に準決勝、決勝を譲られて優勝を果たしている。連盟のウェブサイト掲載のランキングを参照したところでは、同階級ブラジル人選手の中で獲得ポイントが1位なので、自動的に本戦出場と思われる。

その他にもこの階級には、昨年の今大会で世界準優勝のホドネイ・バルボーザを倒して優勝しているジョゼ・リマ(GFチーム)、今年のパン大会で最軽量級に登場し優勝を果たしたクレベル・ソウザ(JFCアルメイダ柔術)、昨年の茶帯世界王者にして、今年のヨーロピアンで芝本幸司を倒して3位入賞を果たしたカルロス・アルベルト(GFチーム)等、強豪ブラジル勢がずらりとエントリー。本戦前に、彼らが世界大会に準ずる過酷さの同国人予選を戦うこととなる。そこで勝ち上がった選手が、本戦の準決勝でイアゴ・ジョルジと決勝進出をかけて戦うことになりそうだ。

そんな厳しい戦いを勝ち上がらなければならないブラジル勢をよそに、他の国からのエントリー選手はほぼ自動的に本戦出場が保証されている。日本からのエントリーは、澤田伸大(トライフォース)と戸所誠哲(パレストラ岐阜)の2人。大会の規定上、両者とも自動的に本戦出場が保証されている。

特に期待されるのは、今大会初出場の澤田だ。独自の入り方の腕十字=澤田バーを狙う形にますます磨きがかかっており、今年のパン大会ではクレベル・ソウザからもこの技であわやの場面を作ってみせている。もう一人のベテラン戸所はこの大会の常連。かつてはホドネイ・バルボーザと本戦で優勝を争ったこともある。昨年は前日の国別予選で敗退しているだけに、今回再び存在感を見せつけたいところだ。

お互い本戦で勝ち上がれば準決勝で当たることとなる2人の日本人柔術家。昨年のグランドスラム東京大会で両者は2度対戦し、どちらも澤田が勝利している。参加人数から考えると、今回二人が置かれるブロックは、ブラジル人超強豪二人とは逆側のものになるだろう。 どちらが勝っても、ブラジル人トップと世界の舞台で決勝を争うという千載一遇のチャンスを得ることになる。

【62キロ以下級】
大本命は、昨年優勝の優勝者のジョアオ・ミヤオ(PSLPBシセロ・コスタ)。今年もヨーロピアン、パン(イアゴ・ジョルジに優勝を譲る)の両国際大会にて全勝。この勢いで今大会も制し、今年こそ悲願の世界制覇を狙いたいところだろう。

対抗は昨年のパン大会決勝でミヤオと戦い、4-6で惜敗しているパブロ・モントバーニ(アトス)か。この階級におけるポイント・ランキング1位のジョアオ・バティスタ・デ・ソウザ(Zrチームアソシエーション)が本戦出場を決めているため、ジョアオとモントヴァーニはおそらく前日予選で激突することになる。そしてその勝者が、本戦の準決勝でデ・ソウザと戦って決勝進出する可能性が高そうだ。

本戦出場が決定している非ブラジル勢の中には、昨年準優勝の韓国のチェ・ワンキ(ジョン・フランクルBJJ)の名前が見られる。ブラジル人選手がいない側のブラケットに入れば、昨年に続いて決勝の舞台で、ブラジルの世界的強豪との一騎討ちが実現する可能性が高い。

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