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【JBJJF】東日本キッズ柔術選手権へ、トライフォース五反田・中山徹「他のスポーツへ行っても」

Nakayama & Kids【写真】子供達の表情が良い。中山徹トライフォース五反田支部長と柔術キッズ(C)TORU NAKAYAMA

24日(日)、東京都墨田区の墨田区総合体育館でJBJJF主催「第6回東日本柔術選手権」および「第3回東日本キッズ柔術選手権」が開催される。

東日本キッズ選手権に9人の小・中学生がエントリーしているトライフォース五反田。第11回全日本選手権アダルト黒帯メジオ級優勝、トライフォース五反田で後進の育成にあたる中山徹支部長に、大会への意気込みやキッズの指導論などを聞いた。

Text by Tsubasa Ito

――第3回東日本キッズ選手権が目前に迫りましたが、トライフォース五反田からは何人出場されるのでしょうか。

「全部で9人です。小学生が8人、中学生が1人ですね」

――トライフォース柔術アカデミー全体としては、2016年の第1回大会で優勝、昨年は3位と団体で好成績を収めていますね。

「うちはそんなに強くないのであまり大きなことは言えないんですけど、強くなるためには柔術を楽しませるのが一番かなと思います。楽しんでやると自分で工夫するようになるので。子どものうちは元々の運動能力で決まってしまう部分がかなり大きいと思うので、その子の力をもう少し伸ばしてあげるくらいしかできないんですけどね」

――トライフォース五反田は2008年4月に開設されましたが、キッズクラスは最初からあったのでしょうか。

「いえ、最初はなかったです。親御さんとお子さんが一緒に柔術のような体操をする、親子クラスから始めました。すでに在席されている大人の会員さんがお子さんを連れてくるような形でしたね。親子クラスは今もあります」

――キッズのみのクラスができたきっかけは?

「3歳くらいで親子クラスに入ってきた子どもたちが小学校に上がる時点で、キッズのちゃんとした柔術をやろうかということでつくりました。基本的には小学生になったら親子クラスからキッズクラスに移行する形です」

――現在、キッズクラスには何人が在籍されていますか。

「小学生は22人くらいですね」

――練習メニューは大人とは異なる部分もあるのでしょうか。

「最初の頃は大人と同じ柔術をやろうとしてしまったんですけど、全く楽しそうじゃなかったんです(笑)。そこから遊びの要素を取り入れました。綱引きや鬼ごっこのようなことをやったり、最初の準備体操でも寝た態勢から『よーい、ドン!』でかけっこをして、壁を触って帰ってくる競争をしたりとか」

――楽しむことと同時に、いいトレーニングにもなりますね。

「子どもの運動についてはプロではないのでいろいろ調べたんですけど、子どものうちは筋肉やスタミナをつけることはあまりやらないほうがいいと知ったので、バランス感覚や動きの協調性、敏捷性などを重点的に鍛えられるようにという感じですね」

――遊びの要素を含んだ練習は、1回のクラスの中で何分くらい行っていますか。

「キッズクラスはすべて1時間なんですけど、そのうちの10分~20分くらいですね。入ったばかりの子や小さい子が多い時は、なるべくゲーム的なメニューを多めにして20分くらいやることもあります。柔術の準備体操に混ぜていく感じですね」

――その後は本格的な柔術の練習に入ると。

「そうですね。打ち込み練習とか、テクニックを指導したりとかは大人と同じですね。初心者が多くてスパーリングが成立しない時は、相撲をやることもありますね」

――お子さんの反応は?

「やっぱり、柔術よりゲームをやったほうが楽しそうなんですよね(笑)。打撃とかは本能としてできますけど、柔術ってポジショニングとかガードとか、本能から離れているじゃないですか。だから理解できるようになるまでが難しくて」

――お子さんに柔術を教える上で、工夫されていることはありますか。

「大人が受けてあげて、こういう意味があるからこういう練習をしているんだよというのをなるべく分かってもらうようにはしています。あとは、スパーリングのルールを限定したりもしますね。たとえば『スイープをした子の勝ち』みたいに、なるべくはっきりわかるような形にすることが必要なのかなと思います」

――柔術にハマっているお子さんもいますか。

「そうですね。小学3、4年生くらいになると、いろいろなテクニックを楽しんでいる子はいます。もちろん安全面にも配慮して、スパーリングの時は必ず指導員が見られる組数で行っています。いくらスペースがあったとしても、指導員が少ない時はスパーリングの本数は減らしますね」

――礼儀礼節など、精神面の指導に関してはいかがでしょうか。

「うちの道場では、キッズの柔術クラスに参加するための約束というものを創っています。たとえば、挨拶をちゃんとすること。挨拶というのは返事とかごめんなさいと言うとか、そういったものもひっくるめてです。きちんとコミュニケーションを取れることと、自分のことは自分でできるようになることが、キッズのクラスに参加できる条件ですね」

――お子さんたちの成長を実感する場面はありますか。

「うーん……学年が上がると自然にできるようになるのかなという気もします。いくら返事をしなさい、挨拶をしなさいと言っても、1年生の子はちょっと難しい時が多いですね(笑)。3、4年になると、こちらが何も言わなくてもできますから」

――それでも柔術の道場に通うことによって、プラスになっている面はおおいにあると思います。

「そうであることを願っているんですけどね(笑)」

――お子さんの指導をする上で、一番大切にされていることは何ですか。

「本当はこの先もずっと柔術をやってほしいなと思いますけど、小学生のうちからそれを押し出してあまり厳しいことを要求すると、柔術が嫌いになってしまう恐れもあるかなと思うんですよ。だから、あまり厳しくはしません。他のスポーツに行っても動けるように、まずは運動の基礎をつくることを考えています。

それプラスせっかく柔術をやっているので、挨拶をしっかりできて、思いやりのある人間にしたいなという気持ちはあります」

――小学生のうちは、試合の勝敗は重視しませんか。

「もちろん勝ってほしい気持ちはありますけど、一生懸命やった子は勝っても負けても褒めまくっています。東日本キッズでも、みんなで楽しんでいい経験を積んでもらえればいいなと思っています」

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