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お蔵入り厳禁【DEEP88】越智晴雄に惜敗も存在感を示した、川原波輝が試合直後に語っていたこと

Namiki Kawahara【写真】試合後も川原の顔に目立った傷はなかった(C)MMAPLAET

3月9日(土)、DEEP 88 IMAPACTで越智晴雄の持つDEEPストロー級王座に挑戦し判定負けを喫した川原波輝。

この試合、キャリア5勝2分1NCのファイターの前評判は高くなく、越智が有利という声が圧倒的だった。そんななか右ストレートでダウンを奪い、あわやというシーンを見せ判定負けこそ喫したものの下馬評を覆した川原の話を大会終了後に訊いていた。

お蔵入り厳禁、関西発のストライカーの声をお届けしたい。


──個人的に川原選手が敗れたとはいえ、ここまでデキる選手だと思っておらず申し訳なかったです。

「計量のあともね、僕のところに話を聞きに来てくれる記者の人がいなくて、『こいつら、全員が越智さんのところに行って舐めんなよ』とは思っていました。MMAPLANETも越智さんだけ、事前にインタビューしていて。あの記事も読んでいて……仕方ないなぁというのはあるんですけどね。

本当に試合前から言っていたように、アルファメールで練習して、僕の打撃は外国人を相手にも通用するというのをこの試合で証明したかったです。練習でどれだけできても、誰が見てるってことでなく、何の証明にもならないので。

夜叉坊さんや(中村)優作さんは、僕のことを見てきてから『お前は行ける』って言ってくれて。自分のことを知っている人は全員そう言ってくれるので。でも、それは結局、皆が知っていることじゃないし、記者の人の僕への評価が低いのも分かっていました。だから、ひっくり返したかったです。

越智さんに本気で勝てると思っていたし、挑戦権が回ってくるのも妥当やと思っていたので」

──試合経験の少なさと村元友太郎選手との再戦、ドローになった試合内容からも、試合前は越智選手と力の差は大きいだろうという見立てでいました。

「あの時は舐めていたわけじゃないですけど、コナー・マクレガーの真似をし過ぎて……抜いて打つとか、余計なことをやり過ぎました。僕のキャリアのなかで、最悪の出来でした。だから、あの試合を見られたら、そう思われても仕方なかったです」

──だからこそ、今日は見せることができたでしょうか? ダウンを奪って追い込むシーンもあったうえでの、判定負けという結果をどのように捉えていますか。

「越智さんはスピードでついてこられないと思っていて、実際勝てそうやったんですけど……、でもやっぱりチャンピオンでしたね。最後は気持ちを見せられました」

──ダウンを喫し、殴られたところでのテイクダウンはド迫力でした。逆に川原選手はあれから立ち上がることができなかったです。

「効かせて終わりかけて、あの越智さんのテイクダウンも力は入っていなかったんです。だから逆に倒されても削るために立ち上がろうと思ったんですけど、そこで越智さんが回復して。あそこに『お前に負けてたまるか』という意地を感じました。

でも、やっていてそこまで差は感じなかったです。打撃は僕の方が上やし、テイクダウンを切り続けることができれば僕は負けることはない。そして、そこは僕に付きまとうことなので徹底しないといけないですね。あと一歩……掴みかけていたけど、チャンピオンに対し自分は何かが足らなかったです」

──左中段回し蹴りというか、左ミドルというべきなのか、見事な蹴りが目立っていました。アレは空手の蹴りですか。

「伝統派空手のポイント制を10年ほどやっていて、それに加えて優作さんが近くにいてくれるので、自分の伝統派空手スタイルと優作さんの日拳スタイルが融合されていると思います。ただ技術的なところは、今日のワンツーにしてもほとんど優作さんのスタイルです。

出入り──足の動きは伝統派空手で、そこからのボディ、ミドルは優作さんに教わった技術です」

──これから仕切り直しになります。

「ハイ。見ているところは世界ですから、勝とうが負けようが強くならないといけない。米国にいって強い環境で練習をして、強くならないといけないということは変わりないです」

──ストロー級の川原選手にとって世界とは?

「ONEですね。そのために……どことかっていうのは別にはないんですけど、やっぱりDEEPからONEに行きたいです。東京で試合をさせてくれたり、拾ってくれたのはDEEPなので。

自分はこの競技一本で喰っていきたいんですよ。贅沢な暮らしをこれでしていきたい。僕はこれしかできないんで。今年で30歳やし、もう時間はあまりないですから」

Kawahara──あと一つ、あの計量の時に着用しているレース生地のような下着は何なのでしょうか。

「アレはデビューの頃から下着会社を経営されている方から応援してもらっていて、『将来、お前はビッグになるからぶっ飛んだパンツを履いとけ』って言われ、提供してもらっているんです。最初はイロモノが変なパンツを履いて出てきたと失笑されました。

でも、タイトル戦の計量のときに外国人選手のチームの人からクールだって言ってもらえて。そこも自分の強さによって、人の見方は変わってくる。だから、僕が世界に出てあのパンツの評価を高めたいです」

──判定負けではありましたが、川原波輝という選手の存在が知れ渡った試合になったと思います。

「ホンマですか? 今日、越智さんとやって自分は世界で通用すると思ったし、ONEの世界王者の猿田(洋祐)さんが越智さんを認めていて、その越智さんを僕はあと一歩まで追い込んだ。打撃では負けへんし、このまま成長して世界一を証明したいです。そのためにも、また一からやり直します」

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