【写真】修斗王者のONEとの契約について、明確に話してくれたチャトリCEO (C) MMAPLANET

25日（金）に発表されたONEと修斗のパートナーシップ。2019年1月以降に誕生した修斗世界王者はONEと契約することが盛り込まれた今回の提携内容について、さらに詳しくチャトリ・シットヨートンCEO兼会長に尋ねた。

──チャトリCEO、今回のパートナーシップの提携先はパンクラス、DEEPというプロモーションも存在する日本において、なぜ修斗だったのでしょうか。

「私は坂本（一弘）さんと佐藤（ルミナ）さんが大好きなんだ。彼らは誠実で正直者だ。と同様に彼らも私のようにマーシャルアーチストだ。日本の格闘技の将来像を、人生を格闘技に賭けてきた同類の人間として共有できる。私たちはビジネスマンのキャリアよりも、格闘家としてのキャリアの方が長いんだよ（笑）。

修斗は世界で最も歴史のあるMMAであり、日本において過去最高の人材を輩出してきた組織だ。坂本さんと佐藤さんと共に、私は本当のマーシャルアーツを日本で復活させ、一番にするという共通の夢を持っているんだよ」

──実は昨日の会見を経てなお、提携という部分において今一つ分からない部分がありました。それはファイナンシャルのサポートと世界チャンピオンとONEの契約という部分です。

「ONEはプロ修斗とアマ修斗の出場選手、そして大会に対して投資を行う」

──つまり経済的にもサポートをするということですね。

「その通りだよ。私達はファイナンシャルのサポートを修斗に行い、選手がワールドクラスの環境で練習できる機会を提供する。修斗の選手が世界のベスト・アスリートになれるようにね」

──今年の1月以降に誕生したプロ修斗の世界チャンピオンがONEと契約するということですが、これは例外なくということでしょうか。

「そうだよ。修斗の世界王者は例外なくONEとエクスクルーシブ契約を結び、世界最大の団体で戦っていくことになる。修斗の世界王者はONE以外の大会に出場するには我々の許可が必要になる。ONEではUFCと同レベルのファイトマネーを支払っているからね」

──全ての修斗の世界チャンピオンがONEと契約し、他で契約するという選択肢はないということですね。

「そういうことになるね。私の体には日本人の血が半分流れている。修斗の世界チャンピオンはUFCファイターと同じ規模の収入を得て、世界の最高峰で戦う機会を得ることができるようになる。私は日本人の血を持つ者として、日本人ファイターを世界に引き上げたいんだよ。そして、日本がベストであることを今一度示したいんだ」

──彼らは修斗のベルトを返上してONEで戦うのですが、それとも修斗で防衛戦も行っていくのでしょうか。

「修斗の世界チャンピオンは修斗とONEで戦っていくことになる。逆をいえばONE以外で戦う時はONEの許可が必要になるということ。ただし、ファイトマネーはONEの方が高くなるけどね」

──ONEの支配下選手を修斗公式戦やVJTに送り込むことはありますか。

「イエス。可能性はある。ただし、修斗にしてもVTJにしてもONEのアスリートにはフェアな条件を提示することは必要だ」

──では今後、修斗以外から日本人選手と契約することは?

「それも続けていくよ。ONEはベストの日本人ファイターを欲している。個人的には修斗とパンクラスは最高の日本人ファイターを輩出していると思っている。ただし、ONEはどの日本の大会で出ている日本人選手にも、扉を開けている。

デメトリウス・ジョンソン、エディ・アルバレス、セージ・ノースカットと最高の条件で契約したことで、北米のチャンピオンからひっきりなしにメールが届くようになったんだ。また大きな発表をするから、注意を払っておいてほしい。対価、待遇の両面でONEはUFCよりもアスリートのことを考えていると私は思っているからね」

──J-MMAの将来、チャトリCEOはどのような画を描いているのでしょうか。

「ONEチャンピオンシップは日本に新しい時代をもたらす。我々は電通、テレビ東京、Abema TV、そして修斗やそのほかの数多くの団体と強く結びついている。私は数千万ドルの投資を日本に行ってきた。なによりもONEチャンピオンシップ・ジャパンには秦英之社長という人材がいる。彼はワールドクラスのビジネスリーダーで、大仕事ができる人物だ。秦さんは先見の明とガッツがあり、スポーツの深淵を見てきた。彼こそが日本のマーシャルアーツ産業をメインストリームに引き上げる力の持ち主だよ」

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