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【TUF28】ハファエル・ドスアンジョスに対して、カマル・ウスマンは攻めのレスリングを駆使するのか??

TUF26【写真】テイクダウンされる確率が上がっても、打撃で攻めるしかないドスアンジョス。だからこそウスマンも防御でなく、攻撃にレスリングを使ってくるはずだ (C)Zuffa LLC/Getty Images

30日(金・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのパームス・カジノリゾート内ザ・パールでTUF28 Finaleが開催される。



UFC世界ミドル級王者ロバート・ウィティカーとケルヴィン・ガステラムがコーチを務め、男子はヘビー級、女子はフライ級で生き残り合戦が繰り広げられたThe Ultimate Fighter シーズン28。

ヘビー級決勝はジャスティン・フレイジャー=チーム・ガステラムとフアン・エスピーノ=チーム・ウィティカーの間で争われ、女子フェザー級フィナーレはInvicta FCで世界バンタム級王座挑戦までいったが、体重オーバーのノンタイトル戦でトーニャ・エヴィンガーに敗れたパニー・キアンザトとメイシー・シェアソンというインヴィクタ勢同士、そしてチーム・ガステラム対決となった。

コーチ対決=UFC世界ミドル級選手権試合は来年2月10日の豪州メルボルン大会で行われるため、フィナーレ大会のメインではウェルター級マッチ──ハファエル・ドスアンジョス×カマル・ウスマンが組まれている。

ドスアンジョスは2017年6月のウェルター級転向以来、3連勝で暫定王座決定戦に挑むもコルビー・コヴィントンに判定負けを喫して以来、6カ月振りのオクタゴンとなる。対するウスマンはTUF21優勝以来、オクタゴンで8連勝中とUFC負け知らず──直近の試合は5月にデミアン・マイアから判定勝ちを収めている。

TUF出演以前は戦績5勝1敗で、勝利は全てTKO勝ちだったウスマンだが、UFCではKO、一本共に1度で判定勝ちが多い。マイア戦もD-2全米王者となったレスリング力をディフェンス面で生かし、徹底してテイクダウンを切り続け、寝技にいくことを避け、スタンドの打撃でジャブを当てるという試合内容での勝利だった。

ウスマンはドスアンジョスに対して、この守備重視のポイントアウトという戦術はまず用いてこないだろう。ウェルター級としては決して大きくないドスアンジョスだが、サウスポーの構えから繰り出す打撃の圧力を健在で、元世界王者ロビー・ローラーに殴り勝っている。と同時にコビントンのテイクダウン&コントロールに敗れたドスアンジョスだけに、ウスマンは今回こそレスリングを攻撃面に用いて来るに違いない。

よりパワフルなウスマンのレスリングに対して、ドスアンジョスがどのような対抗策を見せることができるのかが、勝負の鍵を握って来る。加えてウスマンが、倒した後に寝技を続けるのかも気になるところだ。かりにグラウンドで仕留めに掛かってくるようであば、柔術でも強さが発揮できるドスアンジョスはガードワークからスイープ、少なくともスクランブルに持ち込める。

ただし、同じスクランブルでもウスマン主導で、倒して立たせてバックコントロールという流れに組み込まれると、コビントン戦と同様にドスアンジョスは苦しくなる。そうさせにためには、パンチだけでなく左ハイでウスマンの重心を高くさせることが欠かせない。とはいっても、そこでカウンターのテイクダウンを受ける可能性は十分にあり、この辺りは紙一重の差が試合の流れを大きく左右することになるだろう。

■ TUF26対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
カマル・ウスマン(米国)

<TUF28ヘビー級決勝/5分3R>
ジャスティン・フレイジャー(米国)
フアン・エスピーノ(スペイン)

<TUF28女子フェザー級決勝/5分3R>
パニー・キアンザド(スウェーデン)
メイシー・シャエソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
ブライアン・キャラウェイ(米国)

<ミドル級/5分3R>
エドマン・シャバジアン(米国)
ダレン・スチュアート(英国)

<女子フライ級/5分3R>
アントニーナ・シェフチェンコ(キルギス)
キム・ジヨン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
リック・グレン(米国)
ケヴィン・アギラー(米国)

<フライ級/5分3R>
ジョセフ・ベナビデス(米国)
アレックス・ペレス(米国)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ(米国)
ダレル・ホーチャー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ティム・ミーンズ(米国)
リッキー・レイニー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)
クリス・グティエレス(米国)

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