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【Special】月刊、青木真也のこの一番:6月─その参─元谷友貴×ムン・ジェフン「柔術を最も使っている」

Motoya【写真】青木が技術的な成り立ち、格闘技との向き合い方に非常に興味を示した元谷。写真はDEEPフライ級王者時代に金沢で撮影したもの(C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ6月の一番、第三弾は6月30日に行われたDEEP84から元谷友貴×ムン・ジェフンの一戦を語らおう。


──6月の青木真也が選ぶ、この一番。3試合目、そして月間AOKI AWARDの受賞者は誰になるでしょうか。

「元谷友貴×ムン・ジェフンですね」

──私はDEEPディファ有明大会はミャンマー取材と重なり、取材できませんでした。どのような試合内容だったのでしょうか。

「ボディストレートを打ち込まれて、明確に効いちゃってヒィヒィいわされて。でもテイクダウンからグチュグチュグチュグチュ、得意のギロチンひっかけ、めくってという攻防にして、最後はギロチンを外して三角絞めで勝ちました」

──ムン・ジェフンにしっかりと一本勝ちしたということですね。素晴らしい。

「元谷は実は今、日本では最も柔術を使っているMMAファイターじゃないかと思います」

──ラバーガードの使い手です。

「ラバーガーダーですからね、ギロチン使って。下の作りに関しては、柔術を一番使っていますよ。パスガードが弱かったり、上ではなく下からという部分で柔術を思いっきり使っている強さがあります」

──同じ週末に元師匠の福本吉記さんが、全日本マスターオープンで2階級制覇をしています。

「そうなんですか。やっぱりバーバリアン、福本さんの弟子だったんだなって。福本さんはこないだ会った時に、話をしたら『もう選手は育てない』って言っていたけど、指導者として優秀な人なんですよ。

良い選手を創る。元谷君、SARAMIも女子の中では実力があるし、バルバロ44はちょっと違うかな……それとMIKUちゃん。バーリアンからは良い選手が出ていましたよ。何もないところから、良い選手を育ててきた」

──そして元谷選手がしっかりと柔術の下の技術をMMAで生かしていると。

「元谷の強い打撃、下からの強い寝技は福本さんですよ。初期のALIVEの発想じゃないですか。打撃が強くて、下になっても柔術が強い」

──それが当時の総合格闘技だったんだと思います。キックと柔術。MMAはボクシングとレスリングなので。

「だから格闘技っぽいんですよね。そういう選手を福本さんは育ててきた。ちょっと片平なぎさだけは違ったけど。俺は好きだけど。あんなに頑丈な人はいないから、最高の練習パートナーになってくれるし。

話を元谷に戻すと、格闘技選手として素晴らしいことは間違いない。ただ、分からいことも多い」

──分からないこと?

「ハイ。どういう格闘技観をもって、今のようなスタイルができたのか本人に聞いてみたいですよね。あの技術体系を知りたいし、言語化が苦手だとちょっと触って翻訳して、その凄さを理解したいですね」

──動き続ける下の攻めは非常に興味深いですね。

「それと何を求めて戦っているのか。今後はUFCなのかONEなのか、RIZINなのか。格闘技をする目的は強さなのか、金なのか。ホント、触れることがなかった選手なので、色々と知りたいことが多いです。あの過酷な減量をどうしてやっていたのか。その是非も聞いてみたいです」

──なるほど、頑張っているけど注目を浴びない。そういう選手を青木選手が拾い上げる青木アワードだと理解していたので、RIZINに出ている元谷選手のピックは正直、意外でした。

「だってRIZINには出ても、TVには出ていないし。ダイジェストだけで。結局、注目はされていないのでもっと知って欲しい選手ですからね」

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