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【ONE86】ブルーノ・プッチと対戦、ドリアン賢人・朴光哲─02─「良いバイブスは出ていますよ」

Kotetsu Boku【写真】語調はいつもと変わりないが、この試合に賭ける想いは一入のはずだ(C)TSP

19日(土・現地時間)にインドネシアはジャカルタのイストラ・セナヤンで開催されるONE86 「Eternal Glory」でブルーノ・プッチと対戦する朴光哲インタビュー後編。

ドリアンが食べたい余りに、東京よりも東南アジアで試合がしたいというベテランは、昨年2度に渡り格闘代理戦争で若い選手の面倒を見て来た。

変わりゆく日本のMMA界の栄枯盛衰を見て来た朴に、若い選手のMMAへの取り組み方について話を訊いた。理解をする一方で、その先にある至極の世界の存在──朴光哲だからこそ、説得力のある話を訊くことができた。

<朴光哲インタビューPart.01はコチラから>


──朴選手には寝技での不安感が拭えなくて(笑)。

「いやいやいや(笑)、そんなことないですよ。また、アレでしょ、村濱天晴戦のヒザ十字のことでしょ? あんなのもう干支が一回り半したぐらい昔の話じゃないですか(笑)。それより、1年以上時間が空いたことでモチベーションもクリエイティブさも戻りますね。今は一番ビンビンです」

──ビンビンですか(笑)。

「ビンビンですよ、試合に向けて(笑)」

──1年以上試合をしていなかったのですが、格闘技代理戦争というモノがあって、ずっとアクティブだったような印象があります。

「やっぱし、人に教えるということで自分もまた技術の確認ができましたよね。結局ね、自分でやった方が手っ取り早い。僕は幸い現役なんで、『これとこれをやれば勝てるのに』って思った時に『アッ、俺コレやろう』となり、そういう意味でもモチベーションになるッスよね」

──その一方で、『コイツら、勘違いして格闘技舐めちゃいますよ』と言っていたことは印象に残っています。

「僕はあんまり舐めていると思っていないですけど(笑)。温度差というか……MMAは時間が掛かるので、番組的なサイクルでは彼らの成長は収まらないというのはあるかと思います。

MMAは5年、10年というサイクルなので。もちろん、それが分かっているから、あのマンガ的な構成になっちゃいますよね。でも、本来のMMAはそんなモンじゃないんです。ワンクール、3カ月の修行で地獄を見て生まれ変われるモノじゃない、やっぱし。細かい作業の連続のなかで、山あり谷ありがってMMAは成り立っているから、根本としてやる奴の覚悟が問われる。だからこそ、時間は必要になるんで」

──その覚悟のある若い人が、MMAに目を向けるきっかけにはなりませんか。

「そうっスね。それはなります。それとああいうのがあって、挫折は早い方が良いっていうのもあります。学生の間って決めている子が、ああいうチャンスに賭けるとか、今年でチャンピオンになれないと辞めるとか、それを決めるのもありっスよね。

そうじゃないと、僕みたいにダラダラダラダラ続けちゃうから(笑)。だから期間を決めてやるのも良いかと……でも、長くやっているとね、その短い時間で答を出すのは『早くねぇ?』とは思っちゃいます。いくらでも時間が許すんだったら、覚悟があれば上にはいけるので」

──朴選手が成長過程にあった時は、格闘技も良い時代だったので続けようと思う選手が多かったかもしれないです。

「まぁ、時間はありましたよね。大石(真丈)さんが、今も続けているぐらいですからね。そういう時間軸で見ると、全然違う世界が見えて来るのにな──とは思います。ただ、そこを頭ごなしに今の若い子に言えないですよね。短いサイクルのなかで、爆発的に努力して上を目指すのも方法論として間違っていないし」

──クリスチャン・リーは19歳で、あそこまできました。

「クリスチャンまでなると、それは話が違います(笑)。そもそもMMAの観念が違うから。青木君も言っていたけど、我々の場合は打撃、レスリング、寝技を分解して捉えちゃうけど、彼にはない。触るところから、絞めるところまでぶつ切りになることなく、イメージできているんです。

あの世代のテンポに合わせられるようになるまで、少し時間は掛かります。MMAのテンポが、全然違いますからね」

──話を次の試合に戻すと、プッチはそういうテンポではないです。

「まぁ、我々よりのファイターです」

──今日は特別なのか朴選手の肌艶が良くて、それほど年を重ねているようには感じられないですね。

「良いでしょ?(笑)。良いバイブスは出ていますよ。特別な練習はしていないけど。ONEでずっとやってきて……凄い時代になったと思います。『ONE??』って時代から、『ONE!!』っていう時代になっていますかららね。

Abemaがライブでやってくれて。それは選手にとって凄いプロモーションですよ。で、テレ東も決まった。こんなに人に見てもらうチャンスはなかった。そこで自分をどれだけアピールできるのか。脳みそのなかの動きを、実際に体を動かしてできるのか。

それができたら、アイツ良いんじゃないって思われるようにこの波に乗っていけると思います。逆にクソみたいな試合をして、負けると終わりだけど」

──それにしても血色が良くて、表情もにこやかな朴選手でした。

「もうドリアンが食えるのと、ファイトマネーが入って来るから生活を落ち着くなっていう(笑)。奥さんも一緒に頑張ってくれているので、まぁやってきますよ」

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